。。。家族の選択。。。

2009年8月25日この世を去った義弟の介護の日々。。。         2013年6月30日を持って終了しました。。。

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通所。。。

2008.08.30 (Sat) 義弟との日々の出来事

昨日の朝、おむつを替えたのを確認してたんだけど、これまたうっかりしてしまった。
おむつを替えたばかりなのに、またおむつを取ろうとしてるので

「今おむつは替えました。早く着替えましょう」

と言いながら、ちょっと曲がってる紙おむつをきちんと履かせようと
ウェストのところを持ったら、濡れていた。

「えっ?おしっこ出ちゃったの?」
「ほらね~、濡れてるでしょ~?」

濡れてるでしょ~って・・・どうしたらこういう風に漏れるんだろう?
履き替えた後に、排尿したらしいんだけど、なぜウェスト部分まで濡れるんだ?
おしっこしながら、また寝っころがっちゃったのかな?
それにおむつをきちんと履いてないせいもあるだろうな。
置いてあったパジャマの上に座ってたので、パジャマも濡れて
絨毯まで沁みてしまった。。。
これからはおむつを履いた後、きちんと履けてるか確認しなくちゃダメだ。
ちょうど和室からリビングに出てくるところの近くで、やっちゃったのだけど
絨毯の下に新聞紙を敷き、よく叩いた後その上にも新聞紙を敷いておいたのだけど
ここを通る時に、義弟がその新聞紙をどかしてほっぽり投げてしまう。

「ここは弟くんがおしっこを漏らしたの。だから新聞紙を敷いてるの。わかる?」
「うん」
「だからこれは取っちゃいけないの。このままにしておいて。わかった?」
「うん」

けど、これがわかってない。
この直後、何度も同じことをしてて先に進まないので、強制的にリビングへ引っ張り出した。
昨日もいつものような1日を過ごした義弟だけど、夕食が終ってから通所のことを伝えた。

「弟くん、明日はリハビリ施設に行きます。だから6時に起こすからね」
「え~っ!6時~?」
「あのね、普通の43歳の男性は、弟くんみたいに10時11時まで寝てません」
「あ~そうだね~(笑)」
「6時に起きたって遅いくらいです。早く着替えて、明日に備えましょう」
「は~い」

と言ったところで、義弟の行動が変わるわけじゃない。
これ以上絨毯の上で、漏らされるのも困る。
ちょうど和室の入り口付近で、昨日の朝漏らしてたので
そこをおむつを変えるときの場所と決めて、新聞紙と大判バスタオルを敷いて
その場所でおむつ替えをしてもらうことにした。
そのことを何度も説明したのだけど、これまたなかなか理解できない。
バスタオルの上まで移動させて

「ここでおむつは替えてください。絨毯の上に漏らしたら困るから。わかった?」
「うん」

が次に様子を見に行くと、そこから移動してバスタオルをはがしてるんだな。
だからまた敷き直して、説明して移動させる。
主人の晩酌用意もしてたから、その場を離れるとまた同じことをする。
お風呂から上がった主人も、一緒に様子を看てくれて
二人で入れ替わり立ち代りで、声かけをしたんだけどさっぱり進まないので介助して
義弟は9時前に就寝。

今朝は6時10分過ぎに起こした。

「弟くん、今日はリハビリ施設に行きます。起きて準備をしてください」
「は~い」

が、返事だけで動かない。
7時までに朝食を終らせて、8時には洗面ハミガキまで終らせておきたいから
今朝もマスクに手袋、「よっしゃ!」と気合一発、おむつを替えて着替えさせた。

「今日は施設に行くんだから、口臭の匂いさせてたら嫌がられます。
 ヒゲをちゃんと剃ることも、洗面ハミガキすることもエチケットです。わかりますか?」
「は~い」

一応出かけると言うことはわかってるらしいので、今朝は念入りにハミガキをしてた。

「施設でお風呂にも入ります。準備はしてあるから、リハビリもがんばってきてよ」
「は~い」

返事はしてるけど、たぶんよくわかってないだろうな。
玄関の階段用リフトの準備もして、8時半に玄関へ移動。
まだ電話が来なかったので、自分で靴を履くように言ってやらせることにした。
靴を履いて、リフトに座らせようとしたところで、施設から電話。
時間は8時35分、今から施設を出発するとのこと。
で、かばんを義弟の膝の上に乗せて、階段を降り始めた。

何しろ、練習はしたけど義弟を乗せて1階まで行くのは初めて。
最初は力加減もわからず、1段ずつ降りるのにボタンを止まるまで
押し続けなくちゃいけないのに、途中で放してしまったり
リフトを傾けすぎて、腰が痛くなったりしながら、私の方も必死。
一つ操作を間違えたら、37kgのリフトごと義弟を階段から落とすことになるからね。
初めて一人で降ろすわけだから、緊張もしているから1段1段確認しながら作業していた。

「恵子ちゃんさ~、この機械の基本がわかってないんじゃないの?」

乗ってるだけの義弟は、口だけは達者。

「うるさいな!私だって必死だよ。乗ってるだけの人は、黙ってて!」

またまた怒鳴ってしまった。
でも3階を降りるころから慣れてきて、スムーズに降りれるようになった。
思った以上に早く降りれて、10分くらいで降りることが出来た。
うん、慣れてくれば連続も出来そうだし、10分かからず降りて来れそう。
雨も上がっていたので、マンション入り口まで出て待つことにした。

「弟くん、ちょっと写真撮るから」

そう言ったら、このポーズ。
いってらっしゃい!
まあ~、お子ちゃまねぇ~・・・おいで!
・・・じゃなくて、いってらっしゃいだよ~だ(≧m≦)

この後、10分後には施設のバスも到着。
バスに乗り込んだ義弟を9時前に見送りました。

はあ~、やっと義弟から離れる時間が出来た!久々の開放感♪
買い物をしてる時、時間を気にしなくていい、幸せ~♪
ご飯は贅沢して、マックのハンバーガー&大好きなマックフルーリー(キットカット)を
一人でのんびり食べれる、幸せ~♪
買い物が終って、マンション前まできたら大粒の雨が降ってきた。
グッドタイミングで雨に濡れずに済んだ、幸せ~♪

義弟が帰ってきたら、少しは優しい気持ちになれるかな?

さて、マックを食べたら、わんこたちとのんびりゆっくりまったり過ごそう~♪
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匂いが鼻に付く。。。

2008.08.29 (Fri) 義弟との日々の出来事

30日土曜日、施設通いが始まる義弟。
我が家に来てから、ポロシャツやTシャツ、トレーナー類、部屋着として
スウェットもブランドのお高い物を買ったことがあるけど
ズボン系のものは買った事がない。
下着や靴下は、我が家に来てから3年ほどは元嫁から

「紳士の身だしなみですぞ」

などと手紙の入った宅急便が届いたり、3泊4日で泊まりに行ったときなどに
まだ着れそうなものでも、元嫁が取り替えたりしてた様子。
靴が洗ってあったりもしたから、甲斐甲斐しくお世話をしてたんだと思う。
我が家は自己申告制になっていたから、主人も彩佳ももちろん私もだけど
自分で取り替えようとか、買って来てとか頼まれない限り補充もしないし
まだ着れる物を捨ててまで、新しい物には取り替えない。
これは我が家に来たときに、義弟に何度も伝えてあったことだけど
結果として元嫁がそこに手をかけていたので、義弟も元嫁を頼りにしてた。

家の中やその辺をお散歩するだけなら、靴下に穴が開いていて繕ってあろうと
履いてるGパンが擦り切れていようと、どうでもいいことだけど
やっぱり施設に通うとなると、それなりにとは思う。
排泄は垂れ流し状態でも、外見を気にする義弟。
先日床屋で坊主にして、スッキリさっぱりしたと思っていたのだけど
義弟自身は気に入らなかったらしく、訪ねてくれた同僚のMさんに

「カッコ悪くねえ?」

としきりに聞いてたらしい。
気にするところが違うと思うんだけどね(^m^*)
6月中旬までは、一人でお散歩にも出ていたし、バスにも乗ってセンターにも通っていたけど
外で転ぶことも多く、持っているTシャツ類など、汚れが取れなかったり
擦り切れていたりもするし、通所にはウェストはゴムのものが良いと言われていたので
Tシャツとスポーツウェアのズボンだけ新調することにした。
持ち物には、名前も付けなくちゃいけないし、早めに準備を始めようと思い
水曜日、午後から階段用のリフトも届くことになってたから、それの練習もしたい。
この日に買い物も済ませて、木・金は準備と練習の日にしようと思った。

朝8時過ぎには家を出て、なつを少しお散歩をさせて
抗がん治療のために、病院に預けた後、銀行などの用事を済ませて
一旦家に戻り、必要な物を書きとめてその他の買い物も済ませて
家に戻ったのは、11時を過ぎちゃった。

義弟の通所用衣類
コーディネイトは、こうでぃねいと・・・と言う、親父ギャグ満載のセンスで
こちら↑を購入、お漏らしした場合も考えて色違いで2着買った。
ウエストに紐が付いてたので、これを気にするといつまでもヒモをいじっているから
ヒモは外して、ゴムを入れた。

家に戻ってすぐに和室を見たら、義弟は起き上がっていた。

「最初におむつを替えちゃいなさいよ」

そう声をかけて、買ってきた物をキッチンで片付けながら様子を看ていたんだけど
私の気が付かないところで、とうとうやられてしまった。
おむつを替えながら、膝を着いて立とうとしてひっくり返ったり
寝っころがってみたりしてるので

「おしっこが出ちゃうと困るから、早く履きなさい」

と声をかけていたのだけど、このときにどうやら出ちゃってたらしい。
毎度のことながら、また漏れていたのでシーツをはがしておねしょ用のタオルもはがし
お布団をたたんだ後、リビングで食事を始めたところで、先に上がっていた洗濯物を
干そうと和室からベランダに出ようとして、べチャッと濡れた絨毯を踏んだ。
あわてて手で確認したら、大人一回分のオシッコが丸々出た様子。

「弟くん、ここにオシッコ漏らしてるじゃん。気が付いてないの?」
「え~っ?!うそぉ~?!」

本当に気が付いてないのか?怒られるから言わずして忘れたか?
新聞紙を広げて3枚分の範囲に渡って、ビチャビチャだった。
荷物をどけて、絨毯の下の畳も確認。
安い絨毯だったけど、畳までは沁みてなかったので、一応新聞紙を挟みこんだ。
絨毯の上もまずはタオルで叩き、それからまた新聞紙で叩き、新聞紙を敷いた。
これで湿気の多い日は匂いが上がってくると思うと、またまたうんざりした。
私がこの作業をしてる間、ありがとうもごめんの言葉もなくパクパクと食事をしてる義弟。
別にそんな言葉を期待してるわけじゃないけど、やるせなくなる。

最近ハミガキをしないから、口臭もきつい。

「弟くん、ハミガキしてないでしょ。ハミガキしなさい」
「やったよ」
「やってないよ。ヒゲを剃っただけでしょ?」
「やったっ!」
「やってないってば。ハブラシが濡れてないじゃん」
「やったって言ってんだろっ!」

いくら言っても、ハミガキはしない。
無理矢理やらせる時もあるけど、ハブラシに大量の歯磨き粉を付けて
口に入れたのを確認して、私は別のことを始めるのだけど
5分もしないうちに洗面所から出てくるので、口に入れただけでうがいをして終わりになる。

寝てるとき口を開けてるせいか、朝和室を開けると、義弟の口臭と義弟の匂いや
おしっこの匂いが充満していて、それが和室を開けると同時にリビングに流れ込んでくる。
なんとかハミガキをさせたいから、最近は濡れてないハブラシを自分で確認させ

「弟くんの口臭が臭いから言ってんの。ハミガキをしてください。エチケットです」

あえて、指摘することにしたんだけど、本人は首をかしげている。
自分で口の中が気持ち悪いと感じないのだろうか?

昨日の朝は、10時半から義弟を起こし始めたのだけど
その匂いがガマンできずにマスクを付けたのだけど、義弟の介助をしながら
おしっこの匂い、口臭、義弟の匂いが鼻に付いてしまい
おむつを片付ける時、とうとうエヅいてしまいむせこんでしまった。
義弟だって傷つくだろうと思うけど、一度むせこんだら止まらなくなってしまい
悪いとは思ったけど、消臭スプレーを部屋中に撒いた。
これで、少し匂いは落ち着いてくれる。

病気になったのも、こんな状態になったのも、義弟のせいじゃない。
でも義弟を看てると、イライラする。
優しく接することも出来ないし、優しい介助も出来ない。

「私は優しい介助はしません。イヤだったら、自分で何でも出来るようになって」

義弟にいつもこう言うけど、これは自分のやってることを
ただ正当化してるだけなんじゃないかと思う。

昨日のうちに、通所用の準備は整った。
今日は階段用リフトの練習をしておこうと思う。
無人で1階まで何分かかるか?調べておかなくちゃだな。

明日、朝は6時ころに起こして行動開始だ。
9時前後のお迎えで、5時前後帰ってくる予定。
やっと義弟と離れる時間が出来る。。。

笑顔の理由。。。

2008.08.28 (Thu) 義弟との日々の出来事

ここ数日、朝起きた時おしっこが漏れている。
それもそのはず、夜は8時から9時の間にはお布団に入り
翌朝10時半から11時まで、お布団の中にいるのだから
14.5時間のおしっこを、紙おむつ1枚でカバーできるわけがない。
たぶん起きた時に出るおしっこが、漏れ出してしまうのだろうと思う。

だけど今の生活パターンを変えることも出来ないんだよな。
とにかく起きてくると目が離せない。
やるべきことは指示を出さないと出来ないし、やってはいけないことやられたら困ることは
せっせと働いてくれるので、余計な手間が増えたりするし
人間の本能だとは思うけど、立ち上がろうとすることもあるので
一人にしておくことが出来ない。
銀行や主人の仕事の関係で出かけなくてはいけないときは
午前8時半過ぎには出かけて、10時までに用事を済ませ
トレッサ10時の開店と同時に買い物を済ませてから、義弟を起こすしか方法がない。

最近テレビのことも時々思い出すらしいけど

「洗面所に行きましょう」
「リビングに出て来ましょう」

などなどで移動させる時は、わんこの毛を拾ったり、絨毯をいじってたりと
寄り道が多くて、なかなか移動してこない義弟だけど
テレビを見たいと思ったときの行動は、想像以上に早い。
そろそろ食事が終っただろうと様子を見れば、いつもの場所におらず
テレビのコンセント探してて、関係のないコンセントのコードを引っ張り出したりしている。
義弟の状態が悪くなる前に、テレビのコンセントは隠してあってそのままになっているので
コンセントのある場所を知らない義弟だけど、こういうのを探す時の執着心はすごい。
普段持てないし自分からは持たない重さの物でも、自分で移動して探す。
結果としては見つけることが出来ず、テレビを見る前に私に見つかって怒られるのだけど
この後片付けがまた大変なことになる。
テレビボードの裏に隠してあるコードを、適当に引っ張り出すし
そこに置いてある物は、これまた適当に移動しちゃうし
で、怒られるとすべて放置して、その場に座り込んで汽笛が鳴り始めて
いつもの場所に戻るように言っても、寄り道は多いし固まるしでなかなか進まない。

「テレビを見ても良い時は、私がコンセントを入れます。勝手にテレビは見れません」

これも何度も言ってるけど、見たいと思ったら見たいだけだし
監視がなければ動きだしちゃうのだから、しょうがない。
タバコもそうだけど、テレビも見せたりすれば、やらなくていけないことはやらずに
タバコならいつまでもタバコを吸ってボーッとしてるし、テレビなんか見せたら
髭剃りもハミガキもしなくなっちゃうし、夜は夜でいつまでも起きてることになる。

「ハミガキが終ったら、テレビを点けてもいいよ」
「寝る準備が8時半前に終れば、少しならいいよ」

と言うのだけど、それらが終るころには、今度は眠気に襲われてテレビのことは忘れる。
タバコのことも時々思い出しては言うのだけど、思い出すタイミングが悪い。
この前も夕食が終った義弟に、寝る準備をするように言ってお風呂に入った。
主人がビールを取りにくると、義弟が言ったらしい。

「兄貴、ダバコほしいんだけど」
「タバコじゃねえよ。寝る準備しろって言われたんだろ。それが終ってからだ」

主人もそう言ってくれたそうで、寝る準備が終ったころにはもう寝る時間となり
そのままお布団に入るように言えば、5分後には口を開けて寝ている。
タバコに関してはもう2週間吸ってないのだけど、本人はわかってないと思うし
このまま禁煙に持ち込みたいところ。

1週間以上排便のなかった義弟。
便が固まって腸閉塞を起こしても困るので、便秘薬としてもらっていた
『酸化マグネシウム』を飲ませようと思って、用意をしていた月曜日
義弟自身も排便してないことに気が付いたらしく、朝起きてすぐにトイレに入って
1時間近く出てこなかった。

「便が出ない」
「身体を動かしてないからだよ。今日からカマを飲んで、水分もたくさん摂ること」
「は~い」

が気になりだすと、ずっと気になる義弟は、普段ほとんどトイレに行かないけど
この日は、日中3回ほどトイレに行っては、1時間近くこもっていた。
夕食が終った後も、1時間近くトイレにいた義弟。
時間はもう8時を過ぎていて、主人が様子を看に行くとトイレから出るところだった。
匂いはしないと言ってたけど、どうやらこのときに排便があったらしい。
主人の夕飯の支度をしながら、義弟にパジャマに着替えるよう何度も声かけをしてたのだけど
なかなか先に進まず、支度が終ったら、介助してしまおうと思っていたら
主人が義弟に声をかけ始めた。

「いつまでも余計なことしてねえで、さっさと着替えろよ」

最初は声かけをしてたのだけど、いつものように返事だけで動かない。

「やっちゃった方が早いから、私がやるからいいよ」

と言ってたのだけど、翌日も1時起床の主人は、義弟がお布団に入らないと
私も休めないことをわかっているので、イラついて怒鳴るように声かけをしていた。
その途中、トイレに入った主人が

「便座カバーが汚れてるぞ」

一瞬血に見えた主人は、私か彩佳が生理中だと思ったらしい。
けど彩佳は夕方から泊まりに出かけていないし、私でもない。
ちょっとイヤな予感がして、もしかしてと思っていたら

「お前、またク○漏らしてるじゃねえか!」

と主人の怒鳴り声は聞こえた。
大量ではなく少量だったので、あの強烈な匂いもなく気が付かなかったのだけど
私がトイレの片づけをしてる間に、主人が義弟の介助を始め
おむつを脱がせて気が付いたようだった。

「風呂に行くんだよ。ケツが汚れてるじゃねえか」

スッポンポンの義弟を、主人が脇の下を支えて移動させお風呂に放り込んだ。
その間に私は脱いだおむつを片付けて、パジャマとおむつを洗面所に置いた。

「あとは私がやるから、けんちゃんはご飯食べてもう寝た方がいいよ、大丈夫だから」

そう言ったけど

「もうイライラして眠れねえよ。俺がやるから、お前は気にするな」

そう言って、義弟がお風呂から出るのを待っていた。
前日にもお風呂に入っているので

「お尻だけ洗えばいいからね。けんちゃんが待ってるから、さっさと洗って出てきてよ」

そう声をかけていたのだけど、シャワーを出したり止めたりが始まり
また主人がイラついて、お風呂のドアを開けて流し終わったのを確認して
お風呂から引っ張りだした。

主人に支えられて、移動中の義弟はスッポンポンの状態で私の前を通る時もなぜか笑顔。
お風呂から上がり、主人に文句を言われながら、身体を拭いてもらい
おむつからパジャマを着せてもらってる義弟も、なぜか笑顔で
主人や私が怒っていろいろ言ったけど、いつものように話は聞いておらず
目に付いた物や触った物のことなど、関係のないことをベラベラとしゃべり続けていた。
和室に移動させる時も、関係のないことをしゃべりながら、立ち止まってしまったり
移動させようとしても、手でつかまってしまうので、ブレーキがかかってしまい

「余計なことはいいんだよ!いちいちつかまるな!俺は明日も1時に起きるんだ。
 お前に付き合ってたら、寝る時間がなくなっちまうんだよ」

そう怒鳴られて、和室まで移動して、お布団に入れて布団をかけて

「もう寝ろよ!そこから動くなよな」

そう言って、和室の電気を消しリビングも消した。
その後もう1本ビールを飲み、10時過ぎてやっと眠りについた。

我が家の三女、コーギーのなつ。
抗がん治療をしている最中だけど、あまり良い経過とは言えない。
ここ数週間は、首のしこりが大きくなりすぎて呼吸や食べることにも影響が出ていた。
月曜日の抗がん治療が効いて、現在はしこりが小さくなり呼吸も食欲も戻ってきた。
水曜日には、その状態を維持するための抗がん治療をした。
なるべく穏やかに過ごさせてやりたいと思うけど、家の中ではつい大きな声を
出してしまうことが多く、そういう時はエリーと一緒に女中部屋に逃げ込んでは
こちらの様子をうかがったり、イラッとしてくると飛びついてダッコを要求して

「おかあさん、落ち着いて!大丈夫だから」

とでも言ってるかのように、私の肩をガッチリつかみ顔を乗せてくる。
だからなるべく声を荒げないようにと気を付けてはいるけど、ついやってしまう。
月曜日の夜、大便を漏らしたときも主人に

「けんちゃん、なつが見てる。なつのためにガマンして。なるべく声を荒げないで」

そう言ったら、主人も堪えてはいたけど、やっぱりついなのだ。
火曜日は集中して声かけをすると、やっぱりイラっとしてつい大きな声を出したり
怒鳴ったりしてしまうし、そういう自分もイヤになる。
見守りは必要だけど、最低限の声かけだけであまり義弟を見ないようにしていた。
夕食時間になり、またテレビを見ようとして移動しようとした義弟に

「テレビは見れません。もう夕食です。ちゃんと座布団に座ってください」

が、この座布団に座るのにも、最近はテーブルに対して斜めに座ることが多く
正面を向くように言っても、なんだか指差し確認だけして身体はまったく動かさない。

「指で確認だけしても、ちゃんと座れないの。身体を動かして、もっとテーブルに近づいて」

食べこぼしも多いために、なるべくテーブルに近づけて座るように何度も言うのだけど

「そうじゃなくて、こう座るの」

と結局介助となることが多い。
火曜日も同じように声かけをしたのだけど、なかなか出来ないため
また大きな声を荒げてしまったのだけど、義弟が急にニコニコっと笑ってこう言った。

「恵子ちゃん、俺嬉しいの」
「はい?」
「恵子ちゃんにこうしなさいって言われたりするのが、嬉しいんだ(笑顔)」
「だからさっきから、何度も言ってるでしょ」
「うん、だから嬉しいんだよ。言われないと俺、わからないから」
「わからないとか言ってないで、自分で考えなさいよ。考えないからわからないんでしょ」
「そうだけど~、言われるのが嬉しいんだよ(笑顔)」

なるほどね、笑顔の理由はこういうことか・・・
主人や私が、怒っていようと怒鳴っていようと、イライラしてようと関係なく
自分に視線が集中し、構ってもらっているという意識になるんだな。
私たちが、イライラしながら声をかけ、必死の思いで介助をしてるのも
義弟にとっては、自分のために何かをしてもらえるという感覚なのかもしれない。
子供返りしてるのだから、子供のそれと同じなんだろうと思う。

主人が、私が、汗だくつゆだく状態で、階段を降ろした時も笑顔だったのも
主人や私が、怒っているときに突然笑顔になるのも、そんな理由かもしれない。
もちろん、義弟の世界に入り込んで、一人笑顔でブツブツ言ってるときもあるけどね。

こちらから見れば、バカにしてるようなこの笑顔も
元々が甘えっ子ちゃんだった義弟だから、どんな理由でも
自分に視線が向き、自分のために何かしてくれると言う状況が
心地良いのかもしれないな。。。

でもやらなきゃいけないことでも、自分のやりたくないことを、何度もやれと言われると
自分はもう眠りたいし、動きたくないと思ってるのだから
義弟の方も、声を荒げて屁理屈を言うということになるのかな。

いろいろ考えて、こうだろうと想像はするけど
結局は、私自身の行動や言動を、そうそう変える事が出来ない。
このところ、毎日うんざりして疲れ切ってしまう。

こうやってパソコンに向かう時間があるだけ、まだ良いってことなのかもしれないけど。。。

理解できない。。。

2008.08.24 (Sun) 義弟との日々の出来事

昨日は5時には、水道工事も終わり、部屋の中も
いつも通りに戻すことが出来た。
義弟は、金曜日もハミガキが出来なかったし
昨日も洗面所の床のクロスの張替えをしてたので
エリーのお散歩に出る前に、ハミガキをするように言った。

「弟くん、昨日も今日もハミガキをしていません。だからハミガキをしましょう」
「ハミガキ?」
「そう、昨日も今日もしていません」
「そうだっけ?」
「工事をしてたから、出来なかったでしょ?」
「あ~、そうだね~」
「ハミガキをしましょう」

そう言って、義弟が洗面所に入ったのを確認して

「ハミガキをするのよ。わかった?」
「うん」

と言う返事を聞いて、エリーのお散歩に出た。
帰ってきたら、トイレから出てきた義弟。
そう言えば、もう1週間排便がないことに気が付いて

「おしっこ?うんち?どっち?」
「えっ?」
「おしっこ?」
「うん」

1週間排便がなくても苦しくないのかな?
食べさせてる量が少ないのか?それとも便を出す力がないのか?
どっちにしても、本人に不快感がないならいいのかな?

「ハミガキ終ったの?」
「まだ」
「じゃあ、ハミガキをしましょう」

洗面所で立ったまま、何度も水道を出したり止めたりしているので注意をして
そのまま何かをしていたのだけど、また水道を出してうがいを始めた。
ペッと吐いたものに、血が混じっている。
虫歯か?歯槽膿漏か?施設で口腔ケアもしてもらえることになってるので
それから考える予定でいるのだけど・・・

「ハミガキは?まだハミガキしてないでしょう?」
「終った。磨き過ぎて血が出た」

・・・磨いてませんが・・・

「磨きすぎたんじゃなくて、磨いてないから血が出るの。ハミガキをしましょう」
「もう終ったから、いいんだよっ!」

これまたいくら言ったところで、やるはずもない。
だからと言って、私には義弟にハミガキをしてやるなんて出来ないし、無理!
出来ないものは、出来ないのだからしょうがない、だから言うのもあきらめた。

「なつの迎えに行ってくるから、座っててよ」
「は~い」

で、なつを連れて6時半過ぎに戻ってきた、いつもの場所にいない。
和室をのぞいたら・・・

義弟のお布団は、おねしょ防止のために、お布団の上に
レジャーシートを、ガムテープで貼り付けてある。
その上におねしょ用にした大きめのバスタオルを敷き
さらにその上に、わんこのオチッコシートを6枚貼り付けてある。
少量おむつから漏れただけなら、1枚か2枚シートを交換すればいいけど
大量に漏れた時は、シートから漏れてもバスタオルが吸収してくれる。
レジャーシートだけだと、吸い取ってくれないので、そこからお布団に流れ込む時もあるので
バスタオルが吸い取って、さらにそのタオルの乾いたところで、レジャーシートを拭けば
簡単におねしょの処理ができるので、そうしているのだけど・・・

昨日は1時近くになって、動き出した義弟。
着替えが終ると、お布団をたたもうとしたので、しなくていいと何度言っても
いつまでも触っていたので、またイライラして怒鳴ってしまった。
いつもは義弟が行動を始めると、すぐにお布団の確認をしてたたむのだけど
昨日は義弟がリビングに出てきて食事を出した後、お布団の確認したら
少量ではあるけど、シートが1枚が濡れていた。
放置してあるパジャマを触ったら、これも濡れてる。
おしっこを漏らしてることを、義弟は言わないのか?忘れるのか?
濡れてると言う感覚がないのか?そうれがどういうことかわかってないのか?
洗面所が使えなかったので、おねしょのシーツやパジャマは洗濯できなかった。
シートを1枚外して捨て、夜お布団を敷く時に、1枚また貼り付ければいいと思っていた。

和室にいた義弟は、お布団を敷き、敷いてあったバスタオルを外して
そこに貼り付けてあった、シートを全部外し、そのシートをレジャーシートの上に
重ねて並べ、1枚を持ってシートに付いてるテープをはがしていた。

「ねえ、弟くん、何をやってるの?」
「えっ?シーツをかけようかと思って」
「なんでおねしょのシートを外してるの?」
「えっ?これ?これ?」

と重ねてあるシートを指差して言う。

「そう、なんでシートを外しちゃったの?」
「○×△□※・・・・・」

何度聞き返しても、何を言ってるのかがさっぱりわからない。
義弟はいつものようにニコニコ笑顔で、シートに付いてるテープをはがしながら何か言ってる。

「弟くん、お布団は私が敷くから触らなくていいの」
「えっ?いいの?」
「そう、いいの。だからリビングに出てきて、ご飯です」

ここからまたイライラしてしまった。
やらなくていいと何度も言うのだけど、いつまでもシートを触る。
バスタオルを丸めて、右から左に移動したと思ったら、今度はまた右に戻す。
重ねて並べたシートを、また移動させる。

「弟くん、ご飯です。リビングに出てきてください」
「は~い」

これを何度も繰り返して、やっと食事となった。
シートを1枚貼ればいいだけの状態だったので、最初から全部やり直さなくてはいけない。
工事も終わって、なつも今回は大事にならず、ホッとしたところで
余計な手間を増やしてくれるから、さらにイライラしてしまう。
食事が終わり、お薬も飲み終わったので

「寝る準備をしましょう」

と何度も声かけ、だけど残したスープをまた飲んだり、箸をお椀からお皿の上に移動したり
重ねた食器をまた戻したり、また重ねたり・・・

「弟くん、食器は触らない。そのままにしておいて、寝る準備をしましょう」

今私がやってることを終らせたら、食器を片付けようと思っていたけど
いくら言っても、またスープを飲んだり、箸をいじってたり、カチャカチャと食器のなる音がする。
目の前に置いておくからいけないんだと思い、食器を片付けながら言った。

「これはいいから、寝る準備をしましょう」
「あ~そうかよっ!触らなきゃいいんだろっ!」

普段はブツブツと空気が抜けたようなしゃべり方をするけど
こういうときだけは、大きな声でハッキリ言えるのだから不思議だ。

「減らず口叩いてるんじゃない!寝る準備をしろって何度も言ってるでしょっ!」

そう言ったら、突然笑顔になって、また何かしゃべりだしたけど
もう何を言ってるかがわからなくなった。

そして今度は、パジャマに着替えるとき。
和室に入った義弟に紙おむつを渡して

「おむつを替えましょう」

そう言って、ちょっと女中部屋で一服。
そう言えばパジャマを出すの忘れたと思って、しばらくしてから様子を看たら
来ていたTシャツを脱いで、新しいTシャツに着替え、短パンを足首まで下げた状態で寝てた。

「弟くん、着替えてから寝てください。起きて」

起き上がった義弟に

「なんでまたTシャツ着てるの?パジャマに着替えましょう」
「これで寝る」
「それは昼間着る物です。夜はパジャマで寝るの。おむつも取り替えてないでしょう?」
「あ~、これ?」

さっき渡した紙おむつを持って聞く。

「そう、おむつを取り替えましょう」

そういいながら、新しいパジャマを出して

「おむつを取り替えて、パジャマに着替えましょう」
「うん」

で、キッチンで用事を済ませながら様子を看たら、Tシャツの上にパジャマを着てる。

「弟くん、Tシャツは脱いでパジャマを着るの。わかる?」
「うん」
「先におむつを替えましょう」
「うん」

で、残ってたキッチン仕事を終らせて看に行ったら、おむつは向こうへ放り投げて
パジャマのズボンを履こうとしていた。

「おむつを取り替えるのが先です」
「これ?これ?」(と、おむつを指差す)
「そうです、おむつを取り替えます」

と言ったら、おむつをしたまま、新しいおむつを履こうとする。

「違うでしょ。今履いてるおむつを脱いで、新しいおむつに替えるの」

そう言っても、どうやら今日はわかってないらしい。
これじゃあ、いつまで経っても私が休めない。
マスクに手袋を装着気合を入れて、おむつを履き替えさせて、パジャマも着せた。

「もう寝ましょう」

と言ったら、またその場でコロリンと横になってしまった。
言うことにも疲れたので、後ろから抱え上げてお布団中央まで移動して
横にして、布団をかけて、電気も消し

「もう寝ます。わかりました?」
「は~い」

時間は9時を過ぎていた。
主人は夜勤で、彩佳も食べずに待っていてくれたので、私は晩酌彩佳は食事をした。
彩佳の食器を洗う前に様子を看たら、もうすっかり眠っていた。

義弟はだんだん、言葉を理解することが出来なくなっている。
自分が目に付いた物、触れたもの、興味を持ったものには
いつまでも執着しているが、それが迷惑になろうと、余計なことだろうと関係がない。
やめるように言っても、返事だけしてやめることはない。
やめさせるには、そこから移動させるか、手に触れているものを取り上げるしかない。

自分がイライラせず心を落ち着かせて、介護をするにはどうしたらいいか?
今はそれを考えている。
昨日は、なつの状態が悪かったことや、疲れてもいるし、マイナス思考になってたな。
現状を変えることはできないのだから、自分の気持ちの持って行き方を変えるしかない。
やらせようと思うのが、間違いなのかもしれないな。

今日は夜勤明けの主人が、今は寝ている。
義弟もまだ起きてこない。
義弟が起きるまで、少しのんびり過ごそうと思う。。。

クタクタ。。。

2008.08.23 (Sat) 思うこと

昨夜10時半過ぎまでかかった水道工事。
なんとか配管までは終らせたいとのことで、夜の9時近くにもハツりの作業をしたため
我が家は5階だけど、1階のお家から苦情の電話が入った。
苦情と言っても、同じわんこ飼いをしてるお宅なので、怒られると言うよりは
1階まで響いてるわよ的な言い方だったので、工事の方には
帰りがけに挨拶だけしていただけるようにお願いした。

今朝からまた、なつの状態が悪くなり、朝一で病院に走り
点滴治療と検査をすることになった。
抗がん治療も思うように進まず、気が気ではない。
我が家は、エリーとなつの存在があってこそ、成り立っている。
ドッグセラピーがあるように、エリーとなつの存在が
義弟のことで、イライラとげとげしてしまう気持ちを癒してくれてもいる。
もしエリーとなつの存在がなかったら、義弟との生活はおそらく3年持たなかったと思う。
たぶん私が壊れて、義弟を実家に預けたか、離婚になってたかもしれない。
主人は離婚はないと言い切っていたけど・・・
今この状態になって、義父に義弟の面倒は無理だ。
我が家で、ずっと看ていくしかないのだ。

昨日は、リビングにずっといたので、ネット徘徊をしていた。
いろいろな方のBLOGを読ませていただいて
介護看護の様子や、気持ち的なものや対応の仕方などを見させてもらった。
私のように、義理の兄弟と同居と言う人は見つからない。
自分の親、義理の親であったり、夫や妻であったり
交通事故や我が子の生まれつきの障害だったり
でもBLOGを読ませていただいても、私のように
イライラかりかりトゲオゲした物は感じられない。

それは・・・

親だから?
老人だから?
夫だから?
妻だから?
我が子だから?

どうしてあんなにも、優しく接して優しく受け止めることが出来るんだろう?
肉親だからこそ、カッとして手をあげることだってあると思う。
でも、その後ちゃんとフォローが出来てる。

私には、義弟に優しく接することが出来ない。
優しくしたいと思う気持ちはあるけど、いざ向き合うとイライラの方が先になってしまう。
なるべく冷静に、気持ちを落ち着けてと思うけど、同じことを何度も繰り返されたり
減らず口や憎まれ口を叩かれると、その気持ちは倍増するから
声を荒げたり、大きな声を出してしまったり、乱暴に扱ってしまったり・・・

夢の中を彷徨ってるであろうから、こちらからの呼びかけには返事はしてるけど
まったく頭の中に言葉も入って行かないんだろうと思う。
先日のように手を叩くなど刺激があれば、こちらの世界に一瞬戻るのだろうし
家族以外の人がいれば、ある程度緊張感もあって、覚醒もするのだろう。
でも何もなければ、義弟の世界に入り込み、時にはブツブツとひとりごとを言ったり
私が話しかけても、自分が気になった場所を見たり、触ったりしてる時は
私の言葉は雑音程度で、私をジッと見て返事をしてるときは
映像のみが見えてるだけで、私の言ってることは聞こえてないのと同じだと思う。
だから同じことを繰り返すし、やめなさいと言ってもやめないんだろうな。

6年と9ヶ月、義弟とほぼ24時間共に過ごして
スイミングだって一緒に入り、身体のリハビリだって助けてきた。
高次脳のリハビリだって、私なりに勉強して必死にやってきたつもり。
鬼兄嫁で結構!
怒ってでも怒鳴ってでも、習慣化すれば出来るはずだと毎日同じこと繰り返した。
でも今は、立つことさえも出来なくなってきて、毎日夢の中を彷徨い
こちらの世界に戻ってくれば、減らず口憎まれ口を叩き
やってもらって当たり前、もっと優しくしろと言う。
当の本人は、言われたこともすぐ忘れるけど、自分が言ったこともすぐに忘れて
なんだかニコニコと笑って、ひとりごとを言ってるか寝てるか汽笛を鳴らしてるかだ。
おしっこを漏らそうと、おねしょをしようと、大便を漏らそうと、へっちゃらだ。
これが認知症の症状なんだと思うけど、言われる方は腹も立つし傷つくし疲れる。
どこを探しても、優しい気持ちなんか見当たらない。

義弟を我が家に引き取った時から、私たち夫婦は
義弟の治療に対して、延命処置はしないと決めた。
だから新薬のデモタールがあると言われた時も、拒否をしたし
水頭症だったら手術をした方がいいと言われた時も、渋った。
今の義弟に、治療法があると言われても、義弟が脳腫瘍になる前の義弟に戻ると
確かな約束がなければ、その治療さえも拒否すると思う。

「生きていてくれさえすればいい」

なんて優しくて、きれいで、素敵な言葉だろうと思う。
私たち夫婦にだって、当初はそういう気持ちがあった。
でも今は、そんな気持ちはカケラもない。

いつまでこの生活が続くのか?

「憲児は何のために生きてるんだ?」
「俺たちの人生は、憲児の介護のためのあるのか?」

そんなことさえ言う時がある。

このBLOGを書き始めるとき、タイトルを考えた。
このとき、すでに高次脳のことを勉強して、自己流のリハビリを始めてた。
鬼兄嫁に徹して、毎日怒ったり怒鳴ったりしながらの生活の中で思いついたタイトル。

『。。。家族の選択。。。』

優しい気持ちだけじゃ、介護は出来ない。
私たちのような選択をする家族もいる。
これは極悪非道なことなのか?
そういう意味で、付けたタイトル。

今日も水道工事が入っていて、部屋の中はゴタゴタだ。
なつを病院に連れて行き、買い物を済ませて11時ごろ家に戻ったけど
義弟を起こそうと言う気持ちになれず、そのままにした。
今1時を過ぎるけど、やっと起きて着替えを始めた義弟。
食事だけはさせなくちゃ・・・
下痢をされるとおむつから漏れたりするから、なるべく消化の良い物をと思って
おかゆやうどんに、これまた消化の良さそうなおかずを出してるけど
眠ることが優先されてるから、今は1日2食になっている。
前は朝6時に起こしていたけど、その時間に起こしたところで
食事を始めるのは、11時に近い。
自分で目が覚めて動き出した方が、動きもわりとスムーズなので
10時半くらいから声をかけるようにしてるから、1日2食になった。
覚醒してないと時は、目の前に食事を出しても、うつぶして寝てしまうときもある。
もしもこれで義弟が、餓死とか栄養失調になったりしたら
私は介護放棄?もしくは介護虐待?で、逮捕されるのかな?
そんなことも最近は考える。

ここ2ヶ月程に、いろいろなことがあり過ぎてうまく気持ちがまとまらない。

一番の原因は、我が子『なつ』のこと。
抗がん治療が進まない・・・もう覚悟をしなくちゃいけないのか?
エリーはもちろん、なつのいない生活を考えられない私たち夫婦。
もっと穏やかな生活をしたい。
神経質で臆病で怖がりのなつに、今の生活はストレスを与えまくりの気がする。
主人や私がイライラっとすると、それを敏感に感じ取って
女中部屋に逃げ込んだり、声を荒げれば落ち着いてと飛びついてくる。
もっと穏やかで、気持ちにゆとりがあったら、なつの病気も良くなるんじゃないか?

だからつい考えてしまう・・・思ってしまう・・・
主人はカッとすると本人の前で、それを口にする時もある。
言われた本人は、やっぱりニコニコと笑っているから、聞こえてないんだと思うけど・・・

こんな風に言うと、人間より犬の方が大事なのかと思われるだろうが
私たち夫婦なんと思われようと、今の義弟よりエリーとなつの方が大事!きっぱり!

エリーのコミカルな動き、なつのキュートな笑顔。
これがあるから私たち夫婦は、なんとか今を維持出来ているんだから。

私たち夫婦の人生を考えたとき、いつまで義弟を抱えて生活していかなくちゃいけないのか?
エンドレスに思えてしまう今の状況に、クタクタなんだと思う。

それほどに、私たち夫婦は今疲れてるんだ。。。

水道工事。。。

2008.08.22 (Fri) 義弟との日々の出来事

我が家はマンションの5階なのだけど、下の階のお家で水漏れが発生した。
その連絡を受けてから、早4ヶ月が過ぎるのだけど
その間に工事を3回やってるのだけど、今現在も水漏れは止まらず
その原因が給湯器の配管にあることがわかって、今日明日と工事が入った。
我が家は賃貸なので、大家さんと業者さんとで話をしたようで
今日明日の工事の日の確認だけで、どんな工事をするのかは聞いてなかった。

・・・が、工事が始まってビックリ!
なんとも大掛かりな工事だったよ。

まずは彩佳の部屋のベランダにある給湯器から、彩佳の部屋のハリの中を通し
クローゼットの中から、キッチンとトイレ・洗面所と配管を通すらしいのだけど
彩佳の部屋は、クローゼットから天袋、部屋の中まで荷物を移動。
キッチン・洗面所の下に入ってる荷物も、全部出して
置く場所がないために、女中部屋もいっぱい、通路も荷物で散乱
私もわんこも、今日はずっとリビングで過ごした。
彩佳の部屋は、ハリの部分の壁をはがしてるし、洗面所は床をはがしてるし
キッチンのガス台の下部もはがしてるし・・・
今日中に配管だけは済ませたいらしく、8時から9時ごろまでかかるそうな。
が、壁紙等の処置は明日になるので、寝る場所は確保するけど・・・
・・・って、クローゼットに入れられない荷物をどこに片付けろと?

主人も帰ってくれば、また早朝出勤になるだろうから連絡をしたら帰ってこないって。
彩佳の部屋もひどい状態なので、どこかに泊まりに行くよう言ったら
着替えだけ取りに来て、友達のところに泊まるって。

こんな大掛かりになると思ってなかったから、いつものように義弟を起こしたので
義弟は髭剃り・洗面ハミガキは出来ません。
業者さんの出入りが激しいし、工事の音もあるので、今日は覚醒している様子。
業者さんと私が話してるのに

「この人に聞かないと、わからない」

などと私を指差して、口を挟んで来たり
トイレは使えるけど荷物だらけで、とても義弟が行ける状態じゃないのに
覚醒してるから、トイレにも行きたがる.

「トイレ?もう出ちゃってるんじゃないの?」
「うん」
「今はトイレには行けません。荷物だらけでしょ、通れないよね?わかる?」
「あ~そうだよね~。そうか、そうか」

・・・って、トイレに行くと無理に言われても困るけど
覚醒しててもおむつの中にしちゃって平気なんだな・・・
立ち上がろうとするから

「何するの?」
「えっ?いや、別に・・・」
「じゃあ、座っててください。そこから動かない」

同じリビングになつもいるから、動き出すと気が気じゃない。

「なつがいるから転んだら困ります。だから立たない!」
「は~い」

今度はどこに行くんだか?お尻をズッて移動しようとする。

「どこに行くの?」
「タバコ」

思い出したか・・・

「タバコは荷物がいっぱいで、取れません」
「なんだよ~、タバコがあれば言うことないのに」

残念でした・・・
わんこが吠えれば一応怒ったりするけど、普段何もしないのに言うことは聞かないって。

今日はとっても涼しくて、エアコンはいらない横浜。
リビングと和室以外は、とんでもないことになってるし、音もあるし
義弟のいる同じリビングになつだけ置いて、お散歩に出るなんて絶対出来ないから
ちょっと早めになつも一緒にお散歩に出て、実家で1時間ほど過ごすことにした。

「弟くん、そこから動かない。動いちゃダメだよ」
「はい」

業者さんにも、もしトイレに行こうとしたときは、大きな声でゆっくりと

「トイレは使えません」

と、伝えてもらえるよう頼んで、出かけた。
工事が終るまで、わんこ達を実家に置いてこようかと思ったけど、どうやら雨も降りそうだし
わんこ達もまったく落ち着かない。
そうだよな、いつも連れて行ってるならいいけど、初めての場所みたいなもんだもん。
なので結局、6時前には家に連れ帰った。

いつもはシートだけ置いておけば、ちゃんとチッコをするなつだけど
トイレの場所を移動したり、環境が変わったせいか
トイレ移動した場所の、横の絨毯の上でチッコをしちゃったので、吸い取った後
上からチッコシートを裏返しでかぶせておいた。

家に戻ると、義弟がいつもの場所にいない。
なぜかチッコシートを敷いてあるところまで行き、なつのトイレに
そのシートを敷こうとしていた。

「動いちゃダメって言ったでしょ。何をやってるの?」
「いや、シートが邪魔だったから」
「邪魔じゃないの。そこになつがおしっこしちゃったから、敷いてるの。
 まだ濡れてるから、それを外しちゃったら困るでしょ。触らないの」
「は~い」
「弟くんはそこに何しに行ったの?シートは触らない」
「・・・・・」
「だから、シートは触らない」
「・・・・・」
「弟くん、シートには触らない。そこに何しに行ったの?」
「・・・・・わからない」
「だったら、元の場所に戻りましょう」
「は~い」

が、またチッコシートを持って移動しようとする。

「シートには触らない。元の場所に戻りましょう」

義弟がその場所を離れるまで、シートは私が持って同じことを何度も言い続けた。
けど、さらにまた前に進む。

「弟くん、何をするの?」
「テレビ」
「テレビは見れません。もうご飯になります。元の場所に戻りましょう」

わんこの世話を終らせて、キッチンが使えないので
電子レンジでおかゆを作り、昨日のサトイモを出して、食べさせた。
こういう日こそ眠っててほしいものだよ。
義弟が覚醒してる日は、なんだか訳がわからないことも言うし
動き出すから、目も離せないし、わんこ達も同じリビングにいるから
お買い物にも行けなかったよ。

「寝る準備をしましょう」

毎度のことながら、何度も同じことを言うのだけどなかなか動かない。
工事の方が動いたり話したりすると、それが気になって動きが止まる。
やっと和室の入り口に来たと思ったら、襖のレールをこすり始めた。

「弟くん、余計なことはいいから、パジャマに着替えましょう」

何度言っても、レールの上をこすってるので

「余計な事はしなくていいから、パジャマに着替えましょう」
「うるせえなっ!濡れてんだよっ!」

プチっと切れた。

「濡れてるなら、雑巾で拭いてよ!こすられても困るんだ!何がうるせえだっ!」

後ろから抱えて引きずり、和室に放り込んでやった。

「口だけは達者なんだからっ!さっさと、おむつを取り替えなさい!」

覚醒してるせいか、めずらしくパジャマに着替えるのが早い。
お布団を敷く時に、おねしょシーツの場所を考えて枕を置いている。
枕を置いた位置に頭を乗せてくれれば、おねしょシートの上にちょうど腰周りが
来るようになっている。

「お布団の中央で寝てください」

とも言うが

「枕は動かさない。自分が枕のところまで行ってください」

とも言ってるんだけど、今見たら枕を自分の近くに引き寄せてあった。

「弟くん、枕は移動しないでください。自分が枕のところに行ってください」

そう言いながら、枕を元の場所に移動した。

「そんなことまで、言われなきゃいけないのかよ」
「おねしょシートが敷いてあるんです。置いてある場所に頭を乗せれば
 おねしょシートがお尻のところにくるんです。だから言ってるの、わかった?」
「あ~」
「今朝だっておねしょして、もう少しお布団濡らすところじゃないの」
「あ~、ちょっとね」
「ちょっとってなに?」
「ちょっとだろ!」
「ちょっととかそういう問題じゃないのっ!とにかく自分が動いて、枕は動かさないっ!」
「は~い」

覚醒してると、こういう減らず口も多いな。。。
業者の方も、ビックリだろうね。
なんとまあ、優しくない介助でしょう。。。
こっちも1日同じフロアにいたから、限界だよ。
本人も覚醒してたから疲れてるだろうし、このままお布団に入れてしまおう。

9時までには、工事が終わるかしら?

体罰。。。?

2008.08.21 (Thu) 義弟との日々の出来事

体罰と言うほど、大それたものではないけど
とうとうやってしまった。。。

火曜日から、なつではなくエリーの調子がおかしくなった。
なので、8時半過ぎには家を出て朝一で病院に連れて行った。
その時、義弟はまだ起きてない。
昨日は、義弟が通う施設との契約日で10時に約束をしていた。
9時前に病院に到着して、事情を説明して、一旦家に戻り
わんこの毛だらけの部屋を掃除して、職員さんが来るのを待った。

時間通り職員さんは到着。
一通りの説明も聞いて、契約も終了!

「審査会の時、今までのことや今の状態の義弟さんのことを
 お義姉さんが一人で看てるのかって、みんなが驚いてましたよ」
「そう?花丸もらえる?」
「五重マルに花丸ですよ」

って、褒められちゃったよ♪
11時少し前に帰れらたので、すぐにエリーをお迎え。
とりあえず抗生物質で様子をみることなって、家に戻り義弟を起こした。

主人からも電話があって、エリーのことで話したのだけど
ふと見たら、鼻血を出してる事に気が付いて、すぐに病院に電話して
午後からレントゲン検査をすることになった。

とにかく義弟に食事だけはさせなくちゃと思い、声かけと
私がやった方が早いことは私がやって、やっとリビングに出てきたのは12時過ぎ。

「正座はしない。いつものように座布団に座りましょう」

ゆっくりと大きな声で言うのだけど、なかなか足を崩さない。
やっと崩したら、左ひざを立てたまま、右手でテーブルをつかんでいるので
テーブルを手前に引いてる状態だから、左ひざが引っかって前に伸ばせない。

「弟くん、テーブルから手を離しましょう」
「は~い」

と返事はするけど、テーブルはしっかりつかんで離さない。

「弟くん、テーブルをつかんでたら膝が引っかかって伸ばせないでしょう」
「あ~そうだね」
「だからテーブルから手を離しましょう」
「うん」

が、顔は笑ったままテーブルは離さない。
1時半には家を出たいと思っていたので、12時半に近くなるし
髭剃りは省略しても、ハミガキはさせてから出かけたいと思って

「弟くん!テーブルから手を離して。膝が引っかかってるでしょ」
「うん」
「この手を離すの。わかる?手を離して」
「うん」

返事はすれど、笑ったまま手は離さない。
左手なら、つかんだ物をなかなか離せないのはわかるけど、右手だから
話がまったく頭の中に入ってないんだと思う。
私が義弟の右手をつかんでみたけど、結構しっかりとつかんでいる。

「聞いてますか?テーブルからこの手を離すの。わかる?」
「うん」

私を見て、ニヤニヤ笑って返事はするけど、離さない。
これを何度も繰り返してたら、イライラの頂点に達しちゃった。。。

「この手を離せって、何度も言ってるでしょっ!聞いてるのっ?」

と、義弟の右手をバシッと叩いたから、手はテーブルから離れた。

「いってなぁ~っ!何すんだよっ!」

と言って怒り出した義弟。

「手を離せって何度も言ってるのに、返事だけして離さないから叩いたんだよ」

時間も気になるし、エリーの鼻血だって気になる。
もし悪い病気だったらと思うと、早く原因を見つけたい。
我が家は、エリーとなつの存在があればこそ今を維持していけるんだ。

「これから私は出かけなくちゃいけないの。弟くんがご飯食べてハミガキをしてくれないと
 私は出かけられないの。だから早く、ご飯を食べてください」

食事を出したら、もう何事もなかったように、いつもどおりの食事を始めた。
お薬を飲見終わったのが、1時少し前。

「洗面所に行って、歯を磨きましょう」

が、これまたいつもどおりで、なかなか進まない。

「弟くん、出かけたいの。弟くんのハミガキが終らないと出かけられないの。わかる?」
「うん」

これも同じで、返事だけだから、もう今日はハミガキ中止。
イライラして理由を話したところで、義弟は動かない。
そのままいつもの場所に戻るように言って、私も食事をしてすぐにエリーを病院に。
結果としては、大きな問題はないけど、どこかで炎症を起こしてるのは
間違いないとのことで、抗生物質と止血剤で様子を見ることになった。
今日はもういつものエリーに戻ったので、心配はないけど
今度はなつの食欲がなくなって、今はなつの様子を見てるところ。

昨日は心配で、病院から戻ってしばらくしたら主人も帰ってきた。
義弟にはいつもの時間に食事を出して、いつものように8時過ぎに寝る準備が整った。

「弟くん、お布団の中央まで移動しましょう」

と何度も声をかけて、リビングの電気を消して、お布団の中央に移動したのを確認して

「そこに寝るのよ。おねしょシーツが敷いてあるところだからね」
「うん」

で、女中部屋に戻り、主人と晩酌をしていたのだけど
ふと気が付くと、なぜか義弟が真っ暗なリビングにいた。

「何やってるの?」
「えっ?あそこ・・・」
「なに?」
「電気を点けようかと思って」
「なんで?」
「なんで?いや~、リビングの電気を点けようと思って」
「もう寝る時間だよ。さっきお布団に行ったでしょ?」
「えっ?・・・・・電気を・・・・・」
「リビングに用はありません。和室に行きましょう」
「は~い」

で、和室に移動してお布団の端まで行って止まった。

「お布団の中央に移動しましょう」

と声かけしてるとこに、主人も来た。

「そのまま後ろに転がって寝られたら、困ります。絨毯の上にでおねしょされたら困るの」
「うん」
「聞いてます?お布団の中央で寝ましょう」

で、寝ましょうだけ入ったらしく、その場にコロンと寝た。

「だからそうじゃなくて・・・」

と言いかけたら、主人がキレた。
私以上に大きな声で、ゆっくりと怒鳴り飛ばして、最後には言いたい放題
言っておりましたが、義弟はお布団に入りもう寝る体勢。
しばらくして様子を看に言ったら、またしても口を開けて爆睡してました。
もし足腰が丈夫だったら、きっと徘徊してたな・・・

今朝は、9時半ごろから動き出した義弟。
見たときはパジャマのズボンを脱いでいたし、おむつを何枚も自分の近くに
置いていたので、おむつを替えるのかと思っていた。
少しして見たら、なぜかまたパジャマのズボンを履いてるし
おむつも取り替えていない。
どうやら、自分が何をしてるかもわからなくなってるみたい。
今日は義弟のお布団も干して、シーツも洗濯したかったので
すぐにパジャヤも脱がせて、取り掛かった。

着替えの洋服を出して、おむつも1枚手元に置いて

「おむつを替えましょう」

と声かけして、様子をみた。

スッポンポン!
この格好で、固まってしまう時が一番困る。

「弟くん、早くおむつを履きましょう。おしっこが出ちゃったら困るでしょう」

と何度も声をかける。
まだ向こう側を向いてるからいいけど、こちらを向いてる時は丸見えでござる。
時にはおむつを履こうとして、そのままコロンと後ろに寝っ転がる時もあるので
見たくない菊の紋章まで、しっかり見えてしまうときもありまする。
9時半ごろから動き出してた義弟だけど、リビングに出てきたのは12時近かった。

着替える・食事をして薬を飲む・髭剃り・洗面ハミガキ
和室・リビング・洗面所、時にはトイレへの移動

これだけは時間がかかっても、自分でやらせようと思っているのだけど
これだけで1日が終るし、私がいない時用事があって時間が間に合わない時は
これさえも出来ない時もある。

このところはまったくトイレに行かない義弟が、昨日の夕方トイレに行こうとしていた。
リビングからトイレまで、30分以上かけて移動する義弟。
わんこの毛を拾ったり、糸くずを移動させたり
すでにおしっこは出ちゃってると思うので、その途中で聞いてみた。

「どこに行くの?」
「トイレ」
「もう出ちゃったんじゃないの?」
「うん、でもこれだけはやらないと、おしまいだから」
「ふ~ん」

・・・すでにおしまいです・・・と心の中では思いつつ、やらせておいた。

今朝もお薬を飲んだのを確認して

「洗面所に行きましょう」

と何度も声をかけたけど、私の顔をジッと見たまま動かない。

「私の顔を見てても、洗面所には行けません。動きましょう」
「うん」

が、私を見たまま動かず、それでも何度も声をかけてたら

「恵子ちゃんの言ってる意味がわからないよ~」

と笑った・・・どうしましょう・・・どうすればいいんだ?・・・とこっちが考えちゃった。

「洗面所がわからないの?」
「あそこでしょ(指差した)」
「そう、だから洗面所に行きましょうって言ってんの」
「意味がわからないよ~(笑)」
「ヒゲを剃ってハミガキをするから、洗面所に行くの。わかる?」
「それだけのこと?」
「それだけって・・・・・そうです、それだけのことです」

こういう反応か・・・
今朝は自分が行こうとする場所への、方向転換が出来ず
洗面所と言ってるのに、逆方向に移動していく。
移動すればいいと言う感じが合ってるかな。
なので、抱えて洗面所の方に方向を変えたら、トイレの前まで来て

「到着したけど、どうするの?」

と聞かれた・・・まだ到着していませんが・・・

役所のMさんに電話で聞いたら、義弟の介護度は『要介護3』と認定されたそうだ。
今の状態を話したら、無認知症に近くなってる気がすると言われた。
そういうのもあるのか・・・あとで、検索してみようと思う。
義弟の手を叩いてしまった話をしたら

「しょうがないよ。そういう時だってあるって、しょうがないよ」

って言ってくれた。

義弟の状態としては、どんどん悪化の一途を辿ってる。
寝たきりになるのは、時間の問題だろうな。。。
ハミガキが終った義弟は、和室に行ったけど
固まった。。。
この状態で、あちこち見たり、目の前のアコーディオンカーテンを開けたり閉めたり
その隣の自分の引き出しを、開けては中の物を触って閉めたり
ふと振り返ったら、パソコンを見てる私をジッと見てた。

「弟くん、髭剃りを片付けましょう」

そう言って、しばらくして見たら下を向いて眠ってた。
もう一度声かけしたけど、少し移動したところでまたあちこち見始めて止まった。
ここまでくれば、後はもう放置することにしてるんだけど
さらにしばらくしたら、軽くドスンと音がしたので、振り返ったら
そのまま後ろにひっくり返ってた。
今日は髭剃りのクリーニング台まで、到達できないだろうから
髭剃りは私が片付けて、義弟をリビングまで抱えて移動させて

「昼間はここで、身体を起こしてるの!横になちゃいけません!わかった?」
「は~い」

もう2時半だ。。。後は、少しゆっくり過ごそう。。。

昔、彩佳が悪さをした時、横っ面をはり倒したこともあったけど
昨日、義弟の手をバシッと叩いた自分の手・・・その時の痛みとちょっと似てるかな・・・

壁をぶん殴っても、ゴミ箱を蹴り飛ばしても、義弟に手を挙げることだけはしないって
それだけはしないと思ってたのに。。。

階段移動用リフト。。。

2008.08.19 (Tue) 義弟との日々の出来事

結局、義弟のハミガキが2時近くになっても終らず
父のところへは行けなかった。
なにしろ、義弟が行動してる時が一番目が離せない。
洗面所から和室に移動する時、何をするかわからないし
狭い場所なので、つかまって立って移動するため転ばれても困る。
電話をしようと思ってたところに、父から電話が来たのでケアマネさんに代わってもらい
そのことを伝えて、父の方が終ったら来てもらうことにした。

2時半過ぎに、ケアマネさん到着。
義弟はまだ和室で、ボーッとしていたので、リビングに移動するように言った。
まずは父のことを話して、書類に印鑑を押して終了。
ケアマネさんが来ていても、わんこの毛を気にしたり、フローリングのキズを気にしたりと
なかなかいつもの場所まで、移動してこないし、ケアマネさんも話しかけたりするので
そのたびに動きが止まる。

「弟くん、少し下がらなくちゃ柵に足が引っかってるよ」
「もっと右側にずれるの」

そう言っても、自分は動かずして、どう考えてもそれじゃあ無理だろと思うけど
柵を動かそうとしたり、それじゃあ足が痛いんじゃない?と思うような格好になっても
構わずに前に進もうとしたり・・・
ケアマネさんは私よりも優しい言い方で、同じようなことを言うのだけど
ちょっとしたタイミングで、足がはずれて動けるようになると

「これでいいんでしょう?ねえ」

と、ケアマネさんに訴える。

「まったくこの人は、もっと優しくできないのかな、ねえ」
「Tさんは優しいかもしれないけど、私は優しい介助はしませんよ。
 やってもらって、当たり前じゃないからね」

と、ケアマネさんの前でもやってしまうんだな。
それからやっといつもの場所に座って、話を始めた。

先日ケアマネさんが来た時、義弟は1週間近くタバコのことは忘れていたのだけど
そのことを私がケアマネさんに話していなかったので、施設ではタバコは吸えないと
いう話をケアマネさんが持ち出した時に、あわてて

「Tさん、今タバコのこと忘れて1週間近く経つんだった。言っちゃダメよん」

と冗談めかして誤魔化したので、今回も忘れてやはり1週間近く経つので伝えておいた。
施設に通う目的や、そのためには『階段移動用リフト』を今日は試しに使ってみることなど
ケアマネさんが説明してくれたけど、返事だけはしていた。

それと施設の受け入れ曜日は、土曜日に決まった。
今週は準備が整わないとのことで、早ければ30日からということになった。
とは言っても、リフトが使いこなせなければ、通えない。

「憲児さんは、毎日の生活の中で何か困ったな~と思うことはないですか?」
「ん~・・・・・別に困ったことはないですね」

毎日ほとんど思考回路停止状態だから、何も考えてないもんな。
3時半に業者の方が来ることになっていたのだけど、しばらくは雑談をした。
時間になって、もう一人のケアマネさんと業者の方が到着。
すぐにデモンストレーション開始。
まずは義弟を玄関に連れ出すのに、最初は自分で行かせようと思ったのだけど
あちこちに気がそれてしまうので、普段の私の介助の仕方も見てもらおうと思って
後ろから義弟を抱え上げて立ち上がらせ、支えながら声をかけ、前に出ない足は
後ろから私が蹴り飛ばしつつ、玄関まで歩かせた。

こちら↓が階段移動用リフト。
階段移動用リフト
まずはリフトを自分の方に少し倒して押す。
ブルーの大きなタイヤにグレーの小さなタイヤ、この部分が階段の滑り止めを感知して
ブレーキをかける、どんなに押しても滑り止めから先には動かない。
ここで右手元にある「DOWN」のボタンを押し続けると、画像に向かって左側の
グレーの小さなタイヤの上部にあるブルーの四角い部分、左右に同じ物があるんだけど
この部分が下に延びてきて、1段下の階段に到着すると持ち上がり
ブルーの大きなタイヤが、1段下の階段に降りるようになっている。
そしてまた少し押すと、滑り止めを感知してブレーキがかかり・・・を繰り返しすことになる。
1段1段操作も出来るし、慣れてくれば連続で動かすことも可能になるそうだ。

まずは業者の方が、義弟を乗せて踊り場まで降ろして見せてくれた。
そして、踊り場から4階までを私が操作した。
もっと不安定な物かと思ったけど、リフト自体の重さも37kgちょっとあるし
わりと安定していた。ただ1段降りるごとに、ボタンを押し続けなければいけないので
階段に気を取られていると、うっかりするとボタンを放してしまい、途中で止まってしまう。
けど、これも慣れてくれば、問題はない。

今度は、4階から昇る。
リフトの向きは同じ、ブルーのタイヤが階段の縁に付いたら、今度は「UP」ボタンを押し続ける。
そうすると、ブルーの四角い部分が1段上の階段に着地してグイッと持ち上げる。
ブルーのタイヤが着地したら、また階段の縁まで移動させ・・・を繰り替えす。

「初めて使って、人を乗せて操作した方は、初めてですよ」

って、業者さんに褒められた♪
ケアマネさんも、上手く使えそうなことに喜んでくれた。
私、思わず( ̄▽ ̄)Vいえーい!

「何か運動系のことやってました?」
「はいはい、元々体育会系ですから」

関係があるのかな?(^m^*)
乗っている義弟は、足がブラブラとするので遊び感覚だし
みんなが自分に注目してるので、ニコニコ嬉しそうにOKマークを出して

「グッ!グッ!」

とはしゃいでいた。
とにかく、これでネックだった階段はクリア出来た。
25日以降からのレンタルだと、8月分は無料になるそうなので
30日から施設に通うことから、27日からレンタルを開始することにした。

義弟はいつもの場所に座らせて、玄関先でリフトの説明を受け
終了後、ケアマネさんも業者の方も帰られて、リビングに戻ると
義弟はすでに居眠り開始となっていたけど、私がリビングに行くと目を覚まして

「いや~、恵子ちゃんがメカ音痴だったらどうしようかと思ったよ(笑)」

あ~そうですか・・・と、心の中でお返事しておいたら、返事を聞くことなく
すぐに居眠りの体勢になった。
わんこのお散歩から戻ってもまだ寝ていたので、夕飯を食べさせるために起こした。

ケアマネさんと話したことやリフトに乗ったことで、疲れたのだろうか?
起きてはいるけど、脳みそは眠ってしまってるらしい。
食事が終わり、お薬を飲んだのを確認して、お布団を敷きパジャマとおむつの用意をして

「弟くん、おむつを替えましょう」

と何度も声をかけたのだけど、和室に移動して短パンを脱いだ義弟は
そのまま固まっているので、さらに声をかけ続けると何度目かの時に

「何を言ってるのか、わからない」

と言った。
ジェスチャーを入れながら、ゆっくり大きな声で

「今履いてるおむつを脱いで、新しいおむつに履き替えましょう」
「あ~」

と、寝っ転がっておむつを脱ぎ始めた義弟。
足におむつを通すにも、頭を上げるのだけど、腹筋がないのだから当然疲れる。
なかなか脱げないので

「起き上がって、脱ぎなさい。いちいち寝っ転がらないで」

パジャマに着替えてお布団に入るまでに、1時間半の時間を要して
8時半過ぎに就寝。。。と言うより、強制的に寝かせた。。。
が、5分後に様子を見たら、口を開けてすっかり眠りこけていた。

面倒くさい。。。

2008.08.19 (Tue) 義弟との日々の出来事

前から動くことは嫌いな義弟。体育会系をバカにしてるところもあった。

「俺の仕事は、ここ(頭を指差して)が勝負だから」

でも、そこが故障してることに本人は気が付いてない。
最近は、自分でボケてるよな~と言う時もあるけど、その程度だ。

とにかく何でも、面倒くさがる。
脱いだ紙おむつを窓の方へ放り投げて、そのまま忘れる。
時々本を持ってリビングに出てくるが、開いたまま寝ているので意味はないのだけど
夕方それを片付けるように言うと、和室にポンと放り投げて終らせようとするので注意する。
髭剃りも、リビングまで来てお布団の上に放り投げる。
物を持って移動するのが、大変なのはわかるけど
ポケットに入れて歩くのもイヤらしく、とにかく何でもとりあえず和室に放り投げる。
ティッシュなどのゴミは、ポケットに入れたまま忘れるのだけど
ポケットから見えているので、これも注意する。

一つ片付けてから、次の行動に移る。

と言う約束事は、完全に忘れ去られたらしい。
まだ習慣付いてなかったものだから、忘れるのも早いし、思い出すこともない。
でも自分が楽するためなら、教えなくても自分から学んでいく。
物を放り投げるのも、そうだと思う。
持って歩くのが面倒くさい、自分がお尻をズッて移動する時
いちいち本も一緒に移動させるのも面倒くさい、だから放り投げる。
放り投げて、すぐにそこに移動して片付けるならまだいいけど
結局寄り道が多いから、放り投げたことを忘れて放置となる。

使用済み紙おむつも同じ。
使用済みの紙おむつを、一晩和室に放置されると、次の日の朝
和室中におしっこの匂いが漂っている。
和室を開けると、それがリビングにも流れ込んでくる。
匂いがキツいから、必ずベランダのビニール袋に入れるように言うのだけど
義弟自身は自分の匂いだし、その中で寝ているわけだから気が付いてない。
が、トイレの中で嗅ぐ時は臭いらしい。
窓を開けて、網戸を開けて、ビニール袋の口を開けておむつを入れて口を縛り
網戸を閉めて、窓を閉めると言う作業が、義弟は面倒くさいらしい。
窓際に行くことは行くけど、窓を開けるまでが長い。
そこでずっと汽笛を鳴らしまくり、放り投げたおむつが自分の後ろにあったりすると
自分が何しにそこに行ったかを忘れたりもする。
私の方は、そこを確認してから自分の次の行動を考えているからイライラして
結局私が片付けたりするときもある。
で、義弟は学んだ、放置すれば恵子ちゃんがやってくれる。
なので、窓ぎわに放り投げたまま、次のことが始まったりするので

「おむつをベランダの袋に入れましょう」

と何度も声をかけても、今やってることをやめなかったり
おむつを見つめたまま固まったり、移動はしても手に持ったまま汽笛を鳴らす。
それが終ったら、食事をしようとか、お風呂に入ろうとか考えてるから
結局、こっちが負けて片付けることになる。
時には窓際に放り投げて忘れて放置したり、時には故意に押入れの
カーテンの中に隠して、目に付かないからこれまた忘れる。
毎度確認はしてるけど、私の視覚に入って来ない時にうっかりとなり翌朝うんざり。
義弟はまだ寝ていることが多いから、私が片付けるのだけど
本人は忘れちゃってるので、自分が片付けたと思ったりもする。

昨日も洗面ハミガキが終わり、ヒゲ剃りを和室に置いてあるクリーニング台に
セットするために移動中、持っているのが面倒くさくなり放り投げた。
義弟自身は、お布団の上に投げたつもりだけど、力が足りず
リビングのフローリングの上に落っこちて、壊れはしなかったけど部品が外れた。
それを見て義弟は、一瞬パニクったんだと思う。
ジッと見つめたまま、固まってしまった。

「どうして、そうやって何でも放り投げるの?面倒くさがるのやめなさい」
「いや~、壊れちゃったかな?(笑)」
「笑い事じゃない!壊れても買えないからね」
「なんで?」
「なんでって、弟くんお金持ってないでしょ。この前だって1晩入院してるんだよ。
 これからだって、施設に通うのにお金がかかるの。家から持ち出してる状態なの!
 不可抗力で壊したならしょうがないけど、放り投げて壊すなんて
 壊れるのをわかっててやってるのと同じ。壊れたら、かみそりでヒゲを剃るんだよ」
「そんなの覚悟の上でやってるよっ!」

これだもんな・・・覚悟の上って、何も考えなしでやってるでしょうが!
面倒くさいだけで放り投げてるのに、こういう屁理屈的な言い訳はすぐに出てくるんだ。

「あ、そう。覚悟の上なのね。じゃあ、いいんじゃないの」
「いや~、覚悟っていうかさ~(笑)」
「どうでもいいけど、いつまでもボーッと突っ立ってないで、早く髭剃りを片付けなさい」

それから、私はここまで来ると、後は好きなようにとやればいいと思う。
もちろんリビングのいつもの場所に座ってのことなのだけど。
寝てばかりいる義弟だから、昼間はせめて身体は起こしておいてもらいたい。
昼間も横になって寝ていたら、それこそ寝たきりと同じなってしまう。
昼間と夜の区別として、テーブルにうつぶして居眠りしようが汽笛を鳴らそうがいいけど
身体は起こしておいてもらおうと考えている。
が、昨日はいつまで経っても和室から出てこないので、様子を看に行ったら
和室で大の字になって、眠っていた。
その姿を見たら、カッとしてしまった。

「弟くん!今は昼間です!身体を起こして、だらしないことしないで!」
「・・・・・」
「この時間、弟くんの双子の兄貴は何をやってるの?Mさんは何をしてるの?」
「あ~・・・・・」
「弟くんと同年代の人は、外で汗水流して仕事してるんだよ。
 弟くんは何してんの!昼間っから、大の字で寝てるな!ふざけたことしないでよ!」
「・・・・・」
「朝は昼近くまで寝てて、ご飯食べてハミガキしたら、また横になってなんてしてたら
 寝たきりの人と何も変わらないじゃん!いいの?本当に自分で身体が動かせなくなっても」
「ヤダ!」
「そのうちに歩けなくなるよって、今まで何度も言ってきたけど
 実際に歩けなくなっちゃったじゃん。今もう一人で外にも出れなくなってるじゃん。
 立ち上がるのもやっとの状態でしょ。それなのに横になって寝てたら、本当に寝たきりになるよ」
「・・・・・」
「外は明るいんです。今は昼間!弟くんと同じ年代の人は外で仕事してる時間です。
 リビングで座って何してようと構わないけど、大の字で寝っこ転がるのだけは許しません!
 昼間は身体は起こしておいてください!」
「うん」

もっといろいろ言いながら、久しぶり説教をしてしまった。
もっとも義弟の頭の中に残る物は、まったくと言っていいほどないとは思うけど。
それを言ったのが午後の3時少し前、お尻をズッて一歩進んでは汽笛を鳴らし
何かに気を取られたりしながら、和室からリビングの境まで来るのに1時間。
そこ電池が切れたらしく、動かなくなった。
洗濯物を取り込んだので、義弟の物を手に渡して片付けるように言い
やっとリビングのいつもの場所に座ったのは、もう4時半を過ぎていて
そのまま居眠り開始となった。

昨日はなつの病院で検査もあったので、朝から預けてあった。
5時前に主人が帰れると言うので、エリーのお散歩を主人に任せなつを迎えに行けたので
6時前には戻ってこれた。
すぐに義弟に食事を出し、食べ終わりお薬を飲んだのが7時15分過ぎ。
お布団を敷き、パジャマとおむつの準備をして、寝る準備をするように言うと

「えっ?もう寝る準備?」

義弟の体内時計は、この時間が朝なのかしら?と思う。

「外は真っ暗です。夜は寝るんです」
「あ~、そうか」

これで納得するのか・・・
毎度同じことをして、8時半過ぎにはもう寝るとと言ってお布団に入ってしまった。

「お前さ、憲児におむつを片付けさせたり、髭剃りも片付けさせたり
 それをやらせることになんの意味があるの?」
「だって、ほとんど寝てるんだから、せめてそれくらいのことで身体を動かさせようと思って」
「だから、そんなちょっとのことをさせて、何の意味があるの?って言ってんの。
 いくらお前が少しでも身体を動かしてって考えても、憲児は良くならないよ。
 お前のストレスが増えるだけだろ?だったら、さっさとお前が片付けて
 後はこっちに関係のないことは、勝手にやらせておいて、自分が楽すりゃいいじゃんか」
「そうなんだけど・・・」

主人がいた先週、主人は義弟の介助を淡々とこなしていく。
必要最低限のことは言葉にして、寄り道が多いことにイラついて声を荒げることはあるけど
後はさっさと済ませて放置する。

「早くおむえつを替えろよ!」
「余計なことはいいんだよ。今はおむつを替えるの!」

とおむつを脱ぐとサッと片付けて、着替え始める義弟は放置して女中部屋に引っ込む。

「早く着替えろよ!」
「いいから、脱げって言ってんだ」

で、脱いだものをさっさと片付けて、後はまた放置する。

主人の言ってる事は、よくわかる。
私がまだ、どこかにリハビリをせなくちゃと言う意識が残ってるんだろう。
ケアマネさんのこと、言えないっちゅうの(^m^*)

今日は父の眼科があったので、終った後一緒に買い物をして
11時15分前に帰宅、すぐに義弟を起こした。

「今日はTさんが来ます。起きてください!」
「Tさんって誰?」
「ケアマネさん」
「あ~・・・何時に来るの?」
「どうでもいいから、早く起きて着替えてください」

時間を言えば、また「まだ時間がある」だのなんだのと減らず口が始まる。

「とにかく早く着替えなさい。もう来るよ」

そう言いながら、声かけしたら、いつもより早く着替えが済んだよ。
移動するにも時間がかかる、義弟にとって最短距離で移動するのだけど
そこに物が置いてあろうと、柵があろうと関係なく進んでくるから
足が引っかかったりして、進まなくなるとそこで固まってしまう。
後ろに下がるとか、横にずれるとか、自分の身体を少し移動さればいいことなだけど
自分の身体を動かしてと言う意識は働かず、その状態からどうすればいいかを
考えるようなので、にっちもさっちも行かなくなり、ずっと固まることになる。

「左に身体を動かせば?」
「一歩後ろに下がってごらんよ」

とアドバイス的なことを言っても、返事だけで動こうとはせず、動かずしてどうにかしようとする。
結果、また私怒鳴ってしまうんだよね。

そして今12時を過ぎて、やっと食事開始。
1時になったら掃除機かけて、それから父のところに行って
その後、我が家に来て『階段移動用リフト』のデモンストレーションだ。

あ、私も食事をしなくちゃだよ!

日常が戻った。。。

2008.08.18 (Mon) 義弟との日々の出来事

子宮筋腫を二つ、持っている私。
いつもなら1週間早くやってくるお客さんが、1週間遅れて土曜日に訪問された。
その1週間くらい前から、『月経前症候群』もあるので
その時期に主人がお盆休みでいてくれたのは、心身共に楽でもあった。
土曜日は朝から、体調不良。
腹痛・頭痛と睡魔に襲われるため、朝の家事が済んだ後また眠ってしまった。
主人も普段、寝る時間を惜しんで働いてくれてるので
休みの日はよく眠る、昼間眠り過ぎていつも仕事に行く時間に目が覚めたりもしていた。
土曜日、ハッと目が覚めて時計を見ると11時を過ぎていた。
義弟の様子を見に行くと、まだ眠っていたので起こす。
ここからは、いつものことなのだけど、覚醒してなくても口だけは達者な義弟。

義弟の様子を看ながら、朝昼兼用の食事を作り、準備は整っているのだけど
相変わらず寄り道が多いため、注意をする。

「弟くん、ごはんを食べましょう。ゴミは拾わなくていいの!後で掃除をするから」

手に何か気になるものがあると、それをつまんでは場所を移動させる。
お尻でズッて進むので、絨毯の上の何かに手が触れるとそれが気になるらしく
糸くずだったり、わんこの毛だったり、ゴミ箱に入れるならまだわかるが
右に落ちてた物を左に移動させたり、つまんだわんこの毛を襖のレールの上に置いたり
意味のない行動で、ある意味忙しく働く。

「弟くん、余計なことしてないで、早くごはんを食べましょう」
「さっさと、メシを食えってか(笑)」
「そうです!さっさと食べてください」

こっちは移動してくるのを待ってるのだけど、義弟にはそんなの関係ねえ~である。
お腹が空く、喉が乾くという感覚も、あまりないのかな?とも思う。
洗面ハミガキが終るのは2時過ぎ、その後はテーブルにうつぶして居眠り開始となる。

余談だけど主人が仕事の途中で、食事をするおそば屋さんがある。
そこのご主人の奥さんのお父さんが、今年90歳になるそうだ。
介護保険を使い、いろいろな施設を転々としているらしい。
「そこまで言うか?!」と言うような暴言を、家族だけでなく施設の職員さんにも吐くそうで
1ヶ月も通うと施設側から、受け入れ拒否されてしまうらしい。
今のところがダメとなれば、もう行ける場所もなくご主人も奥さんも
病気がさせてることだとあきらめて、付き合うしかないと覚悟している最中だそうだ。

話を義弟に戻そう。
義弟の場合は、暴言を吐くというところまでは行かないけど屁理屈、憎まれ口を叩く。
家族間だけならいいけど慣れてきたとき、施設の方々に迷惑をかけないか?
という心配はある。
リハビリ目的の施設で、やる気のない義弟をそのまま受け入れてくれるとも思えないし
そういう意味で、義弟も施設を転々とする可能性はあるよな。

朝目が覚めたとはいえ、覚醒してない義弟は
目に付いた物を着てしまう時がある。
だから朝脱いだパジャマをまた着てしまったり、夜は昼間着ていたものをまた着てたり。
なので、最近は着替えるものを用意して、これに着替えるようにと伝える。

土曜日も夕飯が終わりお薬を飲んだ後、お布団を敷いて
パジャマとおむつを出して、着替えるように言った。
しばらくして見に行くと、立ち上がりリビングに出て来ようとしてた義弟。
使用済みおむつが放置してあったので、片付けるように言うと
ベランダの窓に行き、片付け始めたのを確認して女中部屋に戻った。
またしばらくして、今度は主人がトイレに行きながら義弟の様子を看てくれた。

「おい、アイツまたパジャマ脱いでるけど、お前なんか言ったの?」
「言ってないよ。何やってんだ?」

と、和室に行くと義弟はパジャマのズボンを脱ぎ、赤ちゃん座りをして
パジャマの上も脱ごうとしていて、紙おむつが2枚近くに置いてあった。

「弟くん、何してるの?」
「えっ?おむつ取替えようと思って」
「おむつはさっき取り替えました」
「あ~、そうだね~(笑)」
「またおしっこが出ちゃったの?」
「いや~、○×△□※・・・」

そんな会話をしながら、置いてある紙おむつを片付けようと和室に入ったら
すごい悪臭がした。

「あれ?けんちゃん、臭くない?」
「やっぱり臭いよな。おい、憲児!お前またク○漏らしてねえか?」
「いや、俺は○×△□※・・・」
「何?」
「俺は○×△□※・・・」
「何言ってるか、わからねえよ。ク○漏らしてねえかって聞いてるんだよ」

顔一面に笑みを浮かべて、何か言ってるのだけど何を言ってるかがさっぱり聞き取れない。
ブツブツと言いながら、義弟はパジャマの上も脱いでしまった。

「憲児!聞いてるか?ク○漏らしてねえかって聞いてるんだ」

紙おむつ1枚の姿で、赤ちゃん座りをして、笑顔でブツブツ何か言うのだけど
わからないので、主人に紙おむつの中を確認してくれるように頼んだ。

「ちょっと、立ってみろ」

そう言って、紙おむつの中を確認した主人。

「また漏らしてるじゃねえか!自分でわからないのか?風呂に行け、風呂場に!」

その前に私が紙おむつをベランダに片付けろと言った時、立ち上がってたのは
トイレに行こうとしてたのかもしれない。
でもたぶんその時には、すでに出ちゃった状態だったのだろう。
大便を漏らしたら、必ず私に言うように言ってるのだけど言わずに
自分で処理しようと思うのか?単純に怒られるのがイヤなのか?
もし様子を看に行ってなかったら、お布団の上で大便を漏らしたおむつを
履き替えてたことになる。
お布団だけでなく、パジャマも絨毯も大便だらけになってた?
考えるだけで、泣けてくるよ。

排尿だけでなく、排便に関しても、もうダメなんだと思う。
便秘をすれば踏ん張る力もなく、したいと思ったら我慢も出来ずということだ。
大便を漏らした状態で、赤ちゃん座りが出来てしまうのも
常におむつが濡れた状態だったりするから、感覚も麻痺してるのかもしれない。
主人がお風呂場に連れて行ってる間に、匂いがこもっているため窓を全開にした。
主人がおむつを脱がせると、丸々1回分の大便が出てたらしい。
通常よりは柔らかい便だったようで、下痢だったら横漏れしてただろうくらいの量。
主人はなんのためらいもなく、素手でその処理を淡々する。
終ると、石鹸でゴシゴシと手を洗い、また晩酌を始める。
が、私は素手では絶対に無理!
今回も主人がやってくれたけど、もし私が一人でこの処理をするとしたら
その匂いと光景がしばらく頭から離れず、食欲もなくなると思う。
実際にこの時も、匂いだけは鼻に残ってしまい、いつまでも匂ってる気がするし
ビールは飲めても、食べる物は口に出来なかった。

「来週からこれを一人でやるのかって考えると、胃が痛い・・・」
「言ってしまえば、人だろうと犬だろうと、ク○はク○だろ。
 雑菌があるって言っても、石鹸で手を洗えば済むことなんだ。
 義務だと思ってやればいいんだよ」
「それはわかるけど、私はたぶんジイジの下の世話もマスクと手袋はすると思う」
「俺は別にオヤジさんのも素手で出来るぞ。お前にそれを強要する気はないけど
 先は長いんだから、気持ちを切り替えて行かなくちゃ長続きはしねえだろ」
「だから、私は素手は無理!でもマスクと手袋をすれば、出来るし
 私のストレスもそれを付けることで、半減するんだからそれでいいでしょ」
「そうなんだけど、憲児に情をかける必要はない。人じゃなくて物体だと思えよ。
 お前は臭い生ゴミでも素手で持って処理するだろ。その後石鹸で手を洗うだろ。
 それと同じだと思えばいいの。そうすれば、ストレスも感じないだろってこと」

主人の言ってることは、よくわかるんだけど・・・やっぱり素手は無理!

昨日も変わらない1日が過ぎた。
義弟が目を開けて起きている間は、少しでも動かそうと思う。
時間がかかっても、自分でやらせようとしてしまう。

朝と言うか、10時半から11時に起きたら、おむつを替えて着替える。
おむつを履き替えてるときだけは、様子を看ては声をかける。
他の事に気を取られて、別のことをやり始めて万が一にももよおしたら
絨毯の上で、放尿となってしまうから。
その後は使用済みのおむつを、ベランダのビニール袋に入れる。
リビングのいつもの場所まで、移動する。
食事が終ってお薬を飲んだら、髭剃りを取りに行き洗面所に行く。
ヒゲを剃り洗面ハミガキ、終ったら髭剃りをクリーニング台にセットして
リビングのいつもの場所まで移動する。
こちらからしてみれば、たったこれだけのことだけど、この作業に3時間以上かかる。
夜は6時前後に夕飯を出す、薬を飲んで、私がお布団を敷いた後
パジャマと紙おむつを準備して、寝る準備をするように声をかける。
パジャマに片袖を通したままで、かけ布団をいじってみたり
おむつを脱いで丸出し状態のまま、着ていたものをたたみ始めたりと
とにかく目に付くと、中途半端で他のことをやり始めてしまうので
これまたおむつを履き替えてるときだけは、何度も声かけをする。
さらに使用済みおむつは放置となるので、片付けるように声をかけ続ける。
でも義弟は寄り道が多く、余計なことに気を取られ、汽笛も鳴らす。
そして、8時から9時の間には、もうお布団の中に入って眠る。

面倒くさいことは後回しにして、忘れる。
少しでもやらせよう動かそうと思ってしまう、私にも問題はあると思う。
そうすることによって、イライラしてしまうのも事実だ。
やってしまうことは簡単なんだけど、やってもらうことが当たり前になってしまえば
義弟は本当に、寝たきりの人と変わりないことになってしまう。
だって↑に書いたこと以外は、義弟はテーブルにうつぶして寝てるか汽笛を鳴らしてるか
夜は8時から9時には、もうお布団に入ってしまうので
計算すれば、1日のうち18時間くらい眠って過ごしてることになるから。

こんな状態で、施設に通って、付いて行けるとは思えないけど
やってみるしかないんだろうな。

夕方、役所のMさんから電話が来た。

「その後どう?」

と聞かれたので、ここ数日の義弟の様子を話した。
Mさんは、週に何度か施設に通うよりも、月に一度1週間くらい
ショートステイを使って、離れる時間を作る方法もあるんじゃないかと言っていた。
ケアマネさんも今も悩んでいるらしく、葛藤があるらしい。
私を少しでも楽にしてあげたい。
でも義弟の残っている機能をなんとか維持させて
出来れば自力歩行できるようにしてあげたい。
難しいケースなんだろうな・・・
その後、ケアマネさんからも電話が来た。
明日の『階段移動用リフト』のデモンストレーション。
めずらしいケースなので、別のケアマネさんも、見学したいということで
一緒に連れて来てもいいかと言うことだった。
もちろん即了解!勉強熱心だな^と思う。

今日から、また日常が戻った。。。
大便の後処理、ちゃんとできるかしら?

抜糸の日。。。

2008.08.16 (Sat) 義弟との日々の出来事

昨日は抜糸のために、通院日。
前日から6時に起こすと言ってた通り、6時には義弟に声をかけた。
一応わかっていたらしく、しばらくして起き上がったけど、何度も声かけは必要。

「弟くん、最初におむつを替えましょう」

ボーッとしてる義弟に、もう一度同じことを言った。

「弟くん、おむつを替えましょう」
「見たい?」
「は?見たいって何を?」
「俺の○×△・・・」
「なに?」
「俺のチ○×△・・・・・」
「何ふざけたこと言ってんのっ!今日は病院!早く着替えなさい!」

今さら「見たい」も、なにもないもんだ。
さんざん恥ずかしげも無く、丸出し状態、トイレに間に合わず出ちゃったところまで
見られて、私がいたって気にもせずにおむつも替えてるし
私にしてみれば、誰が好き好んで義理の弟の下の世話をする?
見たくもないものが視覚に入ってくるのを、なるべく見ないようにしてやってるというのに
こういうことを言われると、私に拒否反応が出る。
主人にタッチしてもらおうと思って、女中部屋に行こうとしたら
この会話の私の声が聞こえていた主人が
すでに女中部屋から、ゴジラの音楽を鳴らしながらやってきた。

「おめえはよ、何を朝からふざけたこと言ってんだよ!自分のことも満足に出来ねえのに
 くだらない悪ふざけしてんじゃねえよ!さっさと着替えろ!病院だって言ってるだろ」

まあ、キツく怒鳴りつけた。

「まったく、考えが幼稚だよな。くだらなすぎる」

それでも主人もいるので、そのイライラはいつもよりも半減した。
主人が怒鳴りつけてくれたおかげで、わりと早く支度も整った義弟。
ハミガキが終ったら、トイレに入るよう言おうとしてうっかり・・・
義弟はいつも場所に座ってしまったので、トイレに入るように言ったのが8時過ぎ。
30分を過ぎて出てこないので、声をかけてさらには主人も声をかけて出てきた。
手を洗ったところで、そのまま玄関に行くように言った。

「えっ?このまま行くの?」

ポロシャツに短パン姿、義弟は出かけるときGパンを履くけど
車で移動だし、病院内は車椅子だし、出先でトイレだってウェストゴムの方が扱いやすい。

「どうせ車椅子なんだから、いいんだよ」

玄関で私が靴下を履かせたのだけど、足の爪が伸びきってることに気が付いた。
今日は無理だけど、明日にでも爪を切らないと今度は生爪はがすようなことになる。
明日にでも言って、義弟に爪を切らせようと思った。
それから靴を履かせて、一足先に主人が義弟を連れて家を出た。
いくら力があって、私とは違うと言っても、予想外のことをしてくれるのが義弟だし
この暑さの中で、義弟と格闘するようなもの。
汗だくつゆだくになるのはわかっているので、タオルを主人の首にかけて
車を取りに行くので、階段で主人と義弟を追い越そうとしたのだけど
踊り場に着くまで、様子を見ていた。
主人が義弟の右側から、わきの下を持ってほとんど抱えた状態で降りていた。

「大丈夫だから、とにかく足を前に出せ!」
「左手を離せ!手すりをつかむなよ!」

義弟にしてみれば、自分の身体はほぼ浮いた状態で階段を降りるのは
怖いという意識が働くらしく、無意識に左手が手すりをつかんでいる。
弱冠麻痺がある左手は、一度つかんだらなかなか離せない。
主人は下に降ろそうとしてるのに、左手で手すりをつかんでいるから
ブレーキがかかるようなもので、前に進まず余計な力がかかる。
jこっちの予想外のことをするのも義弟だけど、怖いという気持ちもわかる。
後ろから私が左手を外しながら、しばらく一緒に降りたけど
車も持ってこなくてはいけないから、3階から降り始めるところで先に行くことにした。

車を持ってくると、主人と義弟は2階と1階の踊り場まで降りて来ていた。
抱えるのはやめて、手すりを義弟につかませて降りてくることにした様子。
下から見上げたら、義弟が私に気を取られてしまったので、私は見えないところで待機した。

このときも、主人は汗だくつゆだくで義弟を支えて声かけをしているが
義弟はニコニコと顔一面に笑みを浮かべて、あちこちと余所見をしている。
違うところに気を取られているのはわかるから、その度に主人が激を飛ばすけど
その光景は、やっぱり異様に見えた。
私が階段を一人で降ろした時、ちょうど下まで来たときに
同じマンションのYさんともう一人いたんだけど

「あ、私がいたら気が散るわね」

って、Yさんと話していたのに、さっといなくなってくれたのを思い出した。

主人が義弟を車椅子で連れてきてくれてる間に、私は受付を済ませて脳外の待合に。

「階段をお前一人で降ろすのは、やっぱり無理だ。今日つくづく思ったわ」
「でも私は降ろしたよ。40分以上かけて」
「よくやったよな~」
「階段用のリフトが使いこなせれば、楽になるかもしれないけど、ダメな場合もあるからね。
 どうしたってやらなきゃいけないときはやるけど、出来るだけやりたくないよ」

そんな会話をしてたら、呼び出しがあった。
抜糸をしてくれたのは、救急で運ばれた日に、CT検査の結果を説明してくれたS先生だった。
抜糸が終った後、またCTの説明をされた。
今の病院でCTを撮ったのは始めてで、出血ではないけど
CT検査をした技師から再発の可能性ありと書かれているので
MRⅠを撮った方が良いと言う。
6月9日に撮ったMRⅠでも、同じ場所に腫瘍は見られるが
念のために検査をしておいた方が安心だということで
9月1日10時の診察の後、1時半からMRⅠ検査をしたらどうかと言われた。

これに拒否反応が出たのは、私。
朝から義弟を起こして病院に連れて行き、そのままMRⅠ検査が終るまで病院にいたら
1日がかり・・・考えただけで、うんざりしてしまった。

9月1日の診察は、私一人で受けるつもりでいた。
先日デイケアのための健康診断書を書いてもらうときに、M先生に義弟のことは
診てもらっていて、毎日の様子も話したけど結局放射線の影響ということだけだったし
けいれん発作もなく、それ以降義弟に特別変わったところはない。
なので、9月1日にM先生と話してから、MRⅠを撮るかどうかを決めたいと言うと
その場でS先生が、M先生に連絡をして、説明をしていたけどM先生は

「たぶん変わりはないと思うけど、そういうことであれば撮っておいてもいいんじゃないか」

と言うようなお返事だった。
S先生は、今回MRⅠを撮っておけば安心だからという事だったけど
こちらにしてみれば、変わりはないだろうことに、手間をかけお金をかけることに
必要性を感じられない。
私からは、MRⅠはM先生と話してから決めたいと何度も言い
とにかく、私が一人で連れて歩くのが困難なことをいい続け
介護保険の認定が降りて、ヘルパーさんでもお願いできるようになれば
また変わると思うけど、今は無理だと言うことを伝えた。
医者に不信感を抱いている主人は

「変わりはないだろうということなら、検査する意味がわからない。
 言ってしまえば、手間がかかるだけなんですけど」

と、はっきり言っていた。
S先生、ここまで検査を拒否する私たちをどう思っただろう。
治療拒否してること自体、他の家族とは違うのかもしれないけど
検査をして、何かが変わるわけじゃない。
それほどに私たちが疲れてると言うことを、わかっているのだろうか?
結局、MRⅠ検査は中止にして、次の診察の時に決めることにした。
義弟も一緒に説明を聞いてたのだけど、再発と言う言葉を聞いても
検査拒否をしていても、ニコニコとなぜか話の合間に返事だけしていた。

帰りも階段は主人がやってくれたので、楽だったけど
昇る時の主人は、かなりスパルタ方式で怒鳴りつけて歩かせていた。
主人が支えて必死に声かけしてる時、義弟の笑顔が目についたらしく

「遊んでんじゃねえぞ!人に頼ってねえで、自分で身体を動かせ!」

と怒鳴る声が聞こえた。
いつもの場所に座らせて、麦茶を出すと、外に出たから覚醒したらしく
タバコの要求があったので、タバコ盆を出した。
家に戻ったのは、11時少し前だった。

我が家は阪神大震災の翌年から、緊急避難袋を用意している。
最初はお水と食料だけから始めたのだけど、わんこを迎えてからは
わんこを連れて避難所に行くことは出来ないので、路上でも生活できる
最小限の物を用意することにした。
父が我が家の近くに越してきて、1階でお庭をあることから
そのお庭の一角を使って、大きな箱二つに緊急時のものを入れて置いてある。
食料は主に缶詰、それとお水は、賞味期限が切れる前、2年に一度新しい物と交換して
古い物は、しばらくの間我が家の食卓に並ぶ。
ちょうどその時期でもあったので、汗を掻いたついでにチェックをすることにした。
義弟を座らせてから、父の家に行き、避難箱をチェックして
新しい物と交換して、1時半過ぎに家に戻った。

義弟はテレビを見ようとしたらしいが、夕方6時までテレビはダメと言うのは
そのまま続けているし、寝てばかりでテレビのことも言い出さない日が続いていたから
コンセントは隠したままだったので、見つかるはずもなく、あきらめたらしく
座ろうとしてるところに、私たちが帰ってきたようだ。
すぐに義弟におかゆを作りだす時に気が付いた。
コンセントのある場所に、空気清浄機があるのだけど、それを動かして
元に戻さないので、やってたことがすぐにわかる。

「テレビを見るなら、本でも読んで少しは脳みそを動かすとか
 座ったままでも筋トレは出来るんだから、身体を動かすとか
 やるべきことが、他にたくさんあるでしょ」

そうは言ったら、おかゆを食べた後、しばらくして本を持ってきて、本を開いて・・・寝てた・・・
夕食のじかんになって、本を片付けるように言って、片付けたのを確認して

「食事の用意が出来てます」

とテーブルの上に食事を出した。
2時近くに昼食を食べてるので、お腹も減ってなかったのかもしれいが
なかなか和室から戻ってこないので、冷めてしまうし何度も声かけ。
やっと座ったのを確認して、女中部屋で主人とビールを1本開けた。
そばらくして様子を看たら、テーブルの上にうつぶして寝てた・・・

「弟くん、なんで寝てるの?ごはん食べちゃって」
「・・・・・これ・・・・・食べていいの?」

こっちがカクっとしてしまう。
もう食事はすっかり冷めてしまってたけど、しょうがない。

「眠いなら、さっさと食べて寝てください」

それからしばらくして、食べ始めた。
食べていてもボーッとしてるので、よくこぼす。
こぼすのはしょうがないとしても、食べてる最中でも食べ終わってからでも
テーブルに食べこぼした物を、今度はテーブルに指ですりつける。
すぐに片付けるようにはしてるけど、うっかりするとごはんが全部テーブルにすりつけられている。
最近はいつもの場所に座るにも、斜めに座っていることが多い。
その状態で、自分は動かず食器を自分の近くに引く。
そのために食べこぼしが、全部絨毯の上にこぼす。
なので食べる時は、テーブルに向かってまっすぐ正面を向いて座るように言い
食器を動かさず、自分がテーブルに近づくように言ってるのだけど
これも義弟には理解することが難しいらしく、テーブルに食事の支度をしてしまうと
「うん、うん」と返事だけして、箸を持とうとするので、きちんと座るまで
食事は出さないことにした。
もちろん、何度もこう座るんだということは説明するのだけどね。

昨日はお薬を飲み終わったのが、7時を過ぎていた。
食器を片付けて、お布団を敷き、パジャマとおむつを出して着替えるように言った。
8時を過ぎたとき、主人がトイレに行くとパジャマに着替え終わった義弟が
主人にタバコの要求をした。
この時間でタバコを渡せば、続けて何本も吸い、いつまでもボーッとするのはわかっている。

「さっきも居眠りしてたし、もう寝るように言えば」
「寝る前に吸いたいんだろ。1本やれば」

というので、1本だけ渡すことにした。
が、それにしてはいつもよりずいぶんと早く終ったなと思った。
なので一応確認することにした。

「おむつ取り替えたの?」
「うん」
「ちゃんとベランダに出した?」
「うん」

絶対何かをし忘れてると思って、ベランダを確認したら取り替えたはずのおむつが
ビニール袋に入っていない。朝私が片付けた1枚だけしか入ってない。
和室にも置いてないし、さっきパジャマと一緒に出して置いたはずだし
義弟はおむつは取り替えたと言い張り

「あ~、窓のとこに置きっぱなしだ」

というが、どこにもない。
義弟が和室まで来て、窓の近くまで行った時、はたと気が付いた。
押入れのカーテンを開けてみたら・・・なるほど、ベランダに出すのが面倒で
ここに隠して置いて、どこに置いたか忘れたんだ・・・
主人はこういうところを見たことがないから、主人にも確認させたさ。
面倒くさいことをやらない方法、やりたくなことをやらずに済む方法を考えるためには
いろいろと知恵が働くけど、全部見透かされちゃうんだよね。

「面倒くさがって、こうやって隠して、どこに置いたかも忘れて
 和室がおしっこ臭くなるって、何度も言ってるでしょ」
「いや~(笑)」
「笑い事じゃないんだよ。面倒くさいからこういうことしてるんでしょ?」
「ある意味、そうかな(笑)」

ここから主人が、またキレた。
まあ、なんと言ったかは想像にお任せ、兄弟ですから言いたい放題です。

「やるべきこともやらないで、タバコは吸えません。もう寝てください」

タバコはペナルティに使いながら、禁煙につながればと思ってるんだよね。
結局昨日は、そのまま和室の電気を点けて、リビングは消して寝るように言った。

条件付き。。。

2008.08.16 (Sat) 義弟との日々の出来事

2週間に1回くらいは、覚醒した日もあるらしい義弟。

水曜日は、父の時計の電池が無くなったと言うので
義弟のことは、盆休みに入った主人に任せて
電池交換をして、父の家の冷蔵庫の中身もいっぱいにするべく
買い物を済ませて、途中で主人に義弟を起こしてくれるよう電話をして
11時近くに、家に戻った。
主人が声をかけたせいか?着替えは始まっていた義弟。
でも様子を看ていても、いつものように覚醒してないのはわかる。

実は歩行器を届けると言う電話をもらった時、私女中部屋でウツラウツラしてる時だった。
寝ぼけて電話に出てしまって、翌日からは主人もいるし一人の時よりはいいやって
寝ぼけた頭で判断して、お願いしますと返事をしてしまったのだけど
主人に話しながら、今の状態で歩行器を届けてもらってもあまり意味がないように思うし
施設でリハビリをして、その様子によって歩行器を使うかどうかを決めたいと思い
ケアマネさんに電話をして、そのことを話して歩行器を届けてもらうのはキャンセルした。

主人がいるから、私の気持ちもかなり緩んでいるし
義弟のことは、すべてではないけど主人も一緒にやってくれるし
これははやりたくないと思ったとき、主人を呼べばやってくれると言う安心感もある。
主人も一緒になってイライラしてしまうこともあるけど
一人でイラついてると、どんどんハマリ込んでしまったりする。
でもそのイライラを、分かち合えるって言うのは変かもしれないけど
お互いに笑いに変えて話が出来るのは、イライラを半減出来たりもする。

朝のお散歩は一緒に出るけど、夕方のお散歩は主人が行ってくれるので
その間に夕飯の支度をしてるのだけど、水曜日またしても大便を漏らしてしまった。
主人が戻る少し前にトイレに入った義弟。
いつものようになかなか出てこなかったのだけど、わんこの世話も終ったころに
義弟が一度トイレのドアを開けたけど、ちょうど主人がその前を通り洗面所に入ると
またトイレのドアを閉めた義弟。
この行動がおかしいと思い、主人にトイレの中の義弟を確認してもらった。
案の定、便座カバーを汚してそれをペーパーで拭き取っていた。

「またク○漏らしたのか!もういいから、出てきて風呂に入れ!」

そう言っても拭き続ける義弟。

「いいって言ってるだろ!拭いただけじゃ、ダメなんだよ。とにかく出て来いよ」

それでも、さらにペーパーを使おうとした義弟を、主人が実力行使した。
腕をつかんで、そのままトイレから引っ張り出し

「余計なことしなくていいって言ってんだ!人の話を聞いてるのか?!」

こういうとき、義弟の顔はいつも笑っている。
トイレから引っ張り出された義弟は、笑いながらわんこのトイレを指差して

「なつが、おしっこしてるけどいいの?」
「てめえがク○漏らしてる時に、なつのトイレの心配してんじぇねえっ!」

トイレから出されて、たまたま目に付いたから言っただけなんだとわかっていても
こういう態度、言葉がさらにイライラを倍増させたりもする。
我が身を見るじゃないが、主人が怒って怒鳴っているのに
義弟は笑いながら、もう別の話を始めるところを、第三者的に見ていると
その光景は、異様だと思う。
いつも私がやってるときも、こうなんだなと思う。

今回は漏らした紙おむつを、そのまま履いてトイレから出てきた義弟。
お風呂の中で、洋服を脱ぐように言うと

「なんで?いつも洗面所で脱いでるでしょ?」
「洗面所で脱いだら、ク○が落ちるだろ!風呂ならそのまま流せるから言ってんだよ」

主人が見守る中、服とおむつを脱がせて、紙おむつはビニール袋を持って
私が受け取りギュッと縛って、ベランダのビニール袋に片付けた。
すぐにお風呂の中の椅子に座る音がしてたので、主人に義弟が上がる時
お風呂の椅子と、お尻もきれいになってるか確認してくれるように言った。
1時間後にお風呂から出てきた義弟を確認するために、主人が洗面所に行き声をかけた。

「きれいに洗ったのか?」
「洗ったよ」
「ちょっとケツ見せろ」
「洗ったって言ってんだろっ!」
「お前はな、やったって言ってもいつもきれいに出来てねえんだよ。
 だから見せろって言ってんだ!自分で出来もしねえで、減らず口ばっか言ってんじぇねえ!」

義弟は2.3日に1回の排便らしいが、大便の時はトイレに立つ義弟は
毎回トイレを汚し、気が付かないと和室に行ってしまうために和室も汚す。
おしっこだけなら紙おむつだけの問題だけど、大便となるとそれだけでは済まない。
日中寝てばかりいる義弟は、排尿に関してはほとんどおむつにしてしまっている。
大便を漏らした時は、トイレでおむつを脱ぐときに漏れた大便がこぼれるために
便座カバーや床などを、一応自分で処理しようとするから、なおさらひどいことになる。
拭き取るというより、こすり付けてるだけだから、汚した範囲がさらに広くなる。
大便を漏らしたら必ず私に言うように言ってるけど、隠そうする気持ちの方が働くのか?
残念なことに恥ずかしいから隠すのではなく、怒られるから隠すんだと思うけど
まだこんな状態になる前は、大便を漏らしてもそのまま放置してたから
それを怒ったからいけないかもしれないけど、今さらもう遅いよな。
義弟がトイレに入ったときは要注意で、大便を漏らしたらトイレからそのまま
お風呂に入れることにしてるんだけど、今回も前回も主人がいたから助かってる。
来週からは私が一人で、この始末をしなくちゃいけないのかと思ったら、胃が痛くなってしまう。

最近は10時半に、義弟自ら起きて行動開始となっていなければ
この時間から起こすことにしている。
じゃないと、朝昼兼用食事がお昼を過ぎてしまうから。

木曜日も、変わらない1日が過ぎた。
本当は金曜日が抜糸だったので、木曜日にお風呂に入れようと思ったけど
前日に大便を漏らしてお風呂に入ったので、木曜日はやめた。
夕方になって覚醒してきたらしい義弟。

「明日は病院です。6時には起こしますから、今日は早く寝てください」

パジャマに着替え終わり、トイレから出てきたのが8時半に近かったので
お布団を敷いて、和室の電気を点け、リビングの電気を消した。

「恵子ちゃん、こんな時間にもう寝るの?」
「もう寝るのって、昨日はもっと早く寝てましたよ」
「えっ?そうだっけ?」
「明日は病院。6時に自分で起きれるの?」
「いや~。起きれないよ~(笑)」
「だったら、早く寝てください」
「は~い」

もう起きれないことが、義弟の中では当たり前化しているんだな。

木曜日、施設の方から電話が来た。
一応受け入れ可能と言う事だったけど、条件も出された。

・自宅のドアまでではなく、階段の下での送り迎えでお願いしたい。
・週3日と言われたが、まずは週1回から様子を見たい。
・施設内で覚醒してくるかどうか?それによっては、受け入れ出来ない可能性あり。
・またリハビリの様子によっても、判断したい。

私に電話をする前に、ケアマネさんにも連絡をしたそうだ。
19日に『階段移動用リフト』のデモンストレーションがあることも聞いてるそうで
それを私が使いこなせるかどうかによっても、通えるかどうかってことになる。
その様子にもよるけれど、一応20日10時に契約をする約束をした。
通えるだろうことが決まっても、なんだかあまり嬉しいと言う感覚はない。
主人にも電話の内容を話すと

「どうせ、受け入れ拒否されるに決まってるよ。憲児がリハビリする気になるとは思えない。
 すぐに余計なことに気を取られちゃうんだから、リハビリにだってならないだろうし
 リハビリさせる方だって、やる気がないことぐらい気が付くだろうよ」

介護保険の申請はしたものの、父のときとは違ってなかなか進まない。
我が家がマンション5階のエレベーターなしと言うのもネックだけど
義弟にリハビリさせられる施設を探すとなれば、なかなか見つからないと思う。
そういう意味で言えば、ケアマネさんの言うとおり
義弟がリハビリを出来る施設を探すのは難しいんだろうな。

本音を言えば、今さらリハビリなんてどうでもいいんだよね。
家での様子を看ていても、いつもの場所に座るにも最近では
座布団を自分のいるところまで移動させ、テーブルから外れて座ったりするから
毎回注意する時が増えてるし、寝るときだってお布団に乗っていなくても
枕を自分の所に引き寄せて、そのまま転がっているからこれも注意する。
自分が動かないで済むにはどうすればいいかは、考えるけど
身体を動かすということに、まったく興味がないからリハビリと言っても
指導する人が、義弟の身体を動かすだけだになると思うから、身につくはずもない。

先日の面談では、自力歩行出来るようになってほしいとは言ったけど
これは希望的観測で、今までの義弟を看てきて、出来るようになるとは思ってない。
リハビリをさせると言うよりも、家から外に出て義弟が楽しいと思える場所があって
私も義弟と離れて、リフレッシュ出来れば、それでいいんだけどな。

主人とも話しているけど、リハビリをすることによって
センターに通った時のように、状態がまた悪化するような気がしてしょうがない。
このことは、ケアマネさんにも話してあるけど、やってみなくちゃわからないことでもある。

介護保険を上手く利用出来て、私が少しでも自分の時間を持てる日は来るんだろうか?

覚醒してる。。。?

2008.08.12 (Tue) 義弟との日々の出来事

今日はハミガキが終ったのも早かったし、その後も居眠りすることはなかった。
そう言えば、ヒゲ剃りをするように言った時、立ち上がって行動したのだけど
どうにも足取りがおぼつかず、左足もなかなか前に出てこないので
お尻をズッて移動するように声をかけた。
立ったまま、なぜかニコニコと笑いながら

「スリー、ツー、ワン、ダンッ!」

と言って、またニコニコと笑った。
義弟にしてみれば、自分が転ぶ時の状態を↑の言葉で表現したのだろうけど
私の心理状態はそれを笑えるような気分ではないし
あまりのお子ちゃまのノリに付いてもいけない。

「ふざけてないで、早く動きなさい」

そう言うと、座って移動が始まったけど、相変わらず寄り道が多い。
目に付いた物手に触れた物で、気になるものはいつまでも触っている。
様子を看ては行動するように声をかけていたので、今日も変わらずだと思っていた。
洗面ハミガキが終って、和室でヒゲ剃りをクリーニング台にセットした義弟を見て
アイスコーヒーをテーブルの上に置き、リビングに出てくるのを待ったけど
これまた途中で動きが止まり、あっちを見たりこっちを見たり、汽笛を鳴らしたりと
同じ場所から動かないので、声をかけた。
義弟がいつもの場所に座ったところで、食事を始めようと思っていたから

「アイスコーヒーを入れたから、早くリビングに出てきてください」
「えっ?なんだよ~、早く言ってくれればいいのさ~(笑)」

そこに座っていてテーブルの上の物に気が付かない、義弟に問題ありだと思うんだけどね。
これでやっとリビングに出てきたのだけど、テーブルに対して横を向いたままで
コーヒーを飲もうとするので、こぼされたら困るから

「きちんと座ってください」

と何度も声をかけたんだけど、このきちんとが義弟には理解が出来ない。
テーブルの淵を触ったり、自分の身体を触ったり、指差し確認してるけど
なんの確認をしてるんだか?訳がわからない。
私がテーブルに向かって座り、今の義弟の状態ときちんと座った状態を
説明しながら見せて、移動をさせて、やっと私のお食事タイムとなった。

今日の義弟は覚醒してるらしく、こちらの世界で行動してるらしい。
と言っても、いつもの場所に座ってパソコンのスクリーンセーバーに設定してある
わんこの画像を眺めてたり外を見てたり、かさぶたをいじってたりと
特別何をするわけでもない。
これは夢の中にいる時もやるけど、最後はどうするのか?ジッと観察したことがあった。
足も掻くことが多い義弟、かさぶたが気になるらしく剥いたかさぶたをテーブルの上に置く。
剥き終わると今度はテーブルの上のかさぶたが気になり、いつまでもいじってる。
いじってればそのかさぶたは粉々になる。それを集めて、床に捨てる。
移動中に気になったわんこの毛は、つまんで書棚の上に置く。
糸くずなどを見つけると、つまんで違う場所に移動させる。
ゴミ箱に捨てると言う意識は働かず、使ったティッシュはポケットに入れるので
これは気が付くと注意する。
最近は掃除をすればいいやと思うから、好きなようにやらせてしまう。
いちいち目くじら立ててたら、こっちが参ってしまうもんね。

こちらの世界にいるので、トイレに行きたいと言う感覚もあるらしく
トイレにも行っていたし、何度も手を洗うこともない。
飲み物も催促もするし、夕方4時過ぎには8日ぶりにタバコを思い出した。

「恵子ちゃん、タバコ欲しいんだけど」

思い出すタイミングにもよっては、タバコを出さない時もある。
食後に思い出したときは、その先を早く終らせてもらいたいので

「ハミガキが終ったら出します」
「寝る準備が終ったら出します」

と言っておくと、結局そのまま思い出さずで8日間が過ぎていた。
トイレから戻る途中で、どうやらタバコを思い出したようなので

「座布団に座ったら出します」

と言うと、移動の途中途中で、こちらの様子をうかがっては止まる。

「早く動きなさい!ちゃんと座らないと、出しません」

で、8日ぶりのタバコを吸っていたけど、これまた相変わらずしけもくをする。
義弟の食事の準備をしてるときに、しけもくをしようと吸ったタバコを伸ばしていた義弟に

「しけもくはしないでください」
「えっ?(持っていたタバコをあわてて置いて)しけもくなんかしてないよ」
「今しようとしたでしょ」
「してないよ!本数を数えてただけだろっ!」

こういう言い訳はサッと出てくるから、腹が立つ。

「さっきだって、しけもくしてたじゃん。目撃してるんだよ」
「えっ?」

と言ったまま、タバコ盆をテーブルの端に押して黙ってしまった。

さらに今日はやたらと独り言が多かった。
なんだか顔一面に笑みを浮かべて、ぶつぶつを何か言ってるけど
何を言ってるのかは、まったく聞き取れない。
あちこち視線も飛んでいるから、そのまま黙って放置してたら

「恵子ちゃん、聞いてる?」
「なに?」

と聞き返しても、ぶつぶつは止まらず、勝手に話して結局勝手に終る。
やっぱり夢の中にいるのかな?とも思う。

明日から夏休みに入る主人は、暑気払いと言うことで会社の人と飲みに出かけた。
義弟の夕飯の準備が終わり、テーブルに運ぼうかと思っていたら

「恵子ちゃん、6時になったからテレビを見ていい?」
「ダメ!もう夕飯です」
「なんだよ~、間髪入れずに言ってさ~(笑)」
「8時半までに寝る準備が出来たら、テレビを見てもいいけど」
「は~い」

テレビのことも思い出すのだから、やっぱり覚醒してるのかな?

「寝る準備が終るまで、タバコも没収します」

目の前にタバコがあると、タバコばかり吸ってて先に進まないから、タバコ盆は引き上げた。
食事を食べ終わり、お薬を飲み終わった義弟が

「ねえ恵子ちゃん、今日は食器このままでいいんだよね?」
「今日はじゃなくて、いつもです」
「えっ?いつもは俺が片付けてるよね?」
「最近は私が片付けてます」
「そうだっけ?」
「そうです、食器はそのままにしておいてください」

なぜかテーブルの端に食器を寄せて、また指差し確認をした。

「ねえ、恵子ちゃん。今日はお風呂の日だっけ?」

今日はお風呂も思い出したんだな。

「日曜日入ったから、今日は入りません」

曜日も日にちも、さっぱりわからなくなってると思うのだけど

「あ~、そうか、そうだよね」

と納得してた。
自分が何をすればいいか、今日はわかっているらしいし
歩くのはおぼつかなくても、行動も早く感じる。
今日はお布団も敷いてもらおうと思って

「今日はお布団も自分で敷いてください」
「えっ?いつも俺が敷いてるだろ?」
「最近は私が敷いてます。いつも弟くん、目が覚めてないでしょ」
「あ~、俺ボケてんからな~(笑)」

わかってるんだか?わかってないんだか?
それでも今日の発言は、わりとしっかりしてると思う。
まずはおむつを取り替えて、パジャマに着替えた義弟。
またしてもぶつぶつと独り言が始まった。
このBLOGを書いてる最中だったのだけど、ふと振り返ったら
私をジッと見つめて、やっぱりニコニコと笑いながら何かを言ってる。

「弟くん、独り言?」

うなずいたのだけどぶつぶつは止まらず、笑ったままずっと私を見つめて
しゃべり続けているので放置したら、やっぱり勝手に終った。
お布団を敷き始めたの確認していて、使用済みおむつが放置してあるのが目に付いた。
このところは、見つけるとすぐに私が片付けるのだけど
今日は動きもいいので、義弟にやらせることにした。

「弟くん、脱いだおむつは脱いだらすぐにベランダの袋に入れましょう」
「は~い」

そう言って、片付け始めた。
準備が整った義弟、タバコとテレビのことを言い出すだろうと思っていたら
和室から出てきて、そこで何かしようとしてる。

「何をするの?」
「襖を閉めようと思って」
「もう寝るの?」
「もう寝るよ、だって○×△□※・・・」

何を言ってるか聞き取れなかったけど

「そうなんだ」

と言いながら、私が襖を閉めた。
襖も、もうボロボロでこれ以上壊されたら困るからね。
洗面所で手を洗った義弟は、そのままお布団に入った。
時間は7時55分。
朝10時ごろから起きていた義弟にとって、この時間まで起きていたことは
かなりの重労働ということか・・・
私に話しかけてくることも多かったけど、独り言も多くよくしゃべってたし
テレビよりもタバコよりも、寝ることが優先されたんだろうな。
明日からはまた、夢の世界で過ごすんだろう。

そう言えば、介護用品担当の方から、明日の午後
歩行器を試しに持ってくると連絡があった。
施設に通うようになってからでいいと言ったつもりなんだけど
主人もいる明日の方が、都合がいいやと思って承諾した。

時間はまだ8時だな~。
彩佳も帰ってこないし、主人は飲み会だし・・・
近所で飲んでる主人のところに乗り込んでやるかな(^m^*)

義弟がこんなに早く寝てくれて、なんだかホッとした。
明日からは今週いっぱいは主人もいるし、気分的にも楽チンだ。
お風呂に入って、一人晩酌でも始めるか。。。

夢と現実の間。。。

2008.08.12 (Tue) 義弟との日々の出来事

夢と現実の間を、行ったり来たりして、1日を過ごしている義弟。
だけどほとんどが、夢の中の世界にいるようだ。

が、おそらくはちゃんと覚醒してない状態だろう時でも行動する時がある。
そういう時は、特に注意が必要になってくる。
やってはいけないこと、やられては困ることを始めたり
何度も同じことを繰り返したり、目に付いた物手に触れたものを
いつまでもいじくっていたり、記憶障害も原因の一つではあるだろうけど
ダメなことを説明しても理解が出来ないし、言われたことも忘れるし
訳のわからないことを口走ったり、理屈に合わないし意味もわからない言い訳もする。
目を見れば、覚醒してるかどうかはわかるのだけど
それでも言い訳や屁理屈だけは言うのだから、脳ってすごいと思うが質が悪い。

日曜日は主人が夜勤明けで、帰ってきた。
私がわんこのお散歩から戻ったら、眠りについていた。
とはいえ、主人が家にいるのといないのとでは、私の気持ちが違う。

日曜日もいつものように、義弟が自分から覚醒してくるの待っていると
9時半ごろに、お布団の上に起き上がっていた。
なので、朝食の準備だけしておいて後で様子を看ようと思っていたのだけど
女中部屋で録画したドラマを見ていて、つい先が気になって夢中になってしまった。
ドラマを見終わったのが、10時半少し前。
すぐに義弟の様子を看に行ったら、義弟は着替えは済ませていたけど
おむつも放置したまま、またお布団に転がり眠っていた。
放置された使用済みおむつを片付けながら

「弟くん、もう10時半過ぎます。起きてください」
「は~い」
「着替えたのに、なんでまた寝ちゃうの?起きて」
「は~い」

と言って、起き上がる素振りを見せたので、食事の支度を開始。
いつでも食事を出せるようにして、義弟の様子を看たら
お布団の上で、いつものようにゴロゴロとしていたので

「起きて!ごはんです」
「は~い」

ゴロゴロとする動きは止まらなかったので、もう少ししてから様子を看ようと思って
女中部屋に行き一服、ちょっと横になったらうっかり私が眠ってしまった。
主人がいるというだけで、私の気持ちは緩み放題だ。
気が付いたらもう12時半時近く、あわてて義弟を看に行ったら
洋服のまま、またお布団をかぶってすっかり眠っていた。
食事もしないで眠りこけてしまうのだから、食事ぐらいは起こして食べさせないと
本当に餓死か、栄養失調になってしまうよ。
とにかく起こして、お布団をたたみ、食事をするように促し
何度も声かけしたけど、義弟がリビングに出てきたのは1時半近くになっていた。

もう2週間お風呂にも入っていない。
こんな状態の義弟を、私一人の時にお風呂に入れて何かあっても困るので
日曜日主人のいる時に入れようと思っていて、先週の救急車騒ぎ。
なので今週こそは、お風呂に入れたいと思っていた。
ハミガキが終った後、いつもの場所に座らせてしまったら、また眠ってしまうので
ハミガキ終了後、そのままお風呂に入るように言おうと思っていた。
時間的にもハミガキが終るのは、3時近いだろうと予測もしていた。

2時過ぎてやっと洗面所に入ったので、女中部屋で髭剃りの音を気にしてたけど
なかなかしてこない・・・と、思ったら、義弟がトイレに入った。
こりゃあ、また30分は出てこない。
予定の時間より遅くなるなと思っていたら、主人が目覚めた。

「弟くん、ハミガキが終ったらお風呂に入るように言うから、お願いね」
「あ~、わかった」

そんな話をして、主人がトイレに入ろうとしたけど

「弟くんが入ってるから、声かけないと30分は出てこないよ」

と言うと、主人がトイレの前で声をかけていた。

「大だった?」
「いや、わからない」

それからまたしばらくして、まだ出てないのか?と思い、様子を見に行くと
トイレから出て、和室の窓を開けておむつを片付けようとしているのを看て
もしかしてと、あわててトイレを確認したら・・・やっぱり・・・

「けんちゃん、弟くんうんち漏らしちゃった。悪いけど、弟くんの様子看て」

便座カバーから便器、床に至るまで、大便だらけだった。
トイレでおむつを脱ぐから、脱いだ時におむつの中身がこぼれるんだろう。
そんな状態で、お尻もきれいに拭けてるはずもなく、おむつを脱いで
本人はきちんとやってるつもりだろうけど、適当に拭いて
そのまま履いてた短パンを履くから、短パンにも大便が付くし
足元に落とした大便を、靴下で踏んだらしくそれも脱いで、持って歩いたらしい。
足にも便が付いていて、絨毯の上にもこぼれていたらしく、主人の怒鳴る声が聞こえた。

「お前、足にもズボンにもク○が付いてるぞ。なんでそれで和室に来るんだ。
 なんで言わねえんだよ。あちこちク○が付いてるじゃねえか!」

トイレ掃除をしながら

「そのままお風呂に入れちゃうから、こっちに連れて来て」

主人が義弟を洗面所まで連れて来る途中、義弟は目に付いた物、手に触れた物に
意識が飛ぶため、やれと言ってることがなかなか先に進まない。

「余計なことはいいから、洗面所に行くんだよ!」

何度もそう怒っていたけど、これも毎度のことだ。
義弟をやっとお風呂に放り込んだのは、3時を過ぎていた。

「ちゃんと洗えよ」(主人)
「わかってるよ」(義弟)

主人は義弟の大便が付いた、短パンを手で洗い洗濯機に放り込み

「これだけで、一回洗濯しちゃえよ」

私もそのつもりだったので、洗濯機を回した。
義弟がお風呂に入って、しばらくしてから気が付いた。
シャワーは出てるのに、給湯器のお湯が出てるランプが付かない。
主人は最後にいつもお水を浴びるので、お湯ではなく水の蛇口が開いてる様子。
主人に言って、すぐにお湯に変えるよう言ってもらったのだけど
少し前にも、ガスを付けずにシャワーを浴びてたことがあったのだけど
いくら夏でも、水だけでは冷たいと感じないのだろうか?

4時ごろになって、私は夕飯の支度をしていた。
義弟がお風呂から上がったので、主人にちゃんと洗えたか確認してもらえるよう言うと
様子を看に来た主人。

「ちゃんと洗ったか?」
「洗ったよ。見てみるか?ほら、ほら」

とやったので、主人がブチ切れた。

「ク○漏らして、後始末を人にやらせておいて、なんだその言い方は!
 自分で何でもできるようになってから言え!この△カッ!」

兄弟だからね、情けないと思うから言うことはさらにキツい。
パジャマを着たのを確認して

「弟くん、そのままヒゲ剃って」
「なんで?」
「なんでって、ヒゲ剃ってないから」
「なんで今、ヒゲを剃らなきゃいけないのか?意味がわからない」
「今日はまだヒゲも剃ってないし、ハミガキもしていません」
「えっ?そうだっけ?」
「そうです。ヒゲを剃りましょう」

首をかしげながら自分のヒゲを触り、納得したのかどうかはわからないけど
ヒゲを剃り始めた。
洗濯物も出来上がってたので、夕飯の準備の合間に干してしまおうと思う
洗面所を見ると、義弟が椅子に座って髭剃りのスイッチを入れたままボーッとしてた。

「弟くん、ヒゲを剃りましょう」
「(私をジッと見つめて)シェーバーはいつも肌に着けてなくていいんだよ」
「ヒゲを剃り終わったってこと?」
「そうじゃねえよっ!」
「剃らないなら、スイッチは切ればいいでしょう?」
「恵子ちゃんは、シェーバーのこと知らないだろ。いいんだよっ!」
「知らないけど、スイッチを入れたままなんで持ってなくちゃいけないの?」
「だから、いいんだよっ!」

髭剃りのスイッチを入れたり、止めたりしながら、そんなことを言った。
確かに私は電動髭剃りの使い方は知らないよ、でもヒゲも剃らないのに
なぜスイッチを入れたまま、持ってなくちゃいけないのかがわからない。
義弟にとっては残念なことに、日曜日は主人がいた。
何を言ってるかは聞こえなくても、私と義弟がやりあってるのはわかったらしく
すでに主人が私の近くまで来ていた。

「じゃあ、わかった。けんちゃんに聞いてみる」
「なんだよ、何言ってんだよ」

↑の話をすると、主人。

「おめぇはよ~、ク○漏らしてその後始末を俺と恵子にやらせてんだぞ。
 やってもらってるの!なのに、屁理屈ばっかりこねてんじゃねえよ!
 言われたことも満足に出来ねえのに、ノウガキだけこいてねえでさっさとヒゲ剃っちまえ」

と怒鳴られた。
洗濯物を取り出して干した後、様子を看ていたらハミガキも始めていた。
このところの様子を看ていると、時間はかかっても自分のことは自分で出来てた頃
スケジュールを作って、それに沿って行動させてた頃に習慣付いてたものが
時々思い出されるようで、短期記憶の難しい義弟は今はやらなくていいと言ったことでも
思い出すとやろうとしてるだけなのだけど、それが返ってこちらにとって
不都合になることだらけになってしまうんだな。
習慣付ければ出来るのはわかっているけど、今の状態でやらなくていい事を
習慣付けるのは、無理だと思う。
だからやっぱり義弟が動き出したら、目が離せないってことなんだな。

ハミガキが終って5時近く。
主人がエリーのお散歩に出てくれた頃には、義弟はまた居眠りが始まった。
その間に夕飯の最後の仕上げをして義弟を起こし、6時前には食事を出した。

が、消化不良を起こしていたのか?お腹が痛かったのか?
食後、またしても大便を漏らした。
大便を漏らした時は、トイレから出てすぐに私を呼ぶように言ってるのだけど
記憶に残らないから、同じように処理が始まってしまう。
またまた主人が怒って、お風呂に入るように言った。
またパジャマを着替えさせて、9時ごろには眠りについた義弟。

眠ってばかりで、身体を動かすこともほとんどない。
内臓の働きも悪くなってるのだろう。
朝昼兼用の食事はおかゆさん、夜は私の数少ないお料理のレパートリーの中から
消化の良い物を選んで食べさせることに決めた。

「俺の休みも、憲児の介護で終るって・・・なんだかな~・・・」

私は毎日、義弟の介護で終ってるよ。

昨日月曜日は、なつの診察日。
8時半には家を出て、10時少し前に戻ってきた。
義弟の様子を看たら、使用済みか?新しい物かはわからないおむつが放置され
パジャマのズボンを降ろし、紙おむつのおケツが丸出し状態のまま
お布団の上で、眠っていた。

「弟くん、おむつ取り替えてる途中で、寝ないで!早く取り替えなさい」
「え~・・・・・・・・・・もう取り替えた」
「おむつ取り替えたのに、なんでまたパジャマのズボン履いてるの?」
「え~・・・・・・・・・・わかんない」

そうか、着替えも準備しておかないと、目に付いた物を着てしまうということか。
私の対応の仕方も、その都度変えて行くしか方法はないんだろうな。
ハミガキが終ったのが2時過ぎで、その後はいつものように
夢の中をさまよっていた義弟。
夕飯が終った後、お布団を敷きパジャマに着替えるように言うと
トイレに行った義弟は、トイレから出てきてキッチンに入ろうとしたので

「キッチンに何しに行くの?」
「手を洗いに行くの」
「キッチンは手を洗うところではありません。洗面所に行きましょう」
「えっ?」
「手を洗うところは洗面所です。洗面所に行きましょう」
「なんで?」
「なんでじゃなくて、キッチンには入っちゃダメって言ったでしょ?」
「そうだっけ?」
「とにかく、手は洗面所で洗いましょう」

何度も言ってたので、主人が来てまた怒っていた。
手を洗いリビングまで来た義弟は、和室とは反対側に行き
キッチンを眺めて、立っていた。

「何してるの?」
「いや~、コーラでも飲もうかと思って」

義弟はコーラも大好きなので、数日前に買って来て出したのを今思い出したのだろう。

「コーラはもうありません。何か飲みたいの?」
「いや、別に・・・」
「だったら、パジャマに着替えましょう」
「俺はコーヒーかソフトドリンクしか飲まないから、アルコールは関係ない」
「知ってるよ。それがどうしたの?」
「○×△録画が□※・・・・・」
「なに?録画がどうしたって?」

と、その後主人も一緒に聞いてくれたけど、何を言ってるかがさっぱりわからず

「どうでもいいから、さっさとパジャマに着替えろよ」(主人)
「どうしてパジャマに着替えなくちゃいけないの?意味がわからない」
「外はもう真っ暗です。夜だから寝る準備をしましょう」
「あ~そういうことね」
「なにがそう言う事だ!減らず口だけは達者で、自分のことも満足に出来ねえくせによ」

最近主人がいる時は、私より先に主人がキレておる。
パジャマに着替えた義弟は、いつも夜顔を洗ってから寝ていた。
このところはすっかり忘れていたけど、昨夜は顔を洗うことを思い出したようで
また洗面所に行ったので、履いていた靴下を脱いで洗濯カゴに入れるように言った。

「これは取り替えた」
「取り替えてないよ。ずっと履いてたでしょ?」
「履いてたのは、洗濯カゴに入れたよ」

洗濯カゴを見せて、どこに入れたのかを聞いたら、黙って靴下を脱いで洗濯カゴに入れた。
なんだかパジャマの着方が変なので、よく見たらボタンを一つ掛け違えてたので
注意をして、顔を洗ってから直すように言った。
洗面所から出てきて、ボタンを直そうとしたので

「和室に行って、座ってから直して。立ったままやってたら、また転ぶでしょ」

ところが場所を移動するたびに、立ったままボタンに手をかけるので
和室に辿り着くまで、声をかけ続けた。
和室に入り座った場所は、お布団の横。
ボタンを直し始めたので、和室を閉めて寝るように言ったけど
前回のことがあったので、私が寝る前にも様子を看に行ったら
案の定、枕を引き寄せ、座った場所からコロンと後ろにひっくり返って寝ていた。
おねしょをされたら、絨毯が濡れるっちゅうの!
義弟を起こして、ちゃんとお布団の上に寝かせて、本日の業務は終了となった。

が、昨日は、主人と主人の仕事のことでバトル勃発!
経理上で処理に困ることがあったので、2ヶ月前からどう対処してくれるのかを
聞いてたのだけど、今月その処理がされてきたので、私としては納得してた。
が、主人には今ひとつ意味がわからなかったようなので、その説明をした。
事務的なことは、主人はやったことがないから、理解するのも大変だとは思う。
だから私としては、懇切丁寧に教えたのだけど、最終的に納得した主人は
私の言い方が悪いから、勘違いしたと言い出した。
少し反論はしたものの、いつもここで引いてしまった方が丸く収まるので

「じゃあ、私の言い方が悪かったんだね。すいません」

と言ったのだけど、私が納得してないのはわかる主人。
ヘビ年のオヤジは本当にしつこくて

「そうだね、そうだね」

と黙って聞いて、我慢してたのだけど、その後も同じことを何度も言うので
私を知ってる人ならめずらしいねと言うだろうけど、元々イラッとしてたせいもあり
自分でもやってまったと思うほど、とことん言い返してしまった。

「じゃあ、俺が悪いってことでいいよ」
「私はどっちが良いか悪いかなんて話してないよ。数字上では今月分で合ったから
 おかしくないって言っただけだよ。その言い方が悪いってけんちゃんが言うからでしょ!」

私がめずらしく言い返したことで、主人の方もめずらしく引いた。
その後もなんとなく、雰囲気は悪かったけど、バトルの後はいつものことで
一晩寝れば、元通りでもある。(いや、普通に寝ましたよ、普通にね( ̄m ̄*))
先ほど電話がかかってきて、いつもと変わりない会話を済ませたところです。
翌日には笑い話になるのだから、夫婦って面白いですな(^m^*)
明日から、今週いっぱい主人も夏休み。
気持ち的には、かなり楽になるな。

現在午後1時過ぎ。
今日は10時半過ぎに、買い物から帰ってきたらおむつを取り替えていた。
和室をのぞいたら、こちらから丸見え状態だけど、まったく気にしない義弟。
これまた、めずらしくこの時間にハミガキも終ったけど、和室で汽笛を鳴らしております。
テーブルの上に、アイスコーヒーも出したし、私はこれから朝昼兼用の食事をします。。。

昨日からのその後。。。

2008.08.09 (Sat) 義弟との日々の出来事

昨日ケアマネさんが帰った後、何度か目を覚ましてては
ケアマネさんがくれた小雑誌を眺めていると言うか
読んでいるというか・・・開けてるページは介護虐待のページ・・・
短期記憶は難しいのだけど、自分に都合の良いことはしっかり頭に残る。
何かあれば、そこに書いてあることを使う時が来るんだろうな。

洗面所で水道を出したり止めたりしている義弟を見ていて
蛇口に体重を乗せて、寄りかかっていることがわかってからは
キッチンへの出入りも禁止にした。
取り替えたばかりの水栓、上に上げて水が出て下に下げて止まるというものだけど
ここに体重をかけられたら、すぐにパッキンがダメになってしまうのは目に見えてる。
これだけをダメと言ってもやるだろうから、キッチンへ入ること自体を禁止にした。
コーヒーとタバコが大好きな義弟。
それでもタバコは、思い出さない時が多くなってきている。
コーヒーに関しては、食事でパンを出す時に作ったりはしてるけど
目に付くところに置いておくと、キッチンに入ってくると思って隠しておいた。
とにかくキッチンの中で義弟が興味を持ちそうなものは、見えないところに隠すことにした。
なるべくキッチンには来させないよう、気が付くと麦茶を出したり
気が向けば、アイスコーヒーを入れたりして、テーブルの上に置く。
自分の身体を支えることもおぼつかないのに、手に液体の入ったコップを持って
歩かせたらどうなるかは、わかりきってることだけど、わかってないのは義弟本人。

わんこのお散歩が終って帰ってきたら、義弟はキッチンでコーヒーを入れていた。
自分が置いた物や片付けた物は、ほとんど忘れてしまうのに
隠してあったコーヒーはちゃんと探し出すのだから、その執念たるやすごい。
しかも元の場所に戻すことはなく、そこへ出しっぱなしとなる。

「なんでキッチンに入ってるの?」
「えっ?」
「キッチンには入っちゃいけないって言ったでしょ?」
「そうだっけ?」
「だいたいそのコップを持って歩こうとして、転んだんだよ。コップを持って歩けないでしょ」
「え~っ?ちょっと待ってよ。俺コップを持って転んだの?」

なるほど、それは忘れてしまったのね。
キッチンから追い出して、わんこの世話を優先。
終ってから、コーヒーを入れてテーブルの上に出した時に
ケアマネさんからいただいた小雑誌も、片付けてしまった。

帰ってきた主人に、ケアマネさんたちとの話をした。

「なんだか、ドッと疲れちゃったよ」
「お前は憲児の言うことを気にしてるから、疲れちゃうんだよ。
 憲児の言うことなんか気にするな!わかってないのは憲児だけで
 他の人は、みんなわかってるんだから。どうせ自分の言ったことも、もう忘れてるんだろ」
「そうだろうけど」
「頭イッチャッてるんだから、憲児の言うことを気にするな!」

確かに傷ついたのも事実だけど、しょうがないとも思ってるんだけどね。
どこか受け入れてもらえるところが見つかるまでは、今の状態を続けるしかない。
と言うか、今の私には義弟に手をかけて何かをやらせようと気力はない。
朝の準備、ハミガキ洗面が終るまでと、夕飯を食べた後パジャマに着替えるまでは
たとえ思い出しても、タバコはペナルティとして出さないが
それ以外で思い出すなら、タバコも出すけど、思い出さなければこのまま禁煙。
起きてくれば食事や飲み物は出すし、眠いなら眠ってればいい。
汽笛を鳴らすなら、鳴らしまくればいいと思う。
やっては困ること、やられると迷惑なことは言うが
それ以外は、リビングか和室にいてくれれば、勝手に過ごしてくれればいい。

「俺たちさ、また前と同じ口調に戻ったと思わない?」
「だって、しょうがないよ。すぐ減らず口や憎まれ口をたたくんだもん」
「優しくすれば、乳首~とか言って悪ふざけするし、キツく言えば反抗するしだもんな」

乳首事件に付いては、あれ以来私からあまり主人には言ってない。
それが悪ふざけなのか?私を異性として見てやったのか?は、わからないけど
このことは、主人自身が一番ショックを受けてるのはわかっているから・・・
だから主人の方から、この話題を持ち出しては

「お前はこのままでいいからな。優しくなんかしなくていい。すぐ調子に乗るんだから」

最近の主人は、いつも私にこう言う。

昨夜は特別声もかけなかったけど、8時にはリビングの電気が消えた。

「もう寝たぞ」
「うそ!よっぽど疲れたんだね」

なので、昨日は義弟の様子を見なかったのだけど
脱いだ物は脱ぎっぱなしで、紙おむつも和室の出入り口に放置。
今朝、洗濯物を干すために必要な物を取りに入って
あまりの匂いにまエヅきそうになった。
ぐっすり眠っている義弟は、自分の匂いだから気にならないんだろうな。

今日もすでに11時を過ぎた。
義弟はまだ着替えが終らない。
これから、ハミガキが終るまでが一苦労だ。。。

面談。。。

2008.08.08 (Fri) 義弟との日々の出来事

今日の義弟もいつもと変わらず。
10時半になっても起きる気配がないので、今日も声をかけた。
いつものように行動して、ハミガキが終ったのは1時過ぎだった。
義弟は、髭剃りをクリーニング台にセットした後、その場所でボーッと始まっていた。
しばらく様子を看て、声をかけようと思っていたらめずらしく自分から
リビングに出てきたので、すぐに洗濯物を取り込んで
義弟の物は、自分でたたませようと思った。
もっと早く済んでいれば、居眠りをしているところに来客ということになりそうだったけど
時間も時間だったので、洗濯物をたたませることで起こしておこうと思った。

2時少し前に、最初に到着したのはケアマネさん。
義弟は洗濯物をたたみ終わってはいたけど、その場でボーッとしてるところ。

「弟くん、Tさんが来ました。覚えてる?」

ケアマネさんの顔を見て、わかったようだ。

「憲児さん、こんにちわ。転んでケガしたんですって、大丈夫ですか?」
「そうなんだ、歯がね・・・」

7針縫った頭部は、痛みがないようで忘れているらしく、頭の傷に付いては
まったく話が出てこなかった。

「弟くん、リビングに出て来ましょう」

そう言うと、お尻をズッて出てきた義弟。
ケアマネさんには、最近はこうやって移動するように言ってることを伝えた。
まずは、階段の昇り降りについての話になった。
一つは、人力。男性二人が一番好ましいけど、一人男性でもう一人は女性で
両脇を支えながら、階段を降りる方法だけど、この場合男性職員さんが退職
または転勤となった場合、その施設に通えなくなると言う欠点がある。
だから人力は無理だろうと話した。
もう一つは、電動の『階段移動用リフト』を使用すること。
これは、ケアマネさんの会社では扱っていないので、他社製品となるらしい。
それがコチラ↓
階段移動用リフト

車椅子に対応しているのは、介護保険適用外なので使用不可能だけど
『階段移動用リフト』と書いてある方が、介護保険適用で月5000円。
使いこなせるかどうか?本人も安定して乗っていることが出来るか?
ということで、デモンストレーションとして試しに使用してみてから
借りるかどうかを決定することになるらしい。
これは、横浜にあるフランスベッドが扱っているもの。
もう一つは、月に6000円で都内の会社が扱っているものもあるらしいけど
まずは、フランスベッドの製品を試しに使用してみることになった。

その話をしてるところに、施設の方が2名いらっしゃった。
そこから面談が始まった。
まずはケアマネさんが、義弟に話しかけた。

「憲児さん、この前自分で歩けるようになりたいって言ってましたよね?
 だからリハビリをするって、話なんですけど」
「いや~、俺あれから考えが変わったんですよ」
「ん?どういう風に?」
「もうリハビリはやめようかと思って」
「それは転んでケガしちゃったからですか?」
「それもあるけど~、やっぱりリハビリをするってキツいからさ~(笑)」

ケアマネさん、一瞬絶句・・・

「でも、憲児さん。このまま家にいたら、半年後には間違いなく寝たきりになっちゃいますよ。
 自分で自由に動けなくなっちゃってもいいんですか?」
「いや~、それは困るけど(笑)」
「そうですよね~、だからやっぱりリハビリをしないとダメですよね?」
「そうだよね~」

その後いろいろと説明をしつつ、その受け答え等を施設の方も聞いていた。
その話の最中に、ケアマネさんの会社の介護用品担当の方も来た。

施設の方から、これまでの経緯も聞かれて、説明をし
最近の義弟の毎日も説明した。
自分から起きてくれば、いくらか行動もスムーズに行えること。
時間がかかっても、自分でやってくれる方が私が楽なので
最近は10時から10時半くらいに起きていること。
主人がいるのかいないのかとか、今が昼なのか夜なのかの
区別もついてないらしいこと。
もし通所できるとなれば、朝は6時には起こして準備を始めないといけないが
朝が起きれないために、すべてに介助が必要だろうということ。
でもおそらく私と離れて、別の人と接すれば覚醒してくるだろうと思うこと。
だけど慣れてきたときに、どうなるかはわからないと言うことも話しておいた。

「憲児さん、どうして朝起きれないと思います?」

ケアマネさんがそう聞くと、義弟の答えたことでなるほどと思った。

「今が夢なのか~・・・・本当のことって言うか・・・なんて言うか・・・」
「現実かってこと?」
「あ、そうそう。夢の中のことか?現実のことかわからなくて
 そこからこっちに来るのが、本当にキツいって言うか・・・
 恵子姉さんも起こさないし、俺も図に乗っていつまでも寝ちゃうし(笑)」

この言葉には、一同納得という感じだった。
それまでの間にも、ケアマネさんや施設の方と私が話してしまい
義弟が会話に入れないときが何度かあったのだけど
そうすると、義弟の目はショボショボとし始め、眠りに入りそうになるのがわかる。

「あ、今また眠りに入りそうですよね」

と言うと、ケアマネさんたちも見ていて納得、すぐに義弟に話しかけてくれる。
そうすると、一応コチラに戻ってくると言う感じなのだけど
時々、言葉尻を捕らえては、話の中にも入ってきた。

とにかくケアマネさんは、義弟の今残っている機能を維持させたいこと。
看ている私の負担を、少しでも軽くしたいことなどなど
施設の方に一生懸命アピールしてくれていた。
私の要望としても、一人で外に出すことは不可能でも、家の中では
自力歩行が出来る程度までになってもらいたいことなどを話した。
話の中で、介護と言う言葉が何度か出たのだけど
その話の途中で、義弟が手で話をさえぎるようにして

「ちょっと、ちょっと待ってくれる。みんな介護介護っていうけどさ~。
 あれは介護って言うのかな~?あんなのは介護って言わないと思うんだけどね~。
 介護とは言わないよ、絶対。ほんと、乱暴なんだから」

私のやり方が気に入らないから、こういうときに言うわけだな。

「私が下の世話をする時に、手袋やマスクをしてやるのが気に入らないらしくて・・・
 私は義理の姉ですから、同年代の下の世話って、それなりに覚悟をしてやってることですし
 見たくないのも事実だし、できれば短時間でさっさと済ませたいから、パッと脱がして
 さっと履かせたりもするし、私にやられるのがイヤなら自分で出来るようになれって
 言ってるし、当たり前にならないように優しい介助はしないって憲児にも言ってます。
 でも憲児にとっては、私のやり方が気に入らないんでしょうね」
「いや、だってあれは介護とは言わないですよ」
「でもね、憲児さん。どこに行っても手袋とマスクはして、下の世話はするんですよ。
 汚物って雑菌がいっぱいだから、取り替える人が病気になったら困るでしょ」
「そうかもしれないけどさ~、あれはさ~・・・」

私自身がイラッとしてしまい、もう少しで怒鳴る寸前。 
と、ケアマネさんが会社で発行している小雑誌を義弟に渡して

「あ、これうちの会社から出してる雑誌です。よかったら読んでください」

と雑誌を渡すと、義弟はそれを読み始めたけど、書いてある内容は『介護虐待』

「まあ、これで憲児さんの気はそれましたよね」

話を進めるために、ふと思いついたことなんだろうけけど・・・
このタイミングでこの内容に問題ありじゃね?
ケアマネさんも苦笑いしてたけど、ちょっと笑ってしまったよ(^m^*)

今回面談に来てくれた施設は、リハビリがメインとなる。
通常はたくさんの中の一人ということでリハビリを行うが、義弟の様子などをみていると
マン・ツー・マンのリハビリの方が良いだろ言うこと。
覚醒していればいいが、眠りに入ってしまった場合や
時々意味のない行動をすること、勝手に立ち上がって移動しようとしてしまうことなど
それらの対処の仕方に付いても、考えてくれていた。

「あの~、歩行器のことで聞きたいんですけど・・・」

実は私、介護用品を見ながら主人にも言っていたのだけど
家の中で、歩行器を使うのはどうかと思っていた。
義弟を立たせて、車輪の付いてない歩行器を私が少しずつずらし声かけしながら
たとえ5分10分でも、自分の足で歩かせる。
けど、主人は今の状態で、それをやったところで何の意味も持たないし
また私の負担が増えるだけだから、やっても無駄と反対されていた。
主人には反対されているけど、もし施設に通いリハビリが出来るのであれば
家にいる時ただ座って眠らせておくのではなく、せっかくリハビリをするのだから
家でもたとえ5分でも10分でも、自分の足で歩くことをさせたいから
歩行器を使うのはどうだろうか?と、介護用品担当の方に聞いた。

「ここで使うなら、車輪の無い物の方がいいですよね」
「そうなんです、歩行器を使うとたぶん歩行器に頼ると思うから、ヘタしたら
 そのまま前にのめって、ドリフのコントみたいになっちゃうと思うから・・・」

と話してる途中で、また義弟が話をさえぎった。

「今、恵子姉さん、ドリフのコントって言いましたよね?ドリフって言いましたよね?
 本当にさ~、真剣な話をしてるときに、ふざけたこと言うんですよ、この人は」

それは私が、前に義弟に言った言葉だわさ。
今の話は、弱冠笑いを取っただけで、別にふざけたわけじゃないわい。
こういうことだけは覚えてて、どこかでやり返さないと気が済まないんだから。
またしても、場の雰囲気が悪くなったじゃんか。

「前に私が同じことを言ったから、やり返さないと気が済まないだけですよ。
 こんなのはしょっちゅうですから、気にしないでください。
 それで、もし通わせていただけて、リハビリを始めてみて
 その様子を見ながらなんですけど、私の無理のないところで
 5分か10分程度で、必ず私が付き添って声かけしながら
 自分の足で歩かせてみるのはどうかと思って」

ケアマネさんや施設の方も、それは賛成してくれて、介護用品担当の方も
追々どの歩行器が良いかも、検討してくれることになった。

「これって、折りたたみ式ですか?このまま置いておくと、憲児が勝手に
 使ってしまう可能性もあるから、普段は小さくして片付けておけます?」
「どの歩行器も、折りたたみ式ですし、アルミで出来てますから
 そんなに重くないと思いますよ」
「それなら、普段は目に付かないところにしまって置けますよね」

と話してるところに、また義弟が話しの腰を折った。

「ちょっと、恵子姉さんにそういうの持たせないでくれる」
「えっ?憲児さんのリハビリのための物ですよ」
「そういうの持たせたら、武器になるだろ。俺殴られちゃうよ」
「あのさ~、いつ私が弟くんに手を挙げた?壁を殴ったり、ゴミ箱蹴飛ばしたりしたけど
 弟くんに手を挙げたことは、一度もないでしょ?どうしてそういうこと言うのかな?」
「憲児さん、これを振り回そうと思ったら、相当な力が要りますよ。
 女の人の力で、これは武器にはなりませんから」

そうケアマネさんが言うと、施設の方々も

「そうですよ。お義姉さん、憲児さんのためにいろいろ考えてくだすってるじゃないですか」

そう言ってくれたけど、義弟はさっきいただいた雑誌の
虐待の部分を読んでいるのか?眺めているのか?もう話を聞いてなかった。

「こんな風に、こっちがやろうとしてるときに、こういう言葉やこの態度ですから
 やる気が反れちゃって、じゃあ勝手にやればになっちゃうんですよね」
「こういうことも含めて、お義姉さんにとっても、憲児さんにとっても
 離れる時間が必要だと思うんですよね」

とケアマネさんが言うと、また義弟が

「そうそう、恵子姉さんと離れたいよ」

私は義弟のリハビリには、積極的だと思っている。
今までもそうだけど、如いては自分のためでもあるけど
何か方法はないかと、いつも模索してきた。
今は自分が楽をすることだけを考えて、毎日を過ごしているけど
施設に通うようになったら、それはそれでまた動き出そうと考えている。
その一つが、歩行器のことだ。
時には下の世話をして、大便の後始末だってするときがある。
食事の世話やその他もろもろ、この6年以上もの月日で
毎日私の時間をどれだけ義弟のために削ってきたことか・・・
それが他人様には、数々のこの言い草。
なんだか、大きなため息が出て、ドッと疲れてしまった。
もっともやってやってると思う、私の心が狭いのかもしれないけど。。。

約1時間40分ほどで、面談は終った。
来週の木曜日14日、施設で審査会があり受け入れるかどうかが決まるらしい。

「申し訳ないのですが、否認と言うこともありますので、そこは了承願います」
「はい、わかってます」

ありのままの我が家、ありのままの義弟を見てもらって
その上で判断してもらえれば良いと思っているし
受け入れ拒否の確立の方が高いことは、主人との話で覚悟もしている。
ケアマネさん達が帰り、女中部屋で一服してリビングに戻ったら
義弟はもう眠っていた。

夕方、ケアマネさんから電話が来た。
『階段移動用リフト』のデモンストレーションを、19日の夕方でどうかと言うことだった。
ケアマネさんも立会いたいと言ってたので、父との面談が2時からなので
その後の3時半からと言う事になった。

義弟と離れる時間が出来るのは、いつになるんだろう。。。

義弟の1日。。。

2008.08.08 (Fri) 義弟との日々の出来事

最近の義弟は、9時半から10時ごろに目が覚める。
お布団の上で、目は開けているけど一点を見つめてボーッとしている。
そのうちにゴロゴロと始まり、10時から10時半ごろから動き出す。
一応テーブルの上に、食事の準備だけしておき、その間に買い物や用事を済ませる。
10時半から11時には、家に戻るようにしているけど
早ければ食事を始めているし、和室でやっと着替えが終ったところ。

お布団はたたまないように言ってあるし、おねしょもしてるときがあるので
お布団はそのまま、出した物は出しっぱなし、脱いだ物は脱ぎっぱなし。

いつもの場所に座らせて、食事をしお薬を飲み終わった後も長い。
油断すれば、そのまま寝てしまうので

「ヒゲを剃りましょう」

何度も声をかけるのだけど、移動してる途中で違う物に意識が飛ぶと
髭剃りは忘れてしまう。
だから気が付くと、声をかけて修正しないと、そこに座ったまま眠ってしまう。
やっと洗面所に言っても、髭剃りのスイッチを入れたり止めたりするだけで
剃り終わったと勘違いする時もあるし、椅子に座ったままスイッチを入れて
ボーッとしてしまう時もある。
ハミガキが終るまでは監視していないと、やってないのに終ったことになってしまう。
ハミガキが終るのは、早ければ午後の1時半前後、遅くて2時半近くになる。
アイスコーヒーとコーラは義弟の好きな飲み物なので
髭剃りをクリーニング台に置きに行ってる間に、それをテーブルの上に置いておくのだけど
うっかりすると、髭剃りをクリーニング台にセットして、そこに座ったまま居眠りとなる。
夜も9時前後には眠っているのだから、とにかく一日中眠いらしい。

一昨日の夜は、カレーライスとサラダに麦茶を出した。
テーブルに出すといつも、「いただきます」もなく、すぐに食べ始める。
しばらくして、お薬も出した。
その間に、私はお風呂に入り主人も帰ってきた。
主人もお風呂に入ったので、義弟の様子を見たら、サラダは食べずにもう薬を飲んでいた。

「弟くん、サラダは食べないの?」
「えっ?」
「お薬飲んでるけど、サラダはいらないの?」
「・・・・・・・あ・・・・・・・そうか・・・食べる」

先にお薬が目に付いちゃったんだな、これからはお薬を出すタイミングも見ないといけない。
その後、義弟にパジャマに着替えるように何度も言い、やっと動き出したと思ったら
ズボンを取り替えただけで、トイレに入った義弟。
主人と晩酌していたら「ドスン」と音がした。

「転んだんじゃない?」

と言うと、主人がリビングの方を見て

「転んでねえよ。気にするな」

そう言うので、様子を見に行くこともしなかったのだけど、実はこのとき
トイレから和室に戻る途中で、和室の段差で転んでいたらしい。
私が気にするから、主人が気を遣ってくれたみたい。
いい加減経ってから、キッチンにビールを取りに来たら
いつもの場所に座ってる義弟が、こっちをジッと見るので声をかけた。

「早く着替えなさい。そこで何やってるの?」
「傷の治療」
「はい?」

いったい何を言ってるのか?一瞬わからなかった。
転んだことを知らなかった私、傷って頭の縫った傷のことを言ってるのかと
早合点してしまい、幻覚でも見てるのかと思い、あわてて主人に話した。主人も飛んできて

「お前はそこで何やってんだ?」
「傷の治療」
「治療って何だよ。そこに座ってるだけじゃ、治療もなにもねえだろ」
「いや~、転んでまたケガしちゃって(笑)」

和室との段差に膝をぶつけたらしく、血が出ていた。

「眺めてても、傷の治療とは言わねえの。呼べばいいだろ」
「あ~、そうか」

血が出たところを眺めていたらしいのだけど、義弟にとっては
それが治療と言う言葉になったらしい。
カットバンを渡して、主人がそれを膝に貼り付けた。
上は昼間着ていたTシャツ、下はパジャマのスボン姿だったので
上もパジャマに着替えるように言うと

「なんでこれじゃダメなんだよ?着替える意味がわからない」

と始まった。

「昼間着てる物と、夜寝るときに着る物は、変えてください」
「どうして?」
「寝てばかりいるのに、着替えもしなかったら、昼と夜の境目がなくなるでしょ?」

どうにも理解が出来ないようなので、強制的に着替えるように言うと
和室の入り口までお尻でズッて行き、そこで着替えが始まった。
主人が和室の襖を閉める時に、もう一度声をかけた。

「ちゃんと着替えないさいよ」
「は~い」

で、主人の食事の準備をする時に和室をのぞいたら、一応着替えてはしていたけど
脱いだ物はその場に脱ぎっぱなしで、枕を引っ張り座った場所で後ろに寝っ転がり
お布団からは、お尻から下がはみ出た状態で斜めに寝ていてすでに眠りに付いていた。
着替えることが面倒くさくなっているらしい。

夜中主人は和室に作業着を取りに入る。
和室の入り口に、義弟が転がっていたので、朝電話が入り

「憲児はなんで、あんなところで寝てたんだ?」
「けつまずいた?」
「いや、豆電が点いてるから、すぐわかったけどよ」
「昨日あの場所で着替えて、そのまま後ろに倒れて寝たみたいよ」
「・・・あ~、そういうことか・・・」

でもよく考えれば、お布団からお尻がはみ出してると言うことは
おねしょをしたら、絨毯の上にしてしまう。
なんのために、お布団の上におねしょ対策をしてるかわからないじゃん。
なので寝るときは、ちゃんとお布団の上で寝てることを確認しようと思った。

昨日は10時半過ぎても、起きる様子がないので起こすことにした。
それでも、この時間帯から行動させると、おむつ替えも着替えも
30分ほどで出来るし、何より自分でやってくれることが私にとってはありがたい。
お薬を飲み終わると、4日ぶりにタバコのことを思い出したらしい。

「恵子ちゃん、タバコ」
「ハミガキも終ってないのに、タバコは吸えないでしょ。まずは髭剃りをしてください」

でも髭剃りをするように言ってからが長かった。
私にしてみると、洗面ハミガキが終って、いつもの場所に座ってくれて
始めてホッと出来るのだけど、昨日は何度もトイレに座っていたので
便秘をしてるのかもしれないと思ったけど、10分ほどで出てくるからそうでもないらしい。
やっとハミガキが終って、いつもの場所に座ったのがもう2時半を過ぎていた。
その後も眠ったり、ボーッとしたりして過ごしていた義弟。
またしても、タバコのことは忘れた様子。
主人も私も義弟の前では吸わないし、タバコ盆も片付けてあるので
義弟自身、自分がふと思い出さない限りは、目に付くこともないので
このまま禁煙に持ち込めれば良いと思っている。
脳の病気を持ってる人に、タバコは絶対に良くないと言われてる。
でも余命宣告された義弟に、大好きなタバコをやめさせるのもどうかと思ってきたけど
本人が思い出さない限りは、こちらからわざわざ勧める必要もないと思う。

夕方のわんこのお散歩が終り、6時前後には義弟の夕飯を出す。
義弟の足元がおぼつかなくなってからは、何か物を持って歩かせることはない。
食事もテーブルまで私が運び、食べ終われば私が片付けている。
カウンターに出来上がった物を、とりあえず置いておいたら
お腹が空いていたせいか?目に付いたようで、義弟が立ち上がろうとした。

「何するの?」
「えっ?食事の準備をしようかと思って」
「いつもテーブルまで私が運ぶでしょ」
「そうだっけ?」
「自分の身体を支えるのが精一杯なのに、食器を持って歩けないでしょ」
「えっ?」
「コップ持って立ち上がって転んで、頭7針も縫ったんだよ。忘れちゃった?」
「あ~、悪ぅ~ございましたねっ!」
「そういう減らず口をたたくのは、歩けるようになってから言ってくれ!
 なんでも私の手を煩わせているのに、憎まれ口叩くな!気分悪い」

私の言い方も悪かったのか?
自分をわかってないから、説明したつもりなんだけど
どうしてこういう口だけは達者なんだろうか?

食べ終わって、お薬を飲み、7時過ぎにパジャマに着替えるように言ったけど
なかなか動き出さず、ボーッとしていた。

「弟くん、パジャマに着替えてください」

そう言うと、いきなり挙手。

「なに?」
「なんでパジャマに着替えるのか?意味がわからないんだけど」
「今は夜です。もう外は暗くなります。寝る準備をする時間です。わかる?」
「・・・・・」
「とにかくおむつを替えて、パジャマに着替えてください」

お尻をズッて和室に移動した義弟。
昨日の歩き方は良い方だったけど、私が看てるときは立たなくなった。
履いていた短パンを脱いだ義弟が

「恵子ちゃん、この後どうするんだよ?」
「はい?おむつ脱いで、履き替えてください。膝を付けばいいでしょ」
「そうじゃねえよ。この後どうするんだって聞いてんだよっ!」

一瞬意味がわからず、考えてしまったのだけど
朝着ていたパジャマが汗で濡れたと言って、洗濯に出した。
だからパジャマが出ていなかったので、何を着ればいいかを聞いてきたらしい。

「とにかくおむつを替えなさい。それが終ってから言います」

で、おむつを替えて、ベランダの袋に入れてるのを確認してるところに主人が帰ってきた。
女中部屋で少し話をして、お風呂に入ると言って、リビングに行った主人。
主人は脱いだ作業着を、リビングの私のパソコンの椅子にかける。
そこで、義弟が主人に話しかけたらしい。

「あんちゃん、なんで着替えてるんだよ」
「はあ~?着替えてるんじゃねえよ。風呂に入るから脱いでんだよ。
 俺は今帰ってきたんだぞ。わかってんのか?」
「・・・・・」

最近義弟の頭の中では、主人がいるかいないかとか
今は昼なのか夜なのかとか、そう言ったことがわからなくなってきてるらしい。
その後私が義弟の様子を看にきたら、また短パンを履いていた。

「弟くん、今は夜です。パジャマに着替えてください」
「えっ?」
「今朝汗で濡れたからって、パジャマを洗濯に出したよね?」
「・・・あ~、そうだ」
「新しいパジャマを出して、着替えてください。わかった?」

で、やっとパジャマに着替え終わり、しばらく和室で汽笛を鳴らして義弟だけど
これまた4日ぶりに目薬のことを思い出したらしく、リビングで目薬を点していた。
主人は今朝も1時起床。
9時ごろに食べた物を片付けようと、キッチンに向かったら
目薬を差し終えて、テーブルにうつぶして義弟は寝ていた。

「弟くん、なんでそこで寝てるの。お布団に行って寝なさい!」
「・・・・・あ・・・・・は~い」

片付けてる間に、和室に移動したので和室の豆電を点けて

「お布団の上に寝てくださいね」
「は~い」

で、リビングの電気は消し、私が寝るときにもう一度確認したら
ちゃんとお布団の上で寝たいた。

今日は2時からケアマネさんと施設の方がやってくる。
階段を降ろすための方法も、介護用品の中に良い物があったらしく
いろいろ考えてくれてるらしいけど、経済的な問題もある。

残っている機能を、リハビリさせて機能回復を目指す。
これがケアマネさんの仕事だから、しょうがないんだろう。
家族といると覚醒しない義弟が、他人といれば覚醒するということは
それだけ脳に刺激を与えることになるから、やはり家の中にいるよりは
外に連れ出した方が良いと、ケアマネさんは考えてくれてるらしい。
義弟の場合、今後悪化して行ったり、施設の方の職員の出入りでも
通所不可能になる可能性もあるらしく、その都度対応するしかないので
施設の変更をすることが多いかもと言われている。
とにかく私は、義弟と離れる時間が少しでもいいから、ほしいだけ。。。

ありのままの義弟を看てもらうために、今日は義弟にケアマネさんたちが
来ることは伝えていない。
突然の訪問に、義弟がどう対応するか?ちゃんと覚醒するものなのか?
私もそこのところを看てみたい。


4月から、下の階のお家で水漏れがあるらしく、何度も修繕に来ている。
先日の工事で、直ったと聞いてたのに、昨日また工事の方から電話が来て
まだ水漏れは止まっておらず、配管がどうとかで、今日も10時に来るそうだ。
なつがステロイドを飲んでるから、飲むしおしっこも出るし、ガマンもさせられないから
長時間隔離は出来ないし・・・
午後からは、ケアマネさん達もやってくる。
なんでいつも、こう1日にいろんなことが重なるんだろうか?

わんこの抜け毛だらけなので、掃除機をかけたけど
義弟は身動き一つせず、まったく起きる気配なし・・・まあ、いいや・・・

今日もまた、ドタバタの1日になりそうだな。。。


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たまさん♪
はじめまして!
コメント読ませていただきました。
左の下の方に、『め~るはこちら』というところがあるのですが
もしよろしければ、メールをいただければ、お返事させていただきます。
あ、もちろん、このまま放置でも構いません。

拙いBLOGを読んでいただき、ありがとうございますo( _ _ )o
これからもよろしくいお願いします。

目が離せない。。。

2008.08.06 (Wed) 義弟との日々の出来事

1泊入院をしている間、義弟は睡眠が取れていないんじゃないかと
主人と相談していて思った。
家に戻っているから、たぶん朝は起きないだろうと予想したとおり
8時15分前に家を出るとき、義弟はまだグッスリと眠っていた。
一応リビングから向こう側に行けないよう、柵をして

「なつがいるから、柵から向こう側に行かないこと!」

とメモを貼り付けておいた。
K先生の診察日は、この時間に出て行けば9時半前後には戻ってこれる。
父の診察の時、義弟の話を少ししたら

「介護ってさ~、きれい事じゃないんだよね。そういう状況のなかで
 いつ殺人が起きてもおかしくないし、自分の身を守るために手を離したりすれば
 傷害になったりするけど、それもおかしな話でさ~。
 どこか施設に入れるって言っても、なかなか見つかるわけじゃないし
 お金もかかるからね、いや~、娘さんも大変だ。
 早くいい方法が見つかるといいな~。いや~それは大変だ」

K先生は、そんな風に言ってくださった。
先生方の間でも、こう言った現状を問題視してくれてる人もいるんだなって思った。

予定通り、9時半過ぎには家に到着。
義弟は目は開けているけど、まだ動いていなかった。
買い物にも行きたかったので、10時少し前もう一度様子を見たら
まだお布団の中で、ボーッとしてた。
超特急で買い物を済ませて、10時半過ぎに戻ったら
着替えを終えたところで、やけに行動が早いなと思った。
が、12時間以上寝ていたわけだから、たっぷりのおねしょをしていた。
二重三重のカバーをしてたから、お布団までは濡らさずに済んだ。
昨日の義弟の動きは、わりとスムーズで良かったので
あまり手を出すことは控えた。
リビングに落ち着いたのは、すでに1時を過ぎていたし
その後は、居眠りと汽笛を鳴らしっぱなしの状態で、タバコのことも忘れていた。
6時には夕飯を出し、パジャマに着替え終ったのは、8時半を過ぎていて
和室でボーッとしてたので、そのまま寝るように言った。

今日は父が眼科に行きたいと言うので、トレッサの入り口で10時5分前に待ち合わせた。
家を出るとき、義弟はお布団の上に起き上がっていたので
一応朝食とお薬の準備を、テーブルの上に済ませて、出かけた。
ところが、今日は水曜日で眼科はお休みだった。
買い物だけ済ませて、10時半過ぎに家に戻ったら
和室をキッチリ閉めて、食事をしていた。
おねしょでもしたのか?と思って、和室を開けたらおねしょはしてなかったけど
なんだかいろいろなものが出しっぱなしだった。
今までは自分で片付けさせていたけど、何か物を持って行動する時に
転倒が多いので、最近は黙って片付けることにしている。
けどなぜかGパンが出ていたので

「なんでGパン出したの?」
「今日履いてくから」
「履いてくって、どこにも行かないよ」
「実家に行くんでしょっ!」

いきなり大きな声で言い出すし・・・

「実家に行きません」
「えっ?なんで?」

いやいや、なんで?は私が聞きたい。

「実家に行くって、誰が言った?」
「・・・・・」
「今日は出かけませんよ」
「実家に行くんだろ?」
「だから、行かないってば」
「えっ?」

だからね、えっ?って私のセリフだってば。

「けんちゃんだって仕事ですよ。今日は平日です。実家には行きません」

こんなことも、最近では茶飯事。
朝準備をしていて、Gパンを引き出しから出してた時は
実家か病院に出かけると思い込んでるとき。
和室を片付けていて、紙おむつが昨日と同じことに気が付いて聞いてみた。

「おむつ替えた?」
「うん」

いや、替えてないぞと思って、ベランダの袋の中も確認したら、やっぱり替えてない。

「替えてないよ。おしっこが漏れると困るから、履き替えて」
「替えたよ」
「替えてません。履き替えてください」

黙って私の顔を見てるから

「おむつは替えてません。履き替えてください」

動き出すまでが時間がかかる。
履きかえる前にトイレと言ったけど、すでに出ちゃってるのは間違いない。
先に履き替えるように言って、なんとかおむつ替え終了。
今日は昨日とは違って、足の動きが悪いので、立たずにお尻でズッて移動するように
何度も言ったのだけど、私が目を離すと立ち上がり、チョコチョコ状態で危なっかしい。

「座りなさい!お尻でズッて移動するの。また転んだら、怪我するってば」

私をジッと見てつめるだけで、今日も目に生気がない。
こういう日は、どんなに声かけしても反応は鈍い。
結局ハミガキが終ったのは、1時を過ぎていて
和室の方に歩いていくのを見たので、義弟の好きなコーラを入れて置いておけば
座るだろうと思ってテーブルの上に置いて、女中部屋でウトウトしてしまった私。
気が付いたのは2時過ぎ、リビングに義弟の姿がないので見に来たら
髭剃りが書棚の上に置いてあったので、そこまで来てトイレに入ったらしい。
かれこれ1時間はこもっとることになる。
私も入りたかったので、声をかけて出てきてもらったけど、排便でもない。
今日も何度も水道を出したり止めたりしてたので、声かけ注意。
和室に髭剃りを置きに行き、そこに座って居眠り開始。
テーブルの上のコーラは、氷も溶けてしまった。

リビングに出てくるように、何度も言ってるけど動きなし。
昨日から、大好きなタバコのことも思い出さない様子。
座ってるだけだから、もういいや。

今日は主人も帰ってくるし、時間も4時近い。
そろそろ夕飯準備に取り掛かろう。。。


そういえば朝頭のネットを外した義弟。
ネットは締め付けられるから、イヤだったのかと思い、ガーゼをテープで止めて
傷は保護されていたので、まあいいかと思っていた。
ところが夜になって、ガーゼが炊飯器の横に置いてあった。

「弟くん、なんでガーゼ取っちゃったの?」
「えっ?別に意味はない」
「意味はないって、傷を保護するためにガーゼを貼ってあるんだよ」
「あ・・・そうか・・・俺何も考えてない」

頭のテープが邪魔で取ったのだと思うけど、これには困った。
替えのガーゼもないし、4.5日したら取ってもいいとは言われてたけど
糸を触っったり、傷が治りかければ無意識に掻いてしまうかもしれない。
今日、ガーゼとテープを買ってこようと思って、忘れた。。。
最近、私の方も物忘れが激しくて、困ることだらけだ。
とりあえずは、様子を見ようと思って、今は何もしてない。

起きてから日中ずっと、義弟がトイレに立つことはほとんどないけど
洗面ハミガキが終ったあと、夕方と寝る前、1日に2.3度トイレに行く時がある。
トイレに入ると、30分は出てこない、排便をもよおした時は1時間ほどこもる。
私に用が無い時は放置するけど、入りたいときは何度も声をかけて出てきてもらう。
私がトイレから出てきても、洗面所でボーッとしているか
手を洗い、手を拭く、もう一度水道を出して、手を洗う。手を拭く。
左手で洗面台につかまっているので、右手だけしか洗わないので
それを注意すると、一応両手を洗うのだけど、手を拭いてまたお水を出す。
そのお水に右手をかざしてるだけ・・・

「弟くん、もう手は洗いました。水は止めて手を拭きましょう」

で、ちょっと目を離すと、また水道をひねる。

「弟くん、手はもう洗いました。お水は出さない」
「うん」

で、様子を見てると、また手を拭いてまた水道の蛇口に手が伸びる。

「もうお水は出さない。リビングに行きましょう」

ずっと看てるわけにも行かないから、気が付いたときだけど
お風呂でお水は使わないけど、ここでお水を使うとは・・・
こんな状態だから、日曜日の主人がいる時にお風呂に入れるしかない。
この日曜日は救急車騒ぎだったし、もう10日お風呂に入ってない。
これに付いてはMさんが、対処方法を考えてくれるって言ってたけどまだ連絡はない。

退院の日。。。

2008.08.06 (Wed) 義弟との日々の出来事

月曜日、なつの抗がん治療があったので
まずはなつを病院に預けて、家に戻ってすぐにケアマネさんに連絡。
外出中だったので、戻ったら連絡をもらえるように伝言した。
その後、役所のMさんにも連絡した。
Mさんはいたので、ケガのことやこのところの義弟の様子を話して
リハビリをさせるのは不可能だと言うことを伝えた。
Mさんも義弟のことでは、ずいぶんと悩んでくれてるらしい。
ショートステイを使って、とにかく離れる時間を作った方がいいんじゃないか?とか
いろいろ考えてくれてるのだけど、とにかくエレベーターのない5階というのが
ネックになっているのは、間違いない。
面談した時よりも状態が悪化してるので、退院時一緒に行って
義弟の様子を看る事と、先生のお話も少し聞いて
介護保険の審査のために、訂正文書を出してくれることになったので
2時半前後、病院で待ち合わせすることになった。
ちゅうことは、まだ審査は済んでないというこだな。。。

その後ケアマネさんからも、連絡が入り、事情説明して

「せっかく面談に来てもらっても、リハビリは無理だと思うよ」

と言う話をし、Mさんとの話も少し話して、病院で待ち合わせしてることを伝えると
役所に戻ったら、連絡をもらえるように伝言を頼まれた。
義弟はたぶん、これからどんどん状態としては悪くなっていくと思う。
介護ベッドの話もしたのだけど、ケアマネさんが言うには

「残っている機能も使わなくなるのは、どうかと思う」

と言うこと。
まあ、ケアマネさんの立場としては、そう言うだろうな。
じゃあ、その残ってる機能をどうやって使うか?と考えたとき、私はどうなる?
今でさえ、いっぱいいっぱいなのに、これ以上のことは無理!
介護介助はやらなきゃいけないから、出来ないことまでやってるよ。
でもそれ以上は無理!やりたいと言うのなら、何か方法をそちらで考えてやってくれ!
これが、私の本音だな。
結局、今回面談に来る施設はショートもやっているので
そちらの担当の方も、一緒に来れるかどうかを確認すると言っていた。

お昼過ぎには主人も戻り、2時過ぎに家を出発。
私は脳外の外来で、お願いしてあった健康診断書が出来ていたので受け取り
すぐに救急外来に行くと、Mさんと地域担当のケースワーカーDさんも一緒だった。
救急病棟に行くと義弟はすでに車椅子で乗って待っていた。

「早く帰りたいからお家に連絡してくれって言うから、電話しようと思ってたところです」

看護婦さんから、そう言われた。
MさんとDさんが一緒だったことや、環境が違うことで義弟はしっかりと覚醒してた。
目つきもパッチリしていたし、受け答えも出来ていた。
看護婦さんに聞いたら、朝も7時には起きてずっと起きているそうな。
家族だけの時とでは、これだけ違うんだから、本当の義弟はわからないよな。

頭部外傷による、脳内出血は認められず。
頭部は7針縫ったとのこと。
翌日通院して傷の具合を見たいと言われたけど、主人が通院は出来ないことを
強調して言ってくれたので、主人のお盆休みに入った15日に抜糸の予約を入れた。
そんな話をしていたら、私の横にいた義弟がいきなり頭のネットを外した。

「弟くん、それは勝手に外しちゃダメなの。何やってるの?」
「いや、傷を見たいんじゃないかと思って」
「誰も見たくねえよ。勝手に外すな!」

主人と私が来たことで、その辺りから義弟の様子も変わった来た。
ボーッし始めて、顔は笑っているけど目はうつろ状態になってきた。
会計が出るまで少し待ち時間があり、MさんとDさんと話していたのだけど
もう義弟の耳には、話し声はあまり聞こえてない様子。
主人が車椅子を押して動き始める時、主人が荷物を義弟の膝に乗せ

「これ持ってろよ」

と声をかけたけど、反応なし。

「弟くん、これしっかり持って」

と私が大きな声で話したけど、あさっての方を見て笑うだけで、手は動かない。

「弟くん、聞こえてる?これしっかり持って。わかった?」
「うん」

これで、やっと手を動かして荷物を持った。
この様子を見ていた、Mさんも少し驚いていた。
家ではいつもこんな感じだということを話した。
私が会計を済ませてる間、主人が義弟を車に連れて行き
MさんとDさんは、その様子を見たいと言って、主人と一緒に車に行った。
車椅子から車に乗せるにも、まったく足は動かず主人が抱えて車に乗せたらしい。

「これじゃあ、カミさん一人で移動させるのは絶対無理ですから」

主人もMさんに、しきりに言ってくれていた。
帰ったらすぐに訂正文書を出してくれることになり
ケアマネさんにも連絡を取ってくれるよう話して、病院で別れた。

マンションの階段は、主人が脇を抱えて、私がやるよりはるかに短時間で
5階まで運んでくれた。
リビングに座らせてくれたので、濡れタオルを持って行って

「弟くん、手を拭いて顔を拭いて。わかった?」
「うん」

ところがそのタオルで、テーブルを拭いてた。

「テーブルじゃない。それは雑巾ではありません。顔と手を拭きましょう」

おでこだけこすって、終わりだと言うし、病院で顔は拭いてくれたようなので
手だけ拭かせることにした。
その後、主人は歯医者の予約があったし、私はエリーのお散歩の後
なつを迎えに行かなくてはいけない。
義弟に麦茶を出して

一人で立たないこと!帰ってくるまで、待ってて!

そう大きくメモに書いて、テーブルに置き

「弟くん、これ読んで、一人で絶対に立たないこと。私が帰るまで動いちゃダメ。わかった?」
「うん」

が、お散歩準備をしてる最中、立ち上がった。

「弟くん、立っちゃダメって言ったでしょ!座って!何するの?」
「タバコ」

なので、タバコを渡して

「これちゃんと読んで、一人で立たない。わかった?」
「うん」

で、お散歩から戻ってきたら、テーブルに手を付いて立とうとしてた。

「だから立っちゃダメ!いない時に転んだら、どうにも出来ないでしょ?」
「うん」
「座って!今度はなに?」
「・・・・・別に・・・・・」

何かしようと思ったのだろうけど、忘れたのだと思う。
メモの書き方が悪いのかもと思い

一人では立たない、動かない!座って待ってること!

これに変えて、なつのお迎え準備をしてたら、また立とうとしてるし・・・

「だから、立たないで!また転んで怪我したら、救急車だよ!」
「そうだよね~(笑)またやったら、バカだよね~」
「わかってるなら、座って!何するの?」
「いや、別に・・・」
「じゃあ、座ってて!立っちゃダメ!」
「うん」

と言った直後にまた立とうとするし・・・
何か用事があるんだと思うけど、何か言えないから困る。
もうなつのお迎えも時間がないから、そのまま出かけることにした。

主人が歯医者から戻ったら、洗面所で手を洗っていたらしい。
手を洗うと言う行為に、義弟はものすごいこだわりと執着がある。
タオルで拭いただけじゃ、気に入らなかったんだろうな。
手を洗おうと思って立ち上がるけど、聞かれると答えられないと言ったところか。
視覚に訴えても、もう理解出来なくなってるんだな。

上手く歩いてくれてるからいいけど、いつもそうとは限らない。
寝る準備の終った義弟は、トイレに入ったのだけど、30分以上出てこず
9時近くなって、1時起床の主人がトイレを催促したものの出てこず
トイレのドアを開けたら、ボーッとしていたそうで、強制的にトイレから出し
洗面所へ連れて行き、主人がトイレに入った後怒鳴られ、抱えられて

「今日はもう寝ろ!」

と言われ、和室に放り込まれていた。

翌日の火曜日は、父の病院。
なつは抗がん治療で、水分を取りおしっこをガマンさせないよう言われているから
女中部屋に隔離するわけにもいかない。
朝8時前には出かけないといけないけど、どうしようか悩んでしまった。

1泊入院。。。

2008.08.04 (Mon) 義弟との日々の出来事

昨日は、日曜日。
主人は1回だけ、仕事をしてくると言って5時過ぎに出かけて行った。
その方が月曜日の朝がゆっくりになるからだけど、ゆっくりと言っても4時起床。
それでも夜中の1時に起きて出勤より、かなり楽だ。

主人が出かける少し前には、私もわんこのお散歩に出た。
朝はエリーとなつ、別々に出るので、終ると6時半に近い。
家事を終らせて、一息付いた9時15分前に主人も帰ってきた。
9時からは、ペットの会マンション内のお掃除があった。
今年は、ペットの会の役員になってしまったので、準備とかもあったけど
主人も一緒に参加してくれたので、楽だった。
帰ってきて、和室の様子を見たら、義弟はお布団の上で目を開けていたけど
まだ覚醒してる感じではない。

「今日は俺がいるんだから、憲児のことは放っておけ。気にするな」

そう言ってくれたし、主人がいると私の気は緩む。
今日はなつの抗がん治療の日で、昨日シャンプーの許可が出てたので
一服した後、すぐに2頭のシャンプー開始。
11時過ぎには終わり、もう一度義弟の様子を見たら着替えが終ったところだった。

「弟くん、もうお昼になるよ。お布団はいいから、食事して」

朝食なら、パンと牛乳にするところだけど、昨日はリビングに出てきたのがもう12時。
朝昼兼用の食事だから、うどんを作って出し、私たちも朝昼兼用の食事をした。
義弟の食事が終ったのを見て、片付けて麦茶を出した。

主人は普段睡眠時間があまりないから、日曜日はよく眠る。
撮りためておいた、ドラマやお笑い番組を見ながら、女中部屋でのんびりと過ごした。
昨日の義弟は、居眠りをすることはなかったけど、ボーッとしていて
やはり覚醒していると言う状態ではなかった。
2時少し前に、トイレに入った義弟だけど、なかなか出てこない。
トイレの中まで確認はしないので、ボーッとしてるのか?便秘で座っているのかは不明。
2時半過ぎてやっとトイレから出てきた義弟。
義弟が動いてる時は、目が話せない。
前日のように転んでも困るから、コップなどを洗いながら、様子を見ていると
昨日は一回手を洗い、リビングに戻ってきてテーブルに手を付いたのを確認して
買い物に出かけようと思い、ハミガキをしながらもう一度義弟の様子を見たら
テーブルの上に手を付いて、もう片方の手でコップを持って立とうとしていた。
何か飲みたいんだと言うことはわかってるけど、ハブラシを口に入れてるので
その状態で話しても、義弟が理解出来るはずもない。
一旦洗面所に戻り、ハミガキを終らせてから座って待つように言おうと思ってた矢先
ドスンガタン、そしてコップが転がる音がした。
ありがたいことに、コップは割れなかった。

立ち上がらないで、お尻をズッて移動するよう何度も言ってるのだけど
どうして立ち上がってしまう。
見ているときなら声もかけるし、転びそうになったときのことも考えてるから
なんとかなるけど、私だって24時間付き添っていられるわけじゃない。
それに昨日は主人もいたから、私の気持ちも完全に緩んでいた。

すぐに行って見ると、前のめりにうつぶせ状態で転がっていた。
まだ途中だったので、洗面所に戻りハミガキを終らせ濡れた手を拭いてから

「だから、立っちゃいけないって言ってるでしょ。お尻でズッて移動しなさいって」

主人に言えば、放っておけと言うのはわかっっているし
そこに転がしておけば、通るのにも邪魔だし
義弟は一度転ぶと、起き上がり方もわからなくなるのは、私も知っているから
とにかく起こそうと思い、脇の下に両腕を入れて起こしてみてビックリした。
右顔面が血だらけで、フローリングの上も血がたまっていた。

「なに?鼻血?どこ切った?」

一瞬どこを怪我したのかわからなかった。
すぐに主人を呼んで義弟を座らせて、私はタオルを濡らしてきて義弟の顔を拭こうと思った。

「何やってんだよ」

主人が義弟の様子を見ながら、また怒っていたけど、主人もどこが切れてるか探してた。
濡れたタオルを持って義弟の近くまで来て、気が付いた。
顔面からの出血だとばかり思っていたら、右頭頂部の皮がべろりとめくれ上がってた。

「けんちゃん、頭だ」

そう言いながら、めくれ上がった皮を元に戻した。
危機回避が出来ない義弟は、前のめりに転ぶと顔面から行ってしまう。
倒れこむ時に書棚の角に頭をぶつけて皮がめくれ上がり、口から落ちたらしい。
出血はすぐに止まったけど、傷はかなり深いようで、縫わなければいけないような感じ。
それに鼻の下も切れていて、前歯がグラグラすると言う。
主人とどうするか話し合い、とりあえずトレッサ内にできた外科に電話をしてみたけど
頭部ということと脳腫瘍の病気があることで、主治医に診てもらった方が安心だと言われた。
電話をすれば、救急外来で診てもらえるのはわかっていたけど
主人がいるとは言え、怪我をしてる義弟を連れて階段を降ろすのは大変な作業になる。
なので、救急車を呼ぶことにした。
電話をして、10分ほどで救急車は到着。
様子などを話して、座って移動できるタンカと言うので、救急車まで運んでくれた。
主人が一緒に乗って行き、私は車で後から行くことにした。

ケガをしたことと、救急隊の方がいることで、義弟も緊張しているらしく
しっかり覚醒していて、受け答えもちゃんとしていた。
病院に到着後は、レントゲンとCTを撮ることになりタンカで移動。
横になってる義弟の様子は、また生気がなくなりボーッとし始めていた。
長いこと待たされ、主治医のM先生は不在と言うことで、S先生の診察だった。
診察結果を聞くために、義弟のベッドまで行くと、義弟の差し歯の前歯は1本
グラグラどころか取れかかっていて、話してる最中に根元から抜け落ちてしまった。

CTの結果、左脳に白い塊が見えること。
転院前から左脳にも転移は認められているけど、動きがないのでそのままになっている。
転院してから、MRⅠは撮っていたけどCTは始めてだった。
MRⅠ画像と比較すると、この部分だろうとは思うが、腫瘍にカルシウムが付着して
白く写っているのか?もしくは腫瘍内で出血している可能性もあるので
明日もう一度CTを撮って、確認した方がいいとのこと。
我が家の事情を話して、通院が大変なことを伝えた。
翌日CTの結果次第で、午後からの退院予定言うことで1泊入院することにしてもらった。

頭部の傷は、当初それほどでもないだろういうことで、ホッチキスのような物で
止めようとしたそうだけど、傷が深いことからやはり縫合となった。
前歯に付いては、すぐにどうにか出来ない。
歯医者に通うにも問題は山積みだし、とりあえずこのままにすることにした。
頭部の縫合をし、その他の傷の手当てをした後、ベッドに移動するまで
待つように言われたのだけど、時間はすでに6時になる。
わんこ命の主人は、エリーのトイレが気になりだしてイライラし始めた。
どちらかが先に帰ろうかと話したけど、残るのは私の方が良い。
が、主人は私も連れて帰りたい。
生き死にの問題ではなく、入院も決まったことだし、後は病院に任せればいいと言って
看護婦さんと話をすると、義弟も帰って良いと言ったようで
救急外来に入院だから手続きはなく、高次脳のことや認知症の症状があること
おむつをしていることや短期記憶は難しいこなど、普段の生活を説明して帰ることにした。

「俺明日、仕事薄いんだよ。歯医者もあるから、午後から帰ってくるわ。
 俺も一緒に迎えに行けば、会計してる間に車に乗せておけるし
 階段はおぶって昇ればいいんだし、半分以下の時間で済むからお前も楽だろ」

帰りの車の中で、主人がそう言ってくれたので、頼むことにした。

「今さら、憲児の歯に金はかけられねえよ。今回の入院費だって4.5万かかるだろうし
 歯医者に通院だって、階段のこと考えれば無理だろ。
 前歯が無くたって、小さく切ってやれば食えるんだから、治療はしなくていいからな」

右前歯が無くなってしまったことで、話すと空気が抜けてしまう。
なんでもなくても聞き取りづらい義弟の言葉が、さらに聞き取りづらくなってしまったし
可哀想だけど、我が家の経済状況や通院を考えたら、治療は不可能に近い。
介護保険でケアしてくれる部分があれば、お願いもするかもしれないけど
現段階では、義弟の歯に付いては放置することにした。

今の状態の義弟を連れて、階段の昇り降りを私が一人ですることは
絶対に無理だと判断した主人。
デイケアを使ってまずは身体のリハビリと言われていたけど、この状態の義弟に
リハビリさせるのは無理だと私も思う。
もしやったとしても、状態がもっと悪くなる可能性の方が大きい。
とりあえず、今週金曜日の面談を待ってと考えていたけど
リハビリよりも、介護として考えてもらい、別の方法を探してもらえるよう
ケアマネさんにお願いすることにした。

いつもM先生の見解を聞いてたけど、今日もS先生の診察になるらしい。
S先生は昨夜からの義弟の状態を診て、どう判断するのか?聞いてみようと思う。

今日はなつの抗がん治療の日。
なつのしこりの経過も良くないし、昨日から食欲も落ちた。
まさか、内臓転移ってことはないよな・・・
義弟の状態に反応するように、なつの状態も悪くなる。
何か感じ取っているのかな?って、どうしても考えてしまう。
今日の抗がん治療で、少しでもしこりが小さくなってほしい。

この後、なつを病院に預けて、銀行にも行って来なくちゃ。
午後からは、義弟を迎えに行って、主人は歯医者。
私はエリーのお散歩後、なつのお迎え。

一つで良いから、何か光は見えてこないかな?

今日もドタバタとした1日になりそうだ。。。

主人の後悔。。。

2008.08.03 (Sun) 義弟との日々の出来事

いつも朝6時から6時半には起こしていたのだけど
試しに、義弟が自ら起きる時間まで放置してみた。
起こされるより、自分から目が覚めたら覚醒するんじゃないかと思ったから。

金曜日は、8時過ぎにトイレに起きて来た。
パジャマのままで、トイレに行き、そのままコーヒーを入れようとしたので

「まだ着替えも終ってないのに、コーヒーは飲めないでしょ」

そう言うと、自分の着ているものを眺めて

「あ~、そうか・・・」

いつもよりも、早いペースで着替えも終ったので、家にいる時は
この方がいいのかな?とも思った。
が、着替え終わった義弟が、また短パンを脱いでるので様子を見てたら
おむつを替えてなかったらしく、二度手間をしていた。
この日は午前中、用事があったので、テーブルの上に食事の用意をして
9時過ぎには出かけ、12時近くに帰ってきたら、やっぱり寝てた。

「ヒゲも剃ってないし、ハミガキもしてないんじゃないの?」
「えっ?そうだっけ?」
「ハミガキくらいしたら?」

そう言った直後、もう眠ってた。

夕方4時過ぎになって、指をピースにしてチョキチョキしながら

「恵子ちゃん、タバコ」
「ハミガキも終ってないのに、タバコは吸えません」
「今日はハミガキしない」
「じゃあ、タバコは吸えません」

そう言ったら、しばらくしてハミガキを始める準備をしたけど
ハミガキが終ったのは、私がわんこのお散歩から戻ってきた時間。
すぐに夕飯の時間だし、タバコのことは忘れたらしい。
8時過ぎに和室に入り、パジャマに着替えてる義弟に

「おむつは、ベランダのビニール袋に必ず入れてね。部屋が匂うから」
「は~い」

しばらくして様子を見に行ったら、紙おむつは放置して何をしてるのか?別のことをしてたので

「紙おむつをちゃんと片付けて」

そう言ったら、一旦持った紙おむつを窓の方に放り投げて、また違うことを始めた。

「弟くん、先におむつを片付けて」
「は~い」

脱いだ洋服も、丸めて置いてあったので

「脱いだ物は、きちんとたたむなり、洗濯に出すなりしてよ」
「は~い」

昼間これだけ寝ているのだから、夜は寝れてないんじゃないかと思ったけど
10時になっても、和室の電気が消えないので、もう一度様子を見に行ったら
義弟はもうお布団に入り、眠っていたけど、脱いだ服もそのままおむつも放置してあった。
面倒くさいからやらないのか?言われたことが記憶に留まらないのか?
部屋がこれだけ匂っていることに、本人は気が付かないんだろうな。
しょうがないので、文句を言いながらだけど、おむつだけは片付けて
電気を消して、義弟はそのまま眠りに付いた。

昨日の土曜日も、起きてくるまで放置した。
8時半ごろ和室をのぞいたら、目は開けているけど生気がない。
9時過ぎには、洗濯物を干したかったので、和室に入って窓を開けたら
スクっと起き上がった。
その後も、着替えが自分でスムーズに出来る。
ただし、紙おむつは放置する。
窓を開けて片付けると言うことが、出来ないのか?面倒なだけか?は判断できない。

買い物に出ようと思い、もう一度和室の様子を見たら、なぜかGパンが出ていて
お布団の上で、横になってたので

「なんでGパンを出したの?」

と聞いたら、Gパンを見て首をかしげるので

「今日はどこにも出かけません。Gパンは片付けて、お布団もたたむから、どいて」

そう言うと、起き上がったものの動かないので

「お布団、片付けます。どいてください。弟くんは、Gパンを片付けて」

と、ゆっくり大きな声で言うと、お布団から降りたのでお布団をたたんで

「買い物に出かけます」

買い物から帰っても、まだ和室にいるだろうと予想したとおり
義弟は和室でボーッとしてたので

「Gパンを片付けましょう」

片付けた後、朝食の準備をして

「ごはん食べてください」

やっとリビングに出てきたのは、もう11時近かった。
食べ終わるとそのまま、また眠ってしまう。
起きた時に、何度か声かけはしたけど、話かけていても
目を瞑ってしまうのだから、まったく覚醒していない。
何度目かにハミガキくらいするよう言ったら、一度だけ立ち上がってトイレに行った。
立ち上がらず、お尻をズッて行くように何度も言うのだけど、人間の本能だろう。
どうしても本人は、立ち上がって移動したいらしい。
足取りはおぼつかないので、義弟が動き出す時はいつでも手は出せるようにして
見守ることにした。
トイレに30分座って出てきた義弟は、洗面所で手を洗った。
自分のタオルで手を拭いているのを確認した後、また水道を出す音がする。
見ていると、また手を洗ってる。そして今度は、手拭きタオルで手を拭いた。
が、また水道を出すので、洗面所まで見に行ったら
蛇口を回して、出ているお水を眺めてるだけで、何をするわけでもない。
しばらく様子を見てたけど、水道を止める様子もないので

「弟くん、さっきから何回も水道出してるけど、何してるの?」

と聞いても、ただ流れてるお水を見てるだけ。

「弟くん、もう手は洗ったから、水道は止めましょう」

水道を止めて、濡れてない手を拭き、洗面所から出てきたが
ハミガキのことは、もう忘れてしまったらしい。

「ハミガキは?」
「えっ?」
「ハミガキしないの?」
「・・・・・」

返事もしないで、いつもの場所に行って座る。
もう3日もヒゲは剃ってないし、結局ハミガキもしない。
夕飯を出す6時まで、時々目は開けているけど、まったく生気はなく
座ったままテーブルにうつぶして、ほとんど眠って過ごした。
昨日の食事は、テレビで見たレシピを初めて作ったので
あまり好きではなかったのか?半分以上残してしまった。

昨日は夕方のお散歩で、合流した主人。
すっと義弟の様子を見てたのだけど、ここ2日くらいの様子を話しながら

「このまま毎日を過ごしたら、餓死するか?栄養失調になっちゃうんじゃない?
 どう対応すればいいのかが、わからないよ」
「家では、これ以上やりようがないだろ」
「明日ケアマネさんに相談してみようかな?こんな状態で、リハビリなんて無理」
「俺も、そう思う」
「病院に聞いても、しょうがないって言うだけだし・・・」

夜に寝る準備をした義弟が、洗濯物を洗面所の洗濯カゴに入れようと
和室から出てきたけど、トイレの手前で転んでしまった。

「あ、転んだ」
「いいよ、放っとけ。お前はそうやって、憲児のことばっかり気にしてるから
 ストレスがたまるんだよ。家の中なんだから、放っておけばいいんだ」
「でも放っておいたら、1時間ぐらいずっとあのままだよ」
「いいって言ってんの!しばらく様子見ててみな」

30分過ぎて動きがないので、主人が見に行ったら眠ってたらしい。

「お前はいつまでもそこで、何やってんだよ」
「・・・・・」

少しだけ頭を動かした。

「何やってんだって、聞いてんだよ。気合入れて、立て!」

動いてはいるけど、立てる状態ではない。

「けんちゃん、無理だよ。手を貸さないと、つかまるところもないし立てないよ」

が、主人は声をかけ続けた。

「しっかりしろよ!自分で立て」
「ちょっと手を貸してくれよ」
「人を頼るな!気合入れろ!自分で立つんだよ!」

主人がやってることなので、私は黙って見てることにした。
義弟は動き出したのだけど、いつものように肘を付いたところで止まってしまう。

「気合入れろ!自分に負けんなよ!」

しばらく見てたけど、どうしたって無理だと思った。

「けんちゃん、無理だよ。手を貸さないと立てないって」

主人は、義弟を抱えて一気に立ち上がらせた。

「お前は俺の弟だろ!しっかりしろ!気合入れろよ!
 お前の兄貴はよ、寝る間もなく仕事してんだよ。
 俺の弟だろ!自分に負けてんじゃねえ!」

そのまま和室まで連れて行き、おむつを履き替えてなかった義弟の下の世話していた。
その間も、いろいろ言ってたけど、聞いてて切なくなった。
義弟は転んだ時に、左顔面をぶつけてしまったようで、赤く腫れていたので
手当てをしようと思ったら

「それくらい、どうってことねえ。放っておけ!」

主人が義弟をお布団に入れて、和室の電気も消して女中部屋に戻って行った。
もう一度様子を見に行ったら、義弟はもう目を瞑って眠っていた。

「あんな憲児を看なくちゃいけないなら、俺は手術なんかしなかったんだ。
 俺はあいつの、トッポいところもバリバリ仕事してる姿も見てきた。
 今のあいつはなんだ。脳をやるってことは、ああいうことかもしれないけど
 あんな憲児は見たくなかった。憲児だって、今の自分を見たら殺してくれって言うだろ。
 こうなるってことを、説明してほしかったよ。今さら言ってもしょうがないけど
 俺はO先生を恨むよ。インフォームドコンセントっていったいなんだよ。
 俺は医者の言うことなんか、もう信じられねえ」

O先生とは、手術をしてくれた先生のこと。
過去のことを言ってもしょうがないって、主人はわかっているけど
目の当たりに義弟を看れば、後悔ばかりしてしまうらしい。

今朝の義弟も、電池が切れてしまってるらしい。
食べることも、飲むことも、大好きなタバコやコーヒーさえも忘れて
ただボーッとして、眠ってしまう。
このままじゃ本当に、餓死か?栄養失調になってしまうんじゃないかと思う。
担当医にも話したけど、しょうがないようなことを言われたし
大きな発作を起こして呼吸困難とか、飲み込み不可能な状態にでもならなければ
病院では対処のしようがないらしい。
どうすればいいかわからないから、まずはケアマネさんに明日電話してみよう。

「お前は、俺の弟だろ!」

そう言った、主人の気持ちがとっても切ない。。。

ここ1ヶ月。。。

2008.08.01 (Fri) 義弟との日々の出来事

夜は主人がいれば、9時から10時
主人が夜勤でいない時は、遅くても11時には寝ている。
と言っても、テレビを見ながら居眠りしちゃってるんだけどね。
朝は4時から4時半には、勝手に目が覚める。
主人が起きる、夜中の1時に起きることが、まったく出来なくなった。

主人はそのことに文句を言ったことはないし
その分食事代でお小遣いを使ってるだろうし、歯医者代もお小遣いで賄っている。
お小遣いが足りないと言ってきたことは、今まで1度もなく
ギリギリで渡してるお小遣いを遣り繰って、へそくりもしてる。
寝る間を惜しんで働いてるのだから、お弁当くらい作ってあげたいのだけど
今はどうにも、起きることが出来ない。

専業主婦の特権で、好きな時間にお昼寝もしてるのし
睡眠時間は十分過ぎるほど、足りてると思うのだけど
目が覚めたときに、疲れが取れた気がしない。

主人が介護保険のことを聞いてきた。

まずは身体のリハビリを考えて、デイケアを使うこと。
その様子を見ながら、リハビリセンターに3ヶ月から半年に1度くらいのペースで通い
高次脳機能障害の機能判断もしてもらったらどうかと言われたこと。
それともう一つ、思い出した。
機能判断をした上で、専門家に家での過ごし方のスケジュールを立ててもらい
それに沿った生活をしたらどうかと言うことだった。

「ただね、ここが5階でしょ。下に降りるのに40分くらいかかるって言ったから
 それがネックになってるみたいで、送り迎えは階段下でって言われてるんだ」

義弟一人を迎えに来るわけではないだろうし、一人のお迎えに1時間もかけられるはずもない。

「じゃあ、ドアtoドアじゃねえの?」
「弟くん、一人を迎えにくるわけじゃないから、一人に40分はかけられないってことだよ」
「なんだよ、そう言うところはケアしてくれねえの?」
「家から出られないってなったら、ホームヘルパーを使うしかないってことじゃない?」
「それじゃあ、お前が家でのんびり出来ねえだろ」
「まあ、そういうことだね。どっかに出かけるとかすればいいんだろうけど」
「そういうことなの?」
「たぶん、そういうことだと思うけど」

私はただ、義弟と離れる時間が欲しいだけ。
介護は確かに大変だけど、ここまで来たらもうしょうがないと思う。
義弟の余命を少しでも穏やかに過ごせたらと思って、我が家に引き取ったわけで
こんなことになろうとは想像もしていない。
が、前にも書いたけど、過去のことを後悔したって意味はない。
今目の前の現実をどうするかなのだから、前向きに向き合うしかない。
この先がどれくらい続くかわからないけど、自分を長持ちさせるために
自分の時間も欲しいと思ってるだけなんだよね。

主人も私も、義弟の身体が回復するとは思ってない。
高次脳機能障害だって、リハビリで改善出来ると思って、自己流のリハビリをしてきたけど
3年かけて習慣付いたことは、1日の流れだけで、これも言わなければ出来ないし
自発がない、やる気がないってことは、言わなければ出来ないし
言ってもやらないときだってあったし、常にやりたいことが先。
それもここ1ヶ月で、全部崩れたわけで、いつから高次脳のケアを始めるのか
わからないし、専門家の立てるスケジュールがどんなものかもわからないけど
やる気のない人間を、スケジュール通りに行動させることが
どれだけ大変なことか、わかってるのかな?
身体の自由の利かない義弟の面倒だけで精一杯なのに、リハビリまでさせる気力なんか
どうにもこうにも湧いてこないてっばよ。

「週2回でも3回でも、ただ憲児を預かってくれればいいだけだろ。
 今さら、リハビリもなにもねえし、憲児がどう思おうと関係ねえ。
 ただ預かってくれるところはないのか?」
「さあ?来週の金曜日、施設の人と面談に来ることになってるけど
 今の弟くんを見て、なんて言うか?5階って言うのもネックになってるみたいだし
 受け入れ拒否ってこともあるしね。だからケアマネさんが、難しいって言ったんだと思うけど」
「こういう場合もあるってことを考えて、対応はしてくれねえの?」
「他の施設は、5階から降りるのに40分かかるって言っただけで、拒否されたみたいよ。
 1件だけ面談して考えてくれることになって、来週来ることになったんだもん」
「俺が家にいれば、憲児一人ぐらい簡単に階段から降ろせるぞ。
 そんなことも出来ねえのか・・・あ~、なんか俺ブルーになってきた・・・」

リハビリの専門家、介護福祉士と言うのは、階段の昇り降りのノウハウを持っていて
男性の職員さんが対応してくれれば、女の私がやるよりもはるかに早く出来る。
主人はそう思っていたらしい。

「毎回お前が憲児を支えて、階段を降りてたら、お前の腰がやられるのは
 時間の問題じゃねえか。俺が家にいられれば、介護だってどうってことないけど
 そうは行かないから、介護保険を使うわけだろ。もっと期待してたのによ~」

施設によって、ケアの仕方は違うと思う。
個人経営の施設なら、場所によってもそうだろうし、お金によっても
きめ細かくケアしてくれるところもあるかもしれない。
でも公的なところで援助を受けようと思ったら、国の決めた定義の中でのケアだから
出来ないことだってあると思う。

「国を当てにしてはいけないのよん。やってくれるって範囲の中で
 それを上手く利用して、どこまで楽になれるかって考えなくちゃいけないんじゃない?」
「まあ、そういうことなんだろうな」

昨日Mさんとは、談笑していた義弟。
やはり家族以外の人が来ると、緊張感を持つから、わりとしっかりする。
私はずっと女中部屋で過ごしていたけど、会話の断片を聞いてると
病気になる前の、仕事の話が多かったようだ。
我が家に来てすぐに、Mさんが話したことは
義弟が可愛がっていた後輩で、片腕を失ったDちゃんのこと。
彼は先日、とんでもないものを衝動買いしたそうだ。
たまたま出かけた先にあった、建売の展示会。
よし!とばかりに、家を買ったんだって。

「家を衝動買いするって、考えられるか?(笑)」

が、義弟はこの話にあまり食いつかなかったし、Dちゃんが片腕を失くしたことも
忘れているようだった。

後で、Mさんに少し話を聞いたら、時々聞き取りづらいところはあったけど
まあ、それなりに会話は出来たと言っていた。

「言ってくれる人がいるうちは、まだ花だよな」

そう言ってたそうだけど、他人には達者なことを言うし、その時だけなんだよな。
Mさんが帰った後は、疲れたのか4時過ぎからまた居眠りが始まった。

夕方、5時6時くらいからは、まだ動きも良くなるけど
やはり足元はおぼつかない。
月曜日病院に行くのに、階段を降りた時の腰の張りがなかなか取れない。

「腰をやったら、一生もんだからな」

主人は椎間板ヘルニアと頚椎ヘルニアを持ってるし、ギックリ腰も何度も経験してるので
とにかく私の腰を心配してくれる。

「家にいるんだから、転んだっていいんだ。自分の力でやらせておけよ」

乳首事件から、私自身が義弟にどう対応していいのかわからなくなってる。
家にいるからと言っても、放置しっぱなしもどうなんだろうか?
何か方法を考えないといけないよな。。。

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プロフィール

恵子

Author:恵子

2000年3月
『悪性脳腫瘍』と診断された義弟。
手術をしても余命2年。。。
いろいろなことがあって
いろいろな思いもあったけど
だけど、義弟も私達夫婦も
同居して約8年間がんばった!
2009年8月25日
午前10時59分
義弟がこの世を去るまでの
看護・介護の日々。。。

父の介護は
義弟の日々とのおかげで
暗くならずに過ごせています。

いろいろあって
ブログ維持が難しくなり
義弟との思い出として
ブログは残しますが
2013年6月30日を持って
終了しました。

長い間、読んでくださり
ありがとうございました。

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